囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

歴史は知っている 12

2020年08月31日 | 雑観の森/政治・経済・社会

 

日本俗語辞書によると

「五せる」とは

役人懐柔の方法のこと

広辞苑や大辞林には載っていない

 

食わせる(=飲食をふるまう)

飲ませる(=宴席をもうける)

握らせる(=金品をさしだす)

抱かせる(=女性を世話する)

いばらせる(=エラソーにさせる)

五つの「させる」からからきている

 

戦後、役人は国民の公僕とされたが

実際にはなかなか思うように動かない

思うままに動いてもらう「妙手」として

皮肉まじりで使われた言葉である

 

 


戦後まもない昭和21年の春ごろから使われ始めた ~ 政・官・業―― 鉄のトライアングル の巻】

 


当時は、まだ全ての物資が統制経済のもとにあり

商売の上でのヤミ行為を見逃していたので

当局者に対しては「五せる」は必要悪だったとされ

官公吏のなかには、あからさまに要求するような輩も現れた。


そのため清廉潔白なるヒトはバカげた目に遭い

正直者が馬鹿を見る」とか

正直者が損をする」とか

世にも不可思議な世相が広がっていたようだ。

 

その流れが8年後まで続き

果ては政官界が汚職の伏魔殿になって

民意を失ったという事実は

昭和史の重大な汚点の一つである。


これを、しかしまた、遠い日の話とはいえず

言葉は風化し、死語となっても

悪癖はちょっとやそっとじゃ

なくならないのである。

 

もうこれに頼るしかないのか (懐柔より怪獣!)

清廉なる政権は生まれる? そりゃ無理?

モリカケ、サクラ、etc …… 疑惑のデパート 自粛せず

なんにも、終わっちゃいない

おめでたいのは、誰だ

 

 

 

 

■ 公開中   明解ナンチャッテ辞典/中 
2020/06/19 雑観の森/政治・経済・社会

【五せる政策】
官僚に食わせる、飲ませる、握らせる、抱かせる、威張らせる
センセイがあの手この手で抱き込む策略のこと

 

■ 公開中   “マナー警察”がゆく
2020/07/23 【カベ突破道場】 即効編

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