日本俗語辞書によると
「五せる」とは
役人懐柔の方法のこと
広辞苑や大辞林には載っていない
食わせる(=飲食をふるまう)
飲ませる(=宴席をもうける)
握らせる(=金品をさしだす)
抱かせる(=女性を世話する)
いばらせる(=エラソーにさせる)
五つの「させる」からからきている
戦後、役人は国民の公僕とされたが
実際にはなかなか思うように動かない
思うままに動いてもらう「妙手」として
皮肉まじりで使われた言葉である
【戦後まもない昭和21年の春ごろから使われ始めた ~ 政・官・業―― 鉄のトライアングル の巻】
当時は、まだ全ての物資が統制経済のもとにあり
商売の上でのヤミ行為を見逃していたので
当局者に対しては「五せる」は必要悪だったとされ
官公吏のなかには、あからさまに要求するような輩も現れた。
そのため清廉潔白なるヒトはバカげた目に遭い
「正直者が馬鹿を見る」とか
「正直者が損をする」とか
世にも不可思議な世相が広がっていたようだ。
その流れが8年後まで続き
果ては政官界が汚職の伏魔殿になって
民意を失ったという事実は
昭和史の重大な汚点の一つである。
これを、しかしまた、遠い日の話とはいえず
言葉は風化し、死語となっても
悪癖はちょっとやそっとじゃ
なくならないのである。
もうこれに頼るしかないのか (懐柔より怪獣!)
清廉なる政権は生まれる? そりゃ無理?
モリカケ、サクラ、etc …… 疑惑のデパート 自粛せず
なんにも、終わっちゃいない
おめでたいのは、誰だ
■ 公開中 明解ナンチャッテ辞典/中
2020/06/19 雑観の森/政治・経済・社会
【五せる政策】
官僚に食わせる、飲ませる、握らせる、抱かせる、威張らせる
センセイがあの手この手で抱き込む策略のこと
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