【買って満足するか
~ 自重して買わずにおくか
~ 買って読破するか
~ それが問題だ の巻】
「お勧めしない本」
という意味深タイトルのメールが1月27日昼すぎに届いた。
本拠地碁会の元会長で、碁会最強のSさんが
おうち生活の「ネット碁友の会」会員へ
一斉メールしたものだ。
トッププロの大著を紹介したものだが
ネットの口コミや、Sさん自身の感想がつづられ
短編の気の利いた読み物となっている。
驚いたことに、何人か購入した。
わたしは様子見である。
既に大量の囲碁本があり
ほどんどがツンドク(積読)状態
だからである。
新たなタカラを手に入れていても
おそらく「宝物殿」に収蔵される運命にある。
ウズウズ、グズグズしている間、
気が付くと数日が経過している。
✕ ✕ ✕
■問題のメールーー
お勧めしない本ーー「基本死活事典・張栩」
この本の口コミです。
・実戦形を網羅した実用本位です。華麗な手筋とかはありませんが、上達のためにこれ以上の教材はない。
・基本死活と言う分野では、純粋に質・量ともに最高の書籍だと思います。
・張栩さんの名著、彼の実直で誠実な人柄が滲み出た本です。
・辞典として気になった時に引くも良し、通読するも良しで色々な使い方が出来る。本当に質が高い。特に4章、5章は素晴らしい。
・読みやすくて完全無欠。詰碁の神様、張栩さんからの最高の贈り物です。
・一生ものの一冊なので有段者必携、級位者の人でもぜひ手元に置いてほしいです。
・「yukiの囲碁ブログ」のおすすめ囲碁本(詰碁部門)1位です。
口コミ評判通り大変良い本だと思います。
事典という名にふさわしく、隅と辺の死活が網羅されており、
実戦死活はこれ1冊で十分という感じがします。
量が多いので通読するのは大変ですが、
事典として必要時に調べるのには適していると思います。
問題と解答が読み易い配置になっています。
持っているだけで強くなったような気分になれます。
しかし、全638ページと厚くて重い本であり、記載量も多いので、
購入しても本当に活用出来るかどうかは自信が持てないところです。
また、値段も3,080円(税込み)と結構お高いのでおすすめはしない本です。
ただ、特別に勉強熱心な方にはおすすめします。
【概 要】
第1章 生きと死に(24ページ) 3目中手~隅の曲り4目~万年コウの行末まで生きと死にの基本の説明。知っているようではっきり分かっていなかった事もあります。
第2章 隅の死活(262ページ) 2線型~6目カギ型~8目型~1合桝まで隅のあらゆる形が網羅されています。
第3章 辺の死活(118ページ) 2線型~4線型まで実戦で生じ得る辺の様々な石の配置が収録されています。
第4章 実戦(70ページ) 星の構えに三三入り、あるいはツケた場合の死活です。三三入りは「詰碁の基本 高尾紳路」の方が詳しいです。ツケの説明は少ないです。
第5章 1眼をめぐる攻防(50ページ) 実戦で「1眼は有るが、あと1眼」という場合はよく有ります。1眼作れるかどうかの盤端での攻防です。他の詰碁本でも単発的な問題はよく見受けますが、これだけ多くのケースが取り揃えられているのは初めて見ました。形を見ての直感養成には役立ちそうです。
第6章 筋(99ページ) 一般的な詰碁問題です。ただ、生きと殺しについて中手・ハネ・オキなどの手法別に選定しており、テクニックの習得に役立ちそうです。
■先月下旬のリアクション(返信メール)
「お進めしない本(基本死活事典・張栩)の紹介有難うございます。早速アマゾンに注文しました。今品切れで、2月14日に届きます。全638ページではどこまで読めるかわかりませんが、第5章の1眼をめぐる攻防が面白そうなので、、。」(高段・Nさん 1月27日夕)
「本日、大垣書店で購入しました。ふぃご村対局でも生かすように勉強します。」(高段・Nさん 1月29日夕)
「私も、今日ジュンク堂で買いました。大部なので、必要なところから、徐々に取り組みたいと思います。」(高段・Оさん 1月29日夜)
私も短歌の読めば間違いなくいい本をお店ができるくらい買い込んでいますが、読めないからです。
読めば今よりはましな歌が作れるようになるかもしれませんが、諸般の事情で読めないことはどうしようもありません。
買った本は読まねばならぬという法律は幸いにもありまぬ