【GoToトラベルの全国一時停止
~ なぜ、遅きに失したのか の巻】
いったん口に出せば
いつのまにか世間に広まるから
「口は慎め」ということである。
政治家は言葉が命であるから
正しい姿勢で臨み、正しく伝えねばならぬ。
人の命の糧を運ぶ「口」という言葉は
もとは南方から伝わったものである。
マレー語で口やかましいことを「クチクチ」といい
サモア島で口は「グツ」という。
口の付く日本語は、さまざまにあり
「口下手」
「口真似」
「口をまわす」
「口がかかる」
「口が上手い」
「口にのる」
「口があがる」
「口がきかぬ」
「口が重い」
「口が軽い」
「口が減らない」
「口がうるさい」
「口がわるい」
「口先ばかり」
などなど。
こうしてみると、口は本来は
生命維持のための栄養の取り入れ口だが
味覚・嗜好から病気・災難の諸元ともなった。
マスク元年の2020年もあとわずか。
必需品で大量になった布マスクを眺めて
手に入らなかった頃が、ずいぶん昔に想えている。
あの小さなマスクは車のダッシュボードの奥に。
早口のような駆け足のような不思議な年だった。