【GoToトラベルの全国一時停止
~ なぜ、遅きに失したのか の巻】
孔子が泰山のふもとを通った時
ひとりの女性が墓の前でさめざめと泣いていた。
心から気の毒に思った孔子が、門弟の子路をやり
事情を尋ねさせたところ、女性がいうには
「ずっと以前に私の舅も、愛する夫や子供も
虎の被害に遭ったのでございます」。
そこで孔子は「こんな恐ろしい土地を
なぜに去らないのか」と尋ねたところ
「でもここには虎よりも恐ろしい
苛政(かせい)がありませんから」
と答えた。
孔子は弟子たちに向かって
「お前たちもよく覚えておくがよい。
悪い政治というものは
猛獣より恐ろしいものである」
といった。
<礼記檀弓篇>
当世 八つぁん熊さん長屋問答――。
「怖いものといやあ、地震、雷、火事、親爺
と、きまっておったじゃねぇのかい」
「ところが、そうじゃねぇんだな、これが。
そうさな、コロナ、詐偽、あおり運転ってとこか。
重税ってえのもあるな。強盗より怖いぜ」
「あきれたね。それをいっちゃあ、おしめぇよ」
「勝負の3週間」が失敗に終わり
「真剣勝負の3週間」に入った。
だが本気度を欠いた政治が「悪しきお手本」を示す。
秘密主義、強権主義、楽観主義がにじみ出る。
庶民階級の嘆きは闇から闇に消えゆくか。
今病室で「孔丘」を読んでいて、この逸話の箇所が出てきたばかりでした。 茉那
お大事になさってください。