囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

引込がつかぬ

2021年02月15日 | 雑観の森/政治・経済・社会

 

筋書きのないドラマ、しかし序章 の巻】

 

 

ひっこみがつかぬ

 

 

芝居道の通語から出たことば。

舞台に出ている俳優が

どうもきっかけがなくなって

ボンヤリして引き込むことのできな状況をいう。

 

それが転じて、

何か失策をしたヒトが

どう始末をつけてよいかと

さっぱり分からぬこと。

 

あるいは借金などに在ったとき

先方にお客などあり話も出来ず

かといって黙って帰るわけにもいかず

ただ手持無沙汰でポカンとしている場合にも使われる。

 

 

カオスの状況のなかでも

正常な判断を下すことができれば

それは いっちょまえの政治家といえよう。

では、ぶち壊しにしてもなお

去り難しでは、一体何をしにきたというのか。

誉め言葉に慣れた身にとっては

ちくりペンの力に いささか腹も立とうが

開き直っての逆切れは もうやめておくれ。

飛ぶ鳥跡を濁さず、といきたいものである。

 

 

     ✕   ✕   ✕

 

 

なお

「ひっこみ」は「ひきこみ」とは違います。念のため。

 

「引き込み女」 商家へ奉公人として潜り込み、蔵の鍵の型を盗み取ったり、押し込み当日に内側から入り口の鍵を開けるなどして、盗人一味の手引きをする女のこと。

 

女密偵おまさは、かつて同じ頭の下で引き込みを勤めた女盗のお元を見かけた。

おまさは、ぼんやりと川面をみつめるお元の様子に不審を覚えた。 

お元は、引き込み先の主人と「ぬきさしならぬ……」ことになってしまっていた。

<鬼平犯科帳より>

 

 

 



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