【人工知能に追い越され、支配された7年を振り返って】
将棋の大名人、大山康晴は
「人間というのは
弱い存在なので
必ずミスをしたり
間違えたりするものだ」
と言いました
自分が良い手を指したので
状況が良くなる
というのではなく、むしろ
相手が間違うから勝てる
というワケです
最近、
AI評価値という便利なモノが普及し
一手一手の善し悪しが分かるので
自分がいかに間違いだらけの手を
平気で打っているかが
数値で分かるようになりました
ま、これはこれで、時代の風
この先、まだ上達する伸びしろがある
と思えば、よろしいのでありますが……
◇
大きな碁会の世話人を3年務め
まもなく任期満了となる
いま振り返ってみると
碁はむろんそうだが、
役員会(世話人会)事務は
ミスばかりが目立ち、
記憶に残っていて
日々恥じること多し
ともあれ、
わたしが大事にしてきたのは何か
といえば、一番は「考える」ということ
近未来に起こるであろう状況を予測し
最善手は何かを判断することである
さらにいえば、
部分適合では不十分であり
全体最適を常に目指すこと
大局的見地を忘れてはならぬ
調和こそが親睦の礎でもある
その際、過去に起きたことを
参考にはするが、こだわらないこと
良いモノゴトは続け、悪いものは捨てる
思考の芯は会員ファーストである
ここがブレてはロクなことにはならない
この信念だけは間違っていなかったと思う