囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

瀆職の森を彷徨う

2021年01月16日 | 雑観の森/政治・経済・社会

▲ ▼ さほど騒がれないのはなぜか ~ もやもやする ~ ウソで固めた前政権 何か溶け出すか?

 

 

瀆職(とくしょく)  公的役職者が職権や地位を濫用、賄賂を受け取るなどの不正な行為をすること

 

 

歴史は繰り返す ~ 汚職と談合は この世からなくならないのか の巻】

 

戦前は「瀆職」といったが、

戦後の漢字制限で「汚職」といい改められた。

瀆職とは1901年の瀆職法以降、

官公吏(公務員)が公務に関し

私益のためにその職務・地位を濫用することにより、

公務の神聖・尊厳を瀆(けが)し、

ひいては国家の品位を害することを意味した。

 

汚職という新しい言葉は、

戦後の新聞記事で頻繁に使われようになった。

昭和29年1月7日、山下汽船の専務がタイホされたのをきっかけに

政治家と造船・運輸業者との間に起きた収賄事件から

クローズアップされ、一気に有名になった。

この事件は最初は大いに騒がれ、

国民の猛烈な非難が沸き起こったが

いつの間にやらウヤムヤに葬り去られるようになった。

 

当時の首相、吉田茂は この年8月10日になって

「汚職は新聞が面白半分にでっちあげたものだ。

検察庁はそれに乗せられたのだ」と 呆れ果てた言を弄し、

ここからまた大きな波紋を巻き起こしたのである。

 

 

当時の落書「吉田茂首相」

 こした金やくれたゼニ

 さいにいちいち明したら

 れもお金のくれ手ない

 ゆうわい汚職は当然な

 ン政治家の役得と

ル いなき暴言みことのり

 

 

 

よしだ しげる(明治11年~昭和42年) 内閣総理大臣(第45・48・49・50・51代)、衆議院議員(当選7回)。癇癪持ちの頑固者で、洒脱で辛辣なユーモリスト。逸話や皮肉な名台詞に事欠かなかった。吉田の行動は、当時の新聞の風刺漫画の格好の的だった。吉田退陣時には、大勢の漫画家が辞める吉田に頭を下げる漫画(ネタ提供に感謝の意)が新聞掲載された。



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