忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

習氏、中国独自の人権観アピール各国は「国情に合った人権発展を」

2021年12月09日 | 忘憂之物




2000年頃の東トリキスタン、クルム。明朝の時代は「哈密(ハミ)」と呼ばれていたところで、その時代の墓が見つかった。なぜか中国共産党はそれで「明朝時代から新疆は中国の領土だった証拠」とした。

その理屈なら清朝も元朝もそうだ。「哈密」は古くは「昆莫」といった。 紀元前、匈奴の支配下にあったころだ。つまり、ユーラシア大陸は匈奴の土地になる。匈奴の民族系統は未だ不明だが、少なくとも「非漢語」であったというのはわかっている。要するに漢民族ではなかったが、それで出ていくのか。

また、明朝は1529年には撤退している。その頃はもうカラシャールになっている。清朝だ。強盗が「金を出せ」というように、素直に「現在は中国共産党が侵略、支配している」と言えばいいだけのことを、無理に正当化しようとするからボロも出る。ロシアも韓国も同じだ。

まあ、しかし、べつに明朝時代の墓がクルムから出ても不思議ではない。哈密の王が明朝に服したのは事実だし、それはおよそ100年もあったからだが、この出てきた墓、外国の専門家が調べると、これがまた偽物で嘘だった。

小細工する動機は「ついている嘘との整合性が取れない」という不都合が生じるからだ。さすがにみっともないから、中国共産党は適当に「犯人」を見つけて逮捕した。「犯人」は普通の農民。なにが悲しくてそんな無意味をしたのか、動機は不明のまま投獄された。

そんな「人権国家」中国共産党が8日、北京で「人権フォーラム」を開催。習近平は祝電を送った。内容は「中国共産党は常に人権を尊重、保障してきた 」。恐るべき面の皮だが、日本の外相にも感想を問うてみたい。

また、その二日前の6日には広東省での国際フォーラムがあった。腐っても元総理、鳩山由紀夫は「中国に謝罪して、日本政府に批判された 」と告げ口だった。鳩山は続けて、

「米ソ冷戦終結後、米国の一強時代となったが、今そのように言う人はいない。米中間の対立は、中国の力が大きくなり、米国に近づいていることの表れだ。米国は民主主義などの価値観を利用して同盟国の支持を取り付けようとしているが、それがまさに米国の覇権時代が終わったことを説明している」

「首相辞任後、民間交流活動に尽力してきた。日本人は近代の戦争の歴史に対する認識が不十分であり、多くの誤解を持っているため、私は自らの行動で歴史教育を推進している。例えば、南京大虐殺紀念館や重慶大爆撃遺跡を訪れ、過去の日本による残虐行為への謝罪もしてきた。それにより日本政府からは批判を受けたが、私は行動によって正しい態度を示すべきだと思っており、今後もそのようにする 」

と発言した、と中国で報道されて喜んでいる。これまた凄まじいパンダハガーぶりだ。抱き締めて頬ずりして絶頂している。本当に不気味だ。

このように薄っぺらい歴史認識で、元総理の肩書で調子に乗って動き回る。悪意の上で踊らされて嬉しがる。媚中だけではなく反米、反日も隠さない。韓国についても「アメリカの地図では竹島は韓国領」とネット投稿して日本人から嫌われ韓国人を喜ばせる。

こちらも腐っても元総理の福田康夫は「日本は周りに敵をつくるな」として、日本政府の中国、韓国外交に文句を言って中国共産党から褒められている。周りに敵ばかり作っているのは日本か中国共産党か、小学生でもわかることだが、この元総理ふたり、とりあえず、布団から出さないでほしい。


ま、ともかく、北京五輪の外交ボイコット。アメリカに続いてイギリス、オーストラリア、カナダも追った。韓国は「ボイコットの検討もしない」との声明を出した。日本もどうせ追うのだろうから、さっさと表明すべきだが、心配せずとも、この元総理らをはじめ、媚中外交は任せておけばいい。所詮は中国国内向けの道具に過ぎない。まだ使えるから使っている、それだけだ。

それより正念場はきている。東トリキスタンのクルムは1949年には2%だった漢民族が半世紀で80%を超えている。いまはもう、出ていけではなく、ウイグル人にも仕事をくれ、に変容している。漢民族には逆らいません、習近平も崇めます、共産主義万歳も言います、だから殺さないでくれ、だから家族を連れて行かないでくれ、ということだ。日本人、他人事もいい加減にすべきだ。

国名に民主とか人民がついていようが関係ない。犯罪組織もドリームなんとか、なんとかプロジェクト、なんちゃらシステムと横文字も名乗る。本来、こんな独裁国家、五輪もヘチマもない。ボイコットもなにもない。


この「人権国家・中国」とは、例えば1997年の「イリ事件」では1000人以上に膨れ上がったウイグル人の若者の抗議に対し無差別に銃撃。250名以上を殺している。逮捕された者は拷問で殺され、零下20度の中、冷水を浴びせられて凍死させられた。若い女性が逮捕されて投獄、しばらくして出てきたら妊娠して発狂死する。そもそも「イリ事件」の発端は若者の母親が投獄され、死体で出てきたことからだった。

その親玉が「人権発展」を言い、日本の元総理が尻尾を振り、また「平和の祭典」だという。日本の総理大臣は「適切な時期に判断する」として様子見、先送りする。判断もできないのに決断などできるはずもない。

つまり覚悟がない。その覚悟とは、例えばもし、我が息子が大会に出るような選手だったとして、本人、目をキラキラさせて「金メダルを取る」とか言ってたら足を折って出られなくするほどの覚悟だ。一生恨まれてもいい。逮捕も仕方ない。親子の縁を切られてもいい。ただ、大虐殺を見ぬ振りし、正当化する外道にだけはなってほしくない。



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