世の中、実のところ単純に成り立つものが多い。成功も失敗も実のところ、その真因はシンプルなものだったりする。卑近な例えで言うと、例えば思春期の男が「もてたい」。いや、思春期でなくとも「もてたい」と思うおっさんもいるだろうが、要するに結果としての「もてたい」を達成する方途についてはシンプルだったりする。
先ず、目標設定する。どれくらい「もてたい」のか。世界中の女性からきゃーきゃーなのか、職場や学校でそこそこなのか、難なく彼女ができる程度でよいのか、を吟味して設定する。職場や学校で、というレベルなら難しくもない。
いろいろと細かいこともあろうが、清潔感があって、そこそこしゅっとして、人に親切にして、仕事や学業に精を出して、スポーツも楽しんで、などで、ほら、もう、そこの可憐な女性が気にし始めているかもしれない。すかさずホワイトニングした前歯をみせて「きらり」と微笑みかければ、昨日よりまマシな「もて男」になる(と推察される)。
他も同じ。「痩せたい」なら「食事管理と運動」。「勉強ができるようになりたい」は「勉強すればいい」。「野球がうまくなりたい」なら「野球の練習をする」だ。実にシンプルになっている。
店の売り上げがぱっとしない、なら店を掃除してぴかぴかにする。それから商品のクオリティを上げて、接客の質も向上、維持、安定させる。つまり、マネジメントをしっかり行う。これで確実に先月よりはマシになる。もっと伸ばしたいなら、あとはロケーションだったり、マーケッティングになる。
しかしながら、現実は難しい。いわゆる「言うは易し」だ。
本当はみんな「やらねばならないこと」「やったほうがいいこと」や「やってはいけないこと」「やらないほうがいいこと」などは知っている。「今よりマシ」は存外、簡単に達成できる。もしくは「今より悪くならない」もそうだ。
次の日が仕事なのに、朝の4時まで飲んで遊べば支障があると「知らなかった」と本気で言うなら相当に危うい。「わかっちゃいるけどやめられない」と「わかってないからやめない」は根本的な問題に乖離がある。
そんなのがいれば他と違う心配も生じるが、ふつう、お天道様が見ていなくても、我々は犯罪行為、あるいは違法行為も避けて暮らす。悪銭身に付かず、人道に背く行為は割に合わない、とも知るからだ。
義務を果たす、もそう。これを怠ると社会的に信用されなくなる場合もある。程度や頻度にもよるが、いまの勤め先でも月に10回ほど遅刻して、3回ほどは無断欠勤すれば、その翌月からは職場で浮きまくる。心配もされようが、それでも繰り返すなら、ちゃんと「規定通り」にいられなくなる。
しかしながら、そこは人の世。「死ななきゃわからない」というのもいる。
枝野前代表率いる立憲民主党は2017年、52議席を獲得して「野党第一党」になった。民進党は崩壊寸前だ。沈む泥船から有田や蓮舫なんかも、まだ浮かんでいる泥船、立憲民主党に乗り込んできたのもこの年だった。
民進党は立憲民主党と希望の党で野党連合を組みたい。東京の女帝に「排除」とか言われて宙ぶらりん、いまは分裂してばらばらだが、どうせ元は同じ穴の左巻きだ。どうせ自民党を誹るだけの仕事、統一会派で国会に挑もうとしたら、なんとも立憲民主党が拒否。このときの枝野はこう言っていた。「永田町の数合わせの権力ゲームとは距離を置く 」。
2021年、衆院選挙前の枝野に聞かせてあげたいが、要するに最初からずっと政権与党になるつもりなどなかった。希望はともかく、民進とはやれるはずの立憲だったが、その当時、内部からの反対にあっている。ちなみに、その内部、このときの衆院副議長は赤松広隆 。宮崎県などの口蹄疫騒ぎのとき、農水大臣だった赤松が「だから早く殺せって言ったのに」と笑っていたのも忘れられないが、そもそもが旧社会党の書記長も務めた筋金入りのアレだった。
民進党の選対事務局長は秋元雅人 。その後も立憲民主党にて事務方トップ、立憲事務局のドンと呼ばれるアレだが、つまり、東京の女帝が「排除します」と言う対象の親分だった。安保法制に脊髄反射で反対しない議員など、一緒にやれるはずがない。憲法改正も視野に入れて、など聞きたくもない。
旧社会党系が内部で幅を利かせる、ということは、いずれ、いまの社民党みたいになる。福島瑞穂はもう、有権者から政党ごと排除されかかっている。みんな次の夏には消えてなくなってなってほしい、と思っている。また、繰り返すが、枝野はこれにも懲りず、2021年にはまた、生粋の左巻き政党に抱きつかれて惨敗、代表を辞任したわけだ。これも「わかっちゃいるけど」なのか。
今回の件もそう。まだ辛うじて浮かんでいた泥船だったが、過日の選挙での惨敗を経ての代表選も追い風すら吹かない。そういえば幹事長はだれがなったんだっけ?と調べねば不安だ。たぶん、もう船底には大きな穴があって浸水している。だから小舟に乗った被害者面の何人かが「抗議」している。
元々、立憲民主党は広告宣伝費やら動画作成やらをブルージャパン株式会社にも依頼していた。いままで1500万円どころではない金が支払われているだろうが、その会社は元SEALDsのメンバーが設立したのではなかったか。今更「知らなかった」「騙された」がどこまで通じるのかは不明だが、ちなみに先に書いた立憲事務局のドンは今年、定年してその会社に再就職とか呆れるほかない。なにかと、もう、いろいろとダメだろう。
今回の件を受けて新代表の泉氏は「新立憲民主党のときか、旧立憲民主党のときか調査中」とポンコツを証明している。そんなのどっちもだと知れている。話を持ち掛けられた本人、福山前幹事長は「フェイクニュースに対抗するメディアの理念に共感した為、広告代理店と制作会社を通じ番組制作を支援した 」と開き直る。これ、自民に置き換えて、おまえら納得するのか、と誰でも思う。これも、もう、もうダメだろう。
ツイッターアカウントのひとつに過ぎない「Dappi疑惑 」はあれほどやってたテレビマスコミも報じない。CLPという会社は「TBSの別動隊」とも言われているが、もう、本当にダメだろう。
世の中、実にシンプルだ。
例えば「特定の政党から資金援助を受けることをせず、市民の手によって支えられるメディアが必要」として「公共メディア」を名乗り、特定の政党から金をもらってソッチ系ばかりの出演者に、偏向したアッチ系の動画ばかり巻き散らかしながらクラウドファンディングで金を集め、それを公にせずしれっとネット工作してはいけないとか、立憲民主党の参院議員2名が「Dappi疑惑 」で発信元の会社を提訴しながら、こんな疑惑ですらない自党の問題に何も言わないとか、参院本会議で立憲民主党の女性参院議員が岸田首相に対し「お金を使ってネット工作を行い、選挙の結果を不当に歪めるような卑劣な行為を自民党の議員には行わせないと、お約束を」と質問しつつ、お金を使ってネット工作を実際に行っていた己の所属政党には黙ってるとか、などなら至極当然に世間から信用を失って、いずれ誰からも相手にされなくなる。
立憲民主党にいる若手議員などは「市民団体」の声だけではなく、シンプルに自分の頭で考え、自分の心に問うてから、それでも「立憲民主党は日本の国のために必要だ」と思うなら、シンプルにダメだから落選して消えればいい。そうじゃないなら被害者面せず、ちゃんと「間違ってました」と認識してから身の振り方を考えてみるのがよろしい。いまよりマシな泥船もある。