根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

根子岳・箱石ル-ト 1月16日(土)

2016年01月16日 21時50分42秒 | 熊本県

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     根子岳・東峰(1408m) 
   (箱石尾根ル-ト)
 
快晴 

* 箱石ル-トの登山口 ←(Yahoo地図検索)

(行程) 箱石峠登山口(発10:00)→「輪地切り」帯終点(着10:50)→道標E3(着11:15)
     →釣井尾根出合・箱石峠分岐(着11:55)→東峰頂上(着12:35~発13:10)
          →箱石峠登山口(着15:05)

[行程地図:黄線]  * 地図は「山と溪谷社のヤマケイオンライン」より画面キャプチャー

前夜の天気予報(「明日は終日快晴・最低気温零下6度」) に誘われ、
昨年の暮れから思い立っていた箱石尾根ル-トの初トライを、石チャンを誘って本日決行。
今朝は、前夜の予報通り冷え込み、放射冷却を伴い家の周囲は真白な霜の朝が
おとずれ絶好の山行日和となった。 
根子岳登山「全ル-ト」の中で1本だけ残っていた未踏ル-トが
これから登る箱石尾根ル-トである。(全ル-トは末尾に掲載あり)
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▼根子岳の東側を南北に走る国道265号線を坂梨集落から入り、
  東外輪山の外輪壁に張り付く「箱石の七曲り」の車道を上り詰めた
箱石峠が登山口(登山口の案内板等は特に無い) となる。

▼切通し地形をつくる峠の空地に駐車して、道越しに見える
小尾根(箱石尾根・北の末端)を丘陵に向かって
      20~30mも歩けば一目瞭然に「輪地り帯」が見渡され、
尾根を境にして刈込された「輪地り帯」が
根子岳の裾野に向かって長く延びていた。
登路はこの輪地り帯を歩き、三角点(932m)を踏んで20分位で輪地り帯の終点に至る。

 [峠道つづら折り(箱石の七曲り)の中間位に位置する
箱石釣井尾根への登山口、なぜ「箱石」の名称がこの場所に付くのか判らない・・・]  

[箱石峠の頂上から取付く、箱石尾根ル-トの登山口]

[輪地切り帯(野焼きの防火帯)が登路となる]

[尾根上に長く延びる、広い輪地切り帯を快適に歩く]

[ 尾根上に在る、三角点(932m) ]



[登路から望む突峰の東峰と 前景右・山体の稜線(箱石尾根)を辿って
ジャンクション・ピークに上がり、
右下から登って来る釣井尾根と合わさる登路を仰ぐ]

▼三角点付近で眺めた東峰の山容はこの位置からしか眺められない山岳展望で
まさに槍の姿をした鋭鋒であった。
加えて、箱石尾根と釣井尾根の出合となるジャンクション・ピーク
(=複数の方向から集まってくる尾根の合流地点にあるピーク)が
山体の姿を成していることも初めて気づいた。
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▼輪地り帯終点から左斜面の尾根腹に取り付き、
萱場の踏み跡を追うと直ぐに灌木の尾根上の登路に変わり道標(E2)が建っていた。
二つ目の道標(E3)を過ぎて、緩やかな傾斜の灌木帯を15分位歩くと
登路は萱場の急登に変わる。
足元は倒れたススキの枯葉で踏ん張りが利かず足運びに苦労する・・・
輪切り帯終点の取り付きから約1時間で釣井尾根と合わさり、前方には尾根上の瘤が迫る。
瘤をトラバースするため一旦、谷側に下り
梯子場と溶岩の岩屋を通り、登り返えして再び尾根に上がる。
ここから快適な笹の尾根を歩く、頂上は近いように見えるがなかなか来ない・・・。
頂上直下に迫ると急勾配の細尾根が残雪を伴い、天空を突くかのように傾斜して
直線の登路が頂上に向かって延びていた。
笹や木立に掴まりながらアイスバン気味の残雪を踏み
分岐プレート(箱石尾根と釣井尾根)から40分で東峰頂上に至った。

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[輪地切り帯の終点から左の尾根斜面に取り付く、
右下に延びる輪地切りは砂防ダムに降下する]

最初に出合った道標(箱石峠・根子岳山頂と記されている)

[登山口から1時間15分歩いた道標、時間的には頂上までの中間点]

[急登の萱場、枯れたススキで足元が滑る]

[釣井尾根出合=箱石尾根分岐]

[頂上まであと5分の急こう配の登路、アイスバーン気味で苦労する]

           
[東峰山頂にて]

[頂上から箱石尾根ル-トを振り返る、峠に停めた軽トラが見える]

[頂上から天狗岩を望む]

(ここから復路)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

箱石峠分岐

[登山口まであと20分の下山路で登路を振り返る
・右下の谷に幾つもの砂防ダムと作業道が見える]

[下山路で使った萱場からの出口(出て100m位歩いて三角点を踏む)]


往路では気づかず、輪切り帯の終点まで歩き萱場に取り付いたが、
輪切り帯と並行して残ったススキの根元奥に登路が延びていた。
(このポイントが分かるように私達の手でススキを刈込、有刺鉄線に赤テ-プを巻いた)

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トレイルランニング者(菊池の人)の落し物

登り手の少ないこのコ-スであるので今日は誰とも出会わないであろうと思っていた。
ところが、
①二つ目の道標(E3)を過ぎた付近で私たちを追い越して行かれた(11:28)
 トレイルランニングスタイル人・・・  
②釣井尾根出合で下山するその人と会話の後、別れる(11:54)。
③石ちゃんが下山路のカヤ場の中で拾った車のカギ・・・
④下山して登山口でカギを落としたことに気付いた菊池の人・・・
  カギ探しのために再び登ってこられ、道標(E3)付近で無事にカギを渡す(14:10)。

「ガギ探しに再び登ってこられたその人」素晴らしい根性と持久力に感心・感心・・。
私ならマネ出来ないであろう(そんな体力は私には無い)

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(箱石釣井尾根登山口についての考察)

今回で根子岳「全ル-ト完全踏破達成」と思っていたところであるが・・・。
下山後、知ることとなった箱石尾根へのショツトカットコ-ス即ち「箱石・釣井尾根」が
もう一つ存在することが分かった。
この登山口は釣井尾根に登った時に確認していたところであるが、
釣井尾根への単なるショットカット路と把握していた。
ところが近年、新しい道標が建てられ「箱石・釣井尾根」と記されていたので
なぜ「箱石」の名称が付くのか不審に思っていた次第であった。

このル-トについては春の野焼きの後に再びトライすることとする。

 

[ル-ト再確認のため、2016-1-28日現場調査した時の写真]

[赤の点線が、箱石釣井尾根登山口から登る箱石尾根へのル-ト] 

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根子岳登山全ル-ト図

                 (各ル-トの主な山行記)

①ヤカタガウドルート・・・⇒ 2011-5-25(天狗岩)  2011-6-29    2012-9-20(災害後)
②地蔵尾根(西尾根)ルート ・・・⇒ 2010-11-7 2012-10-29
③西峰新ル-ト(ヤカタガウド登山口より)・・・⇒・2011-11-3 2013-10-29 2014-10-29  
④見晴新道ルート・・・⇒  2008-12-20 2010-11-3             
⑤中山尾根ル-ト(天の浮橋)・・・⇒  2010-11-26  2012-11-19
⑥カガミガウドルート(鏡山がうど)・・・⇒ 2012-4-18  
⑦釣井尾根ルート(鏡山がうど)・・・⇒ 2009-2-6
⑧箱石・釣井尾根ル-ト・・・⇒ (未踏) 
⑨箱石峠ルート(箱石尾根)・・・⇒ 2016-1-16 
⑩前原牧場ルート(釜割尾根)・・・⇒ 2007-11-7
⑪大戸尾根ルート・・・⇒ 2007-4-7
⑫南峰山頂ルート(山口山)・・・⇒ 2009-3-15 2009-10-31 2013-1-30
⑬鍋の平ルート(嫁の平尾根)・・・⇒ 2011-4-4
⑭日の尾峠ルート・・・⇒ 2008-11-12 (西峰本峰)  2009-10-29 (西峰)

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次の資料は、波野村遊雀(ゆうじゃく)在住の郷土史愛好家が
平成14年に出版された本から抜粋したものです。

根子岳山麓に生きて」(岩下平助 編著)

[往古の集落と人家名等が記された根子岳山麓の居住図]
(慶応2年1866年と記されているから幕末から明治初期の時代) 

表紙           全図            頂上部分

                                            

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(2016-02-06日 加筆)

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