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韓国ドラマ「太王四神記」第21話『崩れゆく大軍』の感想です。
一部ネタばれを含みますので、まだドラマをご覧になってない方はご注意下さいませ。
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今回は国内(クンネ)城のヨン・ガリョの静かな語りで始まりました。
国内城の重要な書類の引き継ぎをするヨン・ガリョ。
『陛下に対し謀反の心を抱き、愚かで無能であった私は、もっと早くに罪を償うべきでした。
その私が陛下の前に平伏し、申し上げます。
今、天は陛下がチュシンの王である証拠を少しずつ見せています。
ですが、私はそれを認めることができません』
天がすべてを定めるとしたら、どうして我々人間が努力したり苦しんだりする必要があるのでしょうか。
天が初めからチュシンの王を決めていたのなら、その根拠と基準は一体どこにあるのでしょう』
ヨン・ガリョはタムドクから預かった紋章を使い、朱雀の神器と青龍の神器を盗み、息子のヨン・ホゲの元へ送ります。
しかし、ガリョは、天が背を向けたホゲには神器の力を使えないことはもう既に理解していました。
ガリョは、ホゲに最後の言葉を送ります。
『もはや神器の無くなった陛下は天の力に頼ることはできない。
だからお前はあるだけの力を尽くして自ら王になってみろ。
そしてこの地の人々に、自分たちの王を自ら選ばせるようにするのだ』と。
ただ操られているばかりの男かと思っていましたが、天と人について深く考えている人でした。
確かに天がすべてを決定しているのなら、人の努力など無に等しいとも思えてしまいます。
人の手で天の決定を変えることができるか否かをガリョは問うているのですね。人の存在意義を賭けて。
しかし、タムドクがやはりチュシンの王となれば、それは天と人に選ばれた王、と認められたことになります。
しかし、そこまで天が読んでホゲ一家を操っていたとしたら……。
ヨン・ガリョはタムドクとホゲ宛てに遺書をしたため、自ら毒をあおって自害しました。
その毒はかつてタムドクの父王を弑逆(しいぎゃく)せんとした企みが発覚した時、ヨン夫人があおった毒と同じものでした。
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契丹に遠征中のタムドク王は契丹の首長アッティラと4部族の部族長との会見にこぎつけます。
ここで巧みなタムドクの政治的手腕が発揮されます。
飴と鞭を使い分け会談を自らの望む方向に進め、ついに契丹の人々の協力を得られことになりました。
更にタムドクはホゲ軍に「三日以内に投降すれば許す」というビラをまき、兵士らの動揺を誘います。
そして、兵站隊長タルビからホゲ軍がかなり疲弊していることを確認したタムドクは、ホゲ軍から一日の距離に軍を進めます。
ホゲ軍では脱走兵が相次ぎ、収拾がつかなくなってきました。
ホゲは自軍の脱走兵を情け容赦なく斬り殺すよう、命令を下します。
さて、タムドクの元にアッティラ首長が2000の軍勢を連れて駆けつけてきました。
「近い内に兄弟になるかもしれん仲だ。助けになるかと思ってきた
われわれの望みはただ一つ、ヨン・ホゲ、あいつの首だ。
あの男は我々の手でつかまえて敵を討つ」
「不愉快だ」ときっぱり吐き捨てるタムドク。「反逆者とはいえ、高句麗の大将軍。
奴の首を打てるのは高句麗の王だけ。お分かりかな?」
そして、国内城からヨン・ガリョが神器を盗んだことと自死をしたことを伝える文が届きました。
「高句麗は、最高の政治家を失いました」とタムドクは呟きます。
お互いに理解し合っていたのにも関わらず、歩み寄れなかった二人。
もし手を取り合えていたら、ホゲの悲劇やホゲ軍の契丹での大量殺戮、自軍の脱走兵の処刑などなかった、と思うと悲しいです。
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ホゲの元にガリョからの手紙を携えたキハ大神官が訪れました。
父の死と、自死に使用した毒をキハが渡したことを知り、動揺し怒りにかられるホゲ。
ここでキハは、かつてタムドクの父の先王が「息子が王になるのを妨げるな」と言いながら自らの胸にチュモ神剣を刺し、キハに濡れ衣を着せたことを明かします。
自分が先王を殺したのでないとは、今まで誰にも言えなかったことでした。
更にガリョの言葉を伝えます。「ヨン・ガリョ様は逆に私に頼んできました。あなたと共に行ってあなたをこの地の王にしてくれ」と。
キハは朱雀と青龍の二つの神器をホゲに差し出します。そして、膨らんだお腹を見せ、
「それから、この子の父親になって欲しいと頼みに参りました」
「太王、あいつの子か」と愕然とするホゲ。
「わたしがどんな姿になっても、ずっとそばにいて下さると言いました」
衝撃を受けたホゲはキハの供のサリョンに「中にいる女を今すぐ連れて行け。二度と私の前に現れるな」と剣を突きつけ,
二人を追い出してしまいました。
逆上したホゲは今すぐ出撃するよう命じます。
脱走兵の数が多く収拾がつかない所に、太王軍に合流しようとするソノ部族、太王軍が迫っていることと更に契丹がタムドクと手を結んだことを知り、将軍たちの間にも動揺が走ります。
ホゲ、ついに将軍の一人を斬り捨ててしまいます。
ここまで来て、とうとうホゲに対する反乱が起きてしまいました。
ホゲ、完全に目が据わっています。ご乱心ですか!?
それにしても、キハの子供はタムドクの子だったことが今回明らかになりました。
そもそもご懐妊自体が狂言かと思っていたのですが、本当にびっくりです。
そして、今まで先王の死の真相をタムドクにさえ告げなかったのは、先王の強い気持ちを酌んだからだったのですね。
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今週は緊迫した政治情勢が主軸でしたが、青龍の守り主チョロとスジニの場面は切なく美しかったです。
タムドクの前から姿を消したスジニは、契丹の村に潜伏し負傷兵の手当てをしていました。
スジニに影のようにつき従うチョロ。
チョロはスジニが王様の恋人だと思っているのですね…。
チョロが忠犬○○公のようで泣けました。
しかしタムドクの危機を察し、守り主としての本能に突き動かされチョロはスジニを一人残し、タムドクの元へ戻って行ってしまいました。
チョロとスジニの二人ってとてもお似合いだと思うのですけど…。
私としては強力プッシュしたいカップルですが、二人の運命がそれを許さないことは分かっております、はい。
でも、こういう切ないお話っていいですよね…。
サリョンと共に馬で何処かへと向かうキハは、契丹の小さな村で陣痛に見舞われます。
そこに現れるスジニ。
両親の敵を討つために剣を向けますが、キハの苦しみに思わずその手を取ります。
サリョンは、産婆さん代わりに女性を拉致してきました。
その女性の家にいた赤ん坊をじっと見ていたサリョンの目つきとか、ものすごく怖い予感が…ま、まさかね。
…あまり考えたくないですが、赤ちゃんすり替えとか、嫌ですよ。
そんな大変なところへ、な、何と、またもや現れる火天(ファチョン)会大長老~!
遠く離れた地にいるタムドクも天幕でうなされていました。
来週は、いよいよタムドクとホゲとの直接対決になるようです。
キハの赤ちゃんの運命も、ものすごく心配です。
「太王四神記」も残すところあと三話。
次回は第22話『最後の守り主』、ドキドキしますが、楽しみです!
*画像はエリーゼです。
各話へのリンクです。11話から始まっています。同窓で開きます。
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