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私の車とバイク遍歴(14)ホンダ VT250F

 さて、自動二輪中型免許を取り、その事を友人に話していると、「VT250Fいるか?」という話が舞い込んできました。何でも友人の一人が乗っていたバイクで、これから車に乗るからバイクはいらなくなったので、よければ3万円でやるよとの事。

 ただかなり使い込んでいるので、エンジンも問題なく走るけど、外観にはキズなどが多いからそこは勘弁してね。という様な話でした。当時の私としては、初めて乗るバイクなので新車よりも練習車ばりに、多少キズがついても構わないバイクだと言う事で、その話を聞いて即決で購入を決めました。

 そしてVT250Fが手元に来たのですが、見ると確かにカウルにも細かいキズがあったり、シートもかなり使い込んだ感のあるバイクでした。しかしエンジンをかけて見ると軽快に回ります。また乗ってみると、VT250というのは意外と軽く感じました。

 当時の私は仕事が忙しかったので、このVT250で遠乗りをしたかと言えば、時間がある時に丹沢のヤビツ峠や宮ケ瀬を軽く流したりして走った位でした。ただ一回だけ、朝早くに家を出て、富士周辺をこのバイクで1周回るソロツーリングに出た事がありました。それがこのバイクでの唯一の遠出の思い出です。
 この時は行きと帰りで自動車専用道路も走りましたが、バイクで自動車専用道路を走ると、意外と走行時の風で疲労が溜まる事もを知りました。また100キロ巡行運転というのは車では何ともないのですが、250ccでは意外と気を使うし、振動による疲労も溜まる事だというのも知りました。

 ただ走っている時の爽快感は、車では味わえないもので楽しいツーリングでした。

 あとこのバイクでは、初めて「立ちごけ」という事も経験しました。
 それは近所を走っている時、目的地を通り過ぎたのでUターンをしようとしたのですが、バイク操作の容量悪く、県道のど真ん中でコケてしまったのです。慌ててバイクを立て直そうとしたのですが、走っている時には重さをあまり感じないVT250Fでも、重さはそれなりにあります。慌てれば慌てるほど立て直す事が出来ず、ようやく立て直した時には道路の上下線ともに渋滞になりかけてしまっていました。

 当時はとても恥ずかしかったですね。

 この型のVT250は今では希少価値で、ほとんど見かける事もありませんが、もし乗れる機会があれば乗ってみたいバイクの一つです。


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