公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

教室閉鎖の件

2019-04-23 | 現在の教室運営
以前の教室は閉じたものの、幼児・小学生指導は続けています。
で、教室閉鎖のあれこれ。

まず、近在に学習塾がたくさんできて大手の受験塾と競合するのが億劫になり、
中学生は時間も手間もかかるし、うちで見なくてもいいじゃん・・・・・・
中学生対応をしないということになると
生徒数が少ないので、教室家賃を払うと赤字になる。
いくら「趣味」とはいえ、持ち出してまで他人の子の面倒を見る気はない。

もう一つの理由
いくら定年のない仕事と言えど、体力は落ちるし
もし何かで倒れたりしたら、
教室の後始末で身内やスタッフに多大の迷惑をかけることになる。
元気で自分で始末がつけられるうちに片づけておきたい。
現在の、
集会所での教室形態なら、もし何かあっても
生徒には申し訳ないとはいうものの、迷惑をかけるということにまではならない。

ということで。

さて、閉鎖の実態は、というと。

机・椅子、スチールの棚などの、少しずつ買いためてきたものの処分。
廃棄業者に依頼しておいたのですが、
直前になって「学習塾を始めたい」という知人の紹介があって
そちらへほとんど運んでもらいました。
棚の一部や壁一面の本などは欲しいという人に貰ってもらいました。

片づけ掃除で一番大変だったのは
ガラス窓に内側から張っていた教室名のステッカー剥がし。
何しろ何年も貼ってあって、容易なことでははがれないのです。
中学生や保護者の皆様に手伝ってもらい、
業者の知恵も借りたりして
(ステッカー剥がしの溶剤とクリッパー、ドライヤーの熱をあてる)
ようやくきれいに掻き落としました。

床のワックスは、これまで年に2~3回は業者清掃を入れていることもあり
本棚の下などにワックス跡などが残っていましたけれど
どうせ、大家がクリーニング代などは請求してくるのだろうからと
掃き掃除ですませました。

すっかり空になった部屋を不動産屋に引き渡したのですが
その後届いた敷金精算書をみてアゴが外れました。
クーラーの分解掃除代金だの、
壁のカビ除け塗装代金だのが引かれた計算になっているのです。
さっそく不動産屋に電話して「こんなの、私は負担しませんよ」

それから国土交通省で公開している、敷金・現状復帰に関するガイドラインを調べて
関連個所をプリントアウトし、清算金見積書の中のオーバーヶ所にマークして
不動産屋に送りました。
昨日不動産屋から新たな計算書が届き、
看板外し以外のハウスクリーニング代金はほぼ、無しになっていました。
敷金の八割は還ってくるので、まあいいかと考えることにしました。
突き詰めればあと一割分も取り返せなくはないとは思いましたが
契約更新は自動で、いわゆる礼金だのなんだのは支払っていませんでしたし
仙台市内並みのバカ高い家賃だったらしいとはいえ
ビル内でエレベーターもついてたし、まあこんなものでしょ、ということで。

ハウスクリーニング関係の件については
2007年の新聞記事があり、読んで記憶に残っていたのとファイルもしてあったこと
さらにネットで調べて「敷金回収」関連記事から
国土交通省のガイドラインのチェックができたことが有効でした。
12年も前の記事で、その頃からこのガイドラインは公開されているのに
ハウスクリーニング名目で敷金は返さなくてよいと考えている大家や不動産屋が
いまだに多いというのにはあきれます。
経年劣化という基準のガイドラインからすれば
うちの教室の場合、看板取り外し費用以外は負担義務はないということになります。
ですが、まあ。

現在貸教室で教室開設中の方は、ちゃんと調べておいた方がいいですよ
大家が敷金を返さないなんてトラブルになっても、研究会は知らん顔ですから。

それから、新たに借りて始める方は
必ず入居前に写真を撮っておくこと。スマホで簡単に撮れるのですしね。
もう一つ、ハウスクリーニング関連の特約には十分注意する必要があります。
大家が次の借り手のためにすることに、こちらが費用負担をすることはありません。
通常の汚れや劣化は家賃に含まれているというのが国交省のガイドです。












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