公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

泥団子の話

2013-05-09 | 現在の教室運営
三者面談期間が始まり、さっそく昨日は第一組の親子。
現在中二の子が幼稚園児だったころの入会ですから、かれこれ10年近くのお付き合いになります。

現在その子は学校での成績は真ん中あたり・・・・・・
まったく、ため息が出ます。
それこそできることは何でもやってみているのですけれど、
どこかふわふわしたところのあるこの子には通用しないのです。
それでも、母親は
「こちらで見ていただいてきたからこそ、何とかなっている」と言ってくれるので
これからも頑張ります、って。

昔、教室を始めて間もないころ、実家の父に
「珠も磨かざれば光るまい・・・・・・って言うじゃない」などと教育の必要性について話したところ
若いころから経営サイドにいて何百人もの人を使ってきた父は
「珠、ならな。石ころは磨かれたって痛いだけ、傷だらけになるだけだ」とぽつりと言いました。
返す言葉もありませんでしたけれど何年かして「光る泥団子の作り方」という話を知りました。
詳しい作り方は忘れましたけれど
泥を丸めてしっかり固めて球にして何度も何度も撫ぜて磨いていくと光沢を放つようになるという「泥団子」の作り方でした。

ああ、これだ。と思ったものです。
オトナを使う立場であるなら、珠と石は見分け、使い分けていく技量が必要ですけれど
子育ては、むしろ「泥団子つくり」に似ているのです。

以来、
珠を磨くというよりは、泥団子だって光る教室でありたいと思うようになりました。
もともと入会選抜なしでの入会ですから玉石混合は言うまでもなく。
中にはもちろん珠もいて、ビシビシ磨けることもあって、それはそれでうれしいのですが。

上記の中学生など、まさに泥団子。
でも、細かいことは気にしない(気にできない)、のんびりおっとりしたところもあって
憎めない子ではあります。
割ってしまうことのないよう、取り扱いには気をつけて、丹念に磨いていこうと思っています。


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