公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

読んでも読めない子

2013-04-23 | 現在の教室運営
文字は読めているのに、文章や設問の意図することが汲めない子って
お教室にいませんか?計算問題や漢字は書けるのですけれど。

あれ、なんなんでしょうね。

くもんのテキストでもそうですけれど、同じ問題を繰り返してやるうちには
答えを覚えてしまって正解できるのですが
別の文で類似の設問があっても答えられないのです。

先日、「よしきり」という詩を読む、という問題があったのですけれども。
現在使っているのびのびジャンプというテキストでは
同じ文章を三回使って、一回ごとに設問が違うという作り方になっています。
一回目には語彙の確認がメイン、二回目には文章の構成、
三回目で要約、という感じで組み立てられているので、指導は楽、なはずなのです。

うちの教室では必ず全文音読をさせるので
意味の分かっていない言葉についてはその場で説明したりもしながら、
たとえばヨシキリという場合、鳥類図鑑を引っ張り出したりして・・・・・・
で、
二回目まではさほどの混乱もなく進み、音読もスラスラなのに
三回目になって、お手上げ状態になりました。

この詩では、夕立で人々があわてる中、
水泳帰りの少年は意気揚々としている、というのがメインなのですけれども
小学四年生の生徒には
なぜ、この少年が「へいき」なのかがわからないのです。

国語指導で絶望的になるのはこんな時。

水泳=スイミング・スクール、学校のプールの彼には
水泳帰りで丸裸で道を歩いているということが想像することさえできないようで
その情景を説明するのにも一苦労でした。

算数の応用問題でもしばしば短絡的な式(出てくる数字を適当に並べて、これまた適当に
足したり引いたり)を立てるので
間違いなく全文を読むように線引きして読むように指導したりもしているのですが、
若干ましになったものの、男子が女子より多い=女子は男子より少ない、というあたりで
「意味不明」

くもんの算数単科学習の生徒なら、こんな問題にはほおかぶりしていられますけれど
「計算だけできても、応用問題が解けない」というのに納得がいかずに
現在の教室をやっている私としては、どうしてもなんとかしたいわけです。

この子の、4歳上の姉も似たようなところがあって、
うちの教室で幼児期から学習しているにもかかわらず、中二の現在、
成績は平均点すれすれで。
多額の学習費を長年支払っていただいているのに、
考えようとしないオツムってどうにもならないのでしょうかね。
覚えること自体はできるのですよ、回数はかかりますけれど。

別件ですが、
現在三年生の女の子が、
おけいこごとの入っていない水曜日にお習字を習いに行きたいというのだそうです。
他の日はびっしりスケジュールが詰まっています。
「なんで?一日ぐらい遊び日キープしておいたらいいのに」と思うのですが
もしかすると、することの決まっていない日、というのが不安なのかもしれないと思いました。
何をするか、どうやってその時間を過ごすか毎回自分で決めなければならない日。
「決められる日」と考えるか「決めなければならない日」と考えるかで
違ってくるのでしょうね。
そういえば、この子も四択の要約選択問題が苦手な子です。






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