
インドにて、多数のメディアに出演する超常現象の研究家がこの世を去った。謎に包まれた死の原因は自殺か、呪いか、それとも暗殺か――?
■バスルームで危篤状態 家族は気付かず
先月7日、インド北西部にあるドワールカーの町は、いつもと変わらない朝を迎えていた。この町に住むゴーラヴ・チワリ氏にとっても、それは同じだった。
チワリ氏は、インドでは指折りの超常現象の研究家だ。国内外のテレビやラジオにひっきりなしに出演し、忙しい日々を送っていた。昨日もデリーにあるお化け屋敷を調査するために遠出して、午前2時過ぎに帰宅したばかりだった。
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残っていた疲れを洗い流そうと、チワリ氏はシャワーを浴びるためにバスルームへ向かった。するとしばらくして、ドサッと重たいものが倒れる音が家中に響いた。
続いてカリカリとかたいものを引っかくような音も聞こえてきたが、誰もそれを気にとめなかった。バスルームのドアノブがさび付いていて、ひと回しするだけではうまく開け閉めできないのが面倒だったからだ。
それから1時間が過ぎたが、チワリ氏はバスルームから戻ってくることはなく、水音も聞こえてはこなかった。さすがに不審に思った妻のカシャップさんが隣人を呼んで扉をこじ開けると、夫は床に横倒しになっており、呼吸は荒く、目をむいて脂汗を流していた。彼はすぐさま病院に運ばれたが、医師が人工呼吸器を装着する前に、息を引き取ってしまったという。
■首筋に浮かぶ謎の印
32歳という若さもあり、チワリ氏の死について、現地ではさまざまな噂が飛び交っている。多くの人が彼の自殺や他殺を疑っていた。
そうした憶測が広がる背景には、遺体の首筋に残っていた“黒い印”の存在がある。バスルームから運び出された際には見過ごされていたこの印については、事件から二週間が経過した後も、医師や警察は結論を下せずにいる。
さらに、警察は家族に対して、8時間にも及ぶ聴取を行ったが、死の真相に迫る手がかりは何も得ることができなかったという。なお、チワリ氏はかつてプロの視点で、このような謎の印の正体について見解を述べたことがあった。彼によると「印は苦痛を背負った霊魂の復讐」によるものということだったが、聴き手である家族はまともに取り合おうとはしなかったそうだ。
■幽霊への理解、順風満帆だった将来
生前のチワリ氏の活動は、単なるタレント活動に終始してはいなかった。彼はインド超常現象協会(Indian Paranormal Society)と名付けた団体を設立し、仲間たちと本格的な幽霊退治を行っていた。団体は10年にわたり活動し、携わった事例のほとんど――98パーセント以上の心理的な問題を解決したという。
チワリ氏には幽霊に対して独特の見解があったと、団体の一員であるアミット・シンさんは語る。
「彼は何事にもポジティブで、霊の力が負の方向には作用しないと信じていました。彼に言わせると霊たちは時々怒っているだけなのだそうです」(アミット・シンさん)
そんな霊の本質を表現すべく、チワリ氏が温めていたホラー映画を製作する構想を周囲に打ち明けたのは、つい最近のことだ。また、カシャップさんとの新婚生活も今年の2月に始まったばかりだった。自殺する理由は見当たらないというのが、実父のウダイさんの考えだ。
「自殺するはずがない。なので彼の死は私たちを悩ませているんです」(ウダイさん)
こうした証言を突きあわせていくと、チワリ氏があっさりと幽霊に呪い殺されてしまったり、ましてや自殺を考えたりするような状況になかったことが見えてくる。であれば、一体何がチワリ氏の命を奪ったのだろうか?
■政府筋による暗殺の可能性!?
トカナが注目しているUFO研究家のスコット・ウェアリング氏は、この疑問に大胆な仮説で応じている。ウェアリング氏によれば、チワリ氏はある政府筋によって抹殺されたのだという。
「過去数十年にわたってUFOの研究家が、真実を隠そうとする政府の面々によって殺害されてきました。そのミッションは15年前に停止していましたが、インドで再び始動したようです」(スコット・ウェアリング氏)
そうして闇に葬られた人々には、共通した3つの死因があるのだという。
「第1は、自殺にみせかけたもの。第2は、強盗を装ったもの。第3は、放射能による中毒です。これは目に見えませんが、1週間からそれ以下でガン細胞を生み出します」(スコット・ウェアリング氏)
個人をうやむやのうちに葬ってしまうには、いずれも効果的な方法だろう。元KGBのリトビネンコ氏が、2006年に放射性物質のポロニウム210によって暗殺されたという実例もある。チワリ氏の死の真相はさておいても、こうした暗殺を得意とする政府直轄の秘密組織が世の中に存在していることは間違いない。
ウェアリング氏は自らの記事を以下のように締めくくり、警告を発していた。
「おびえているスタッフのみなさん、インドで暮らす研究家のみなさん、ぜひ注意をなさってください――決して油断をしてはいけませんよ」引用
(文=Forest)
※画像は、Thinkstockより