「犬のシチューは万薬」北朝鮮、犬肉をスーパーフードとして推奨 殺害方法までも…
またまた世間から眉をひそめられそうな北の話題が飛び込んできた。かの国の将軍様、金正恩は国内の飢餓問題の解決策のひとつとして犬食の推奨を行うことにしたらしい。
■犬の肉は古来より“スタミナフード”
将軍様の命を受けて当局は「犬肉は鶏肉や牛肉、豚肉、鴨肉など、ほかの肉よりもビタミンを豊富に含んでおり胃腸にも良く、特に仔犬の肉が栄養を摂取するのに優れている」と宣伝し始めたようである。
北朝鮮のプロパガンダウェブサイト「DPRK Today」では、犬の肉が古くから伝わるスタミナフードであるとして広く国民にアピールしている。
犬肉食を禁止する宗教的信条や動物愛護の観点が広まったことから最近ではかなり衰退してきた食の風習だが、犬肉食自体の歴史は古い。中国の一部や朝鮮半島では犬肉は “体を温める” とされ冬の定番メニューとして地域によっては今でも重宝されている。
だが驚くことに、北朝鮮政府はテレビをはじめとする広告媒体で「食する前に拷問や撲殺などの残虐な方法で犬を殺害した方がより美味になる」と伝えているという。これは「ストレスを与えた方が肉の味が向上する」という現地の古くからの考え方によるもののようだが、なんとも残酷な話である。お隣、韓国・ソウルの英字新聞「The Korea Times」はこの件を取り上げ、現地の広告では「毛皮を削いだり焼き殺したりする拷問方法も同時に奨励している」と紹介している。ほかのいくつかのメディアでも北朝鮮が犬肉を貴重な蛋白源で栄養価が高いと称賛していることを伝え、現地ラジオ「Tongil Voice」でも「仔犬のシチューは万薬」と繰り返し流していることを報じている。
■北朝鮮の深刻な食糧難の解決策か?
現在北朝鮮の食糧難は深刻であり、国からの食糧配給も減らされてきているため、国民の3分の2が飢餓に瀕しており、慢性的な栄養失調に苦しみ続けているとの報道もある。
北朝鮮当局は国民に対して1990年代に4年の間に飢餓で何百万人もの人々が亡くなってしまった事例を挙げ「“苦難の行軍” の危機が今再び訪れようとしている」として飢饉に向けて準備するよう呼びかけているという。
一方、世界最大の国際人権NGOであるアムネスティ・インターナショナルは、北朝鮮の最近の配給減は国家による深刻で組織的かつ広範的な人権侵害だとして糾弾している。
それにしても慢性的な食糧不足に喘いでいる厳しい国内情勢とは反対に、留学時代に味を占めたというスイスチーズや高価なワインが大好物という将軍様。ふくよかな体型はこれらの過剰摂取による病的肥満ではないか、という報道も他国で出ているようだが、はてさて……。この“スーパーフード”は国民を救うことができるのだろうか。
【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2016/08/post_10721.html】