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広尾川の鮭の遡上

2006年12月07日 | 日記
<鶴居どさんこ牧場の夜の静寂>と<広尾川の鮭の遡上>、このふたつの体験が、今回の北海道旅行で特に印象に残っていて、どちらも甲乙つけがたいというか、とにかく心を動かされる出来事でした。

ちょうど鮭の遡上シーズンでしたので、北海道に行く前から、出来れば見てみたいと思っていましたが、実際どこでを見られるのか、いまいちよくわかりませんでした。あまりガイドブックには載っていません。わざわざ鮭の遡上を見たいという人はあまりいないのでしょう。

帯広から襟裳岬に向かうドライブの途中、広尾橋を渡った時、るんりんが川面を覆う海鳥の群れを見つけました。「鮭がいるかもしれないよ」その言葉に従って、途中下車して川に降りてみると、いましたいました、鮭がたくさんいました。

この川の上流にはサケ・マスのふ化場があります。ですから、河口に、鮭を一網打尽に捉える堰が設置してあり、その堰の手前に鮭が列をなしていて、その鮭を海鳥が狙っているわけです。鮭の死がいの多くに眼球がありませんでした。海鳥は鮭の眼球を好んでいるのでしょう。

4年前に、この川を下っていった鮭は、人間の手で人工的にふ化した子供たちだったわけです。そして、4年後、また人間に捉えられ、腹をさばかれ、イクラだけを取られ、また人工的にふ化させられる。私はこの営みを<むなしい>とは感じませんでした。それは、自分でもちょっと意外なことでした。そして、このサイクルはサラブレッドに似ているな、いや、結局人間も同じだな、そんなことをぼんやり考えていました。

<川ではサケ・マス つりはできません>という看板がありましたが、わざわざ釣らなくても、容易に手づかみで捕えられます。もう傷つき、弱っているからです。試しに掴んでみたら、お腹からイクラが飛び出してしまいました。よく見ると写真にも写っています。

落ちたイクラを拾って、ちょっと食べてみました。当たり前ですが、あまり味がしません。醤油があれば美味しかっただろうと思います。

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