自治会未加入世帯の資源ゴミの受入れ拒否している自治会名の公開資料から、自治会に権利侵害を受けている福津市内の世帯数をできるだけ正確に把握するため、一覧表を作成して分析を行いました。アンケート結果は地域分別収集会場毎に行っていますが、この分析では同一自治会内は同じ対応がなされていると仮定しています。この様に考えるのが自然です。
(補正)
1.世帯数は福津市役所のホームページより2019年2月末の各行政区(自治会は各行政区毎に一つ在り)の人口と世帯数を採用しました。
2.自治会加入世帯数は各自治会の総会資料より転記したもので、正確な数値とは考えられないものがあります。例えば2019年2月末の各行政区毎の全世帯数より自治会加入世帯数が多い場合は誤って記載されていると判断しました。この様な場合2017年3月末の自治会加入率で補正しました。
3.2017年3月末の自治会加入率と2019年2月末の自治会加入率を比較した時、現実にはありえないほど異常に加入率が上がっている自治会の加入率は2017年3月末の加入率を採用しました。例えば2年間で加入率が80%前後から99%以上に急増している自治会の場合などです。
4.同居世帯数の補正は65歳以上の高齢者が、子供世帯と同居する場合と仮定しました。2019年3月の福津市社会福祉協議会資料の福祉統計より同居世帯数は600世帯と推定いたしました。
(結果)
1.同居世帯数の補正後の実質総世帯数=26,975-600=26,375(世帯)
2.加入率補正後の自治会未加入世帯数=5,243+498=5,741(世帯)
3.自治会から権利侵害を受けている世帯数=2,890世帯 (11.0%)
(考察)
1.自治会単位で視ていくと、自治会未加入世帯の資源ゴミの受入れ拒否している自治会は全体の48.5%あり、受け入れている自治会は43.4%です。受け入れ拒否している自治会の方が5%も多いのです。この結果から、福津市うみがめ課の地域分別収集システムは破綻していると言えます。
2.自治会未加入世帯の資源ゴミの受入れ拒否している自治会の多い郷づくり地区
は、福間南、神興東、上西郷、津屋崎、勝浦です。
3.福津市うみがめ課が「資源ゴミの分別収集は市の仕事である」と法律を正しく理解することができないため、引き起こされている”自治会に資源ゴミの受入れ拒否されている世帯数”は、概ね2,890世帯です。これは福津市の実質全世帯の11%にあたり、決して無視することができる数値ではありません。
4.福津市は「まちづくり基本構想」で自治会を郷づくりの基軸としています。しかし一方では「地域自治組織であるので自治会に介入できない」とも言っています。このような運営方針であるならば、法律で市の役割と定められたものは、自治会に委託しないよう、一定の限度を定めるべきでしょう。また、福津市内の自治会は資源ゴミ分別収集業務の委託基準に合いませんので、委託することはできないと考えます。