うろうろとする日々

JBA三屋会長のコメントについて

【バスケ】八村塁に批判されている協会の三屋会長、ホーバス体制継続明言「方針に最も適している」 - バスケットボール : 日刊スポーツ

このような発言があったようだ。

しかし、誰がどのような分析をして判断した結果なのかはよくわからない。

当然のように、JBAには技術委員会があって、そこで海外の動向や日本がとるべき戦術の方針などは決めて、それに合ったHCを選んでいる、という意味だろう。

しかし、一般人にはそもそもが東京五輪のあと、どのような分析を経てホーバス氏になったのか、また、米国、カナダといった北米を下したヨーロッパの台頭が目立ったWカップ、そして、その傾向が続いているように見えるパリ五輪を終わってどうなのか、などの分析はない。それでもよくわからないはホーバス氏が継続だ。

もっともヨーロッパといっても男子、女子とも旧来のヨーロッパというだけではなく、NBAやWNBAに参戦している選手が目立ったのも確かで、この辺はまた、分析として難しいところなのか。ドイツの事情も知るジョン・パトリック氏などは貴重な存在だったと思うのだが日本を離れてしまったのは残念だ。

同じホーバス氏でも女子の場合は長期の計画性があっての就任だったように思える。渡嘉敷選手をWNBAに参戦することなども含めて育てて、さらに長身の3番の選手を育てないといけない、全員がスリーを打てないといけないなど、技術委員会の間に共通理解があり、内海氏ー>ホーバス氏もその路線で成績を伸ばしてきた。決してホーバス氏時代だけの功績ではないが、ホーバス氏が果たした役割は大きかったと思う。

一方男子は小生が記憶する限りでは、東京五輪の前はモデルはアルゼンチンといっていたと思う。そのため2008年ごろから2021年の東京五輪はHCもフリオ・ラマス氏を迎えることができた。これは一つの集大成だったと思う。田中大貴をポイントガードにするという、ほとんどの日本人が反対したようなことをやってのけた。これはなかなかのもの。もっと前から迎えればよかったと思うが、JBAの混乱でそれどころではなかったということだろう。それは残念だ。

そのあと、では東京五輪後にどういったバスケットボールをやっていく、というような分析をもとにホーバスHCを男子に招いたのか?それは見たことがない。そういった意味では女子の恩塚氏も男子のホーバス氏も東京五輪後JBAのテクニカル分析の方針などがはっきりしていない中でHCを引き受けて、結局あれこれ言われている、ということなのではないだろうか。ホーバスHCはパリ五輪の切符をW杯で手にはしたが、アジアの他の国の順位もあってのことで、次のW杯のアジア予選で今後どのような戦い方ができるかというのは注目だ。

ということで、三屋会長は協会の方針と合っているというが、そもそもの方針が何なのかはよくわからない。例えば単純に戦術だけではなく、サラリーの問題などもあるのだろう。それはそれでわかる。海外からのHC招へいはJBAにとっては負担が大きいのだろう(といいつつも結構単独チームでは招いている場合もあるようで(特に女子)そこまで違うのか?という気もするが)。また、例えば日本国内でアンダー世代の育成とも方針があっていないといけないとか、まあいろいろとあるのだろう。また、Bリーグ中心で行くのか海外からもサッカーのように多く集めたいのか、といったこともある。特にその点で、サッカーも見ているとそうだが、やはり海外から招集となると、相当にJBAが所属チームなどと交渉する必要がありそうで、そういった点も含めてどうするか、ということだ。

その方針が外からは見えないのだが、聞いている記者はみな理解したのだろうか?こういったところをきちんと聞いてくれないとバスケットボール専門記者とは言えないと思うのだが、まあ一般、スポーツ紙とも、そんなこと書いても売れなくて、八村選手の話とかを書いたほうが売れるってことなんでしょうか。それはそれですが。

ということでまあ多くの人たちが、いまホーバス氏を退任させれば混乱するだけといっているけど、一方では食事のことなどについての越権行為、またパワハラ的な発言があったとすると、これは問題で、対応しないといけないし、アジアで負ければ交替せざるを得ない。その時の責任は方針を打ち出したJBAなのか、それともそれを現場で落とし込めなかったHCなのか、というのは大きなポイントになるだろう。

今後ジャーナリズムに期待できないながらも注目してきたいところだ。

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