小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

女の気持ち:ゴン太の死 福岡県岡垣町・町田奈津子(53歳)/ 毎日新聞

2015年05月08日 | オピニオン
 写真は青森県立美術館の「あおもり犬」、ブログ関東・首都圏 日帰りの旅からお借りした    


  


女の気持ち:ゴン太の死 福岡県岡垣町・町田奈津子(53歳)

毎日新聞 2015年05月08日 西部朝刊

 「ゴン太が途中で歩かんごとなった!」

 犬の散歩に行っていた主人が、汗びっしょりでゴン太を抱えて帰ってきた。グッタリしたゴン太の顔。私は「ついにその日が来た」と覚悟をした。

 ゴン太はあと数日で16歳。大型犬なので人間でいえば百歳前後らしい。これまで大きな病気はしなかったが、老化から視力や聴力を失い、最近はめっきり足が弱くなって転ぶことも多かった。それでも朝夕の散歩の時間にはヨタヨタと起き上がり、玄関の前で待っていた。

 そんなゴン太もついに寝たきりとなった。ゴン太と過ごした16年の間にはいろいろなことがあった。悲しみで打ちひしがれた夜も、悩みで頭を抱えた日々もトボケ顔のゴン太が笑顔をくれた。振り返るといつもそばにゴン太がいた。

 ゴン太の容体を聞き、就職で家を離れていた子供たちも駆けつけた。子供たちにとってもゴン太の存在は大きい。思春期の長いトンネルを抜けるまでの日々、どれだけゴン太の存在に助けられたことだろう。ゴン太は息をするのもやっとなのに、律義にもユラユラとしっぽを振って応えた。

 倒れて4日後、みんなに見守られてゴン太は静かに息を引き取った。穏やかで立派な最期だった。私たちは冷たくなったゴン太をいつまでもなで続けた。

 たくさんの楽しくいとしい日々をありがとう。大切な大切な愛犬ゴン太。


  

 人間にとってワン君の存在はとても大きいんだね。ブログでもよく拝見するし、山歩きしていた相方も、ワンちゃん連れのどのワン君にも顔を近づけてアイコンタクトしていた。彼ら夫婦の会話だってワンちゃんの話題が中心なんだそうだ。

 だけど別れは子供を失ったくらいに寂しいんだろうね。小父さんの長兄もワンちゃんと二人暮らしだったが、亡くなった時の様子は今でも思い出す。

 町田奈津子さんの投稿を拝見し犬と人間の絆をまた再認識した。町田さん有難うございました。ゴン太君もとても幸せだったと思います!


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6 コメント

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Unknown (タワラジェンヌ)
2015-05-08 23:38:37
小父さん、こんばんは!
町田さんの投稿を読んでいると、我が家のピーターと重なり、涙が出そうになりました。
ピーターも、来月で17歳になります。
いつか来るその日が近づいていると思うと
どうかその日が1日でも遅く来てほしいと
思わずにはいられません。
生後1ヶ月から一緒に過ごし、もう人間の赤ちゃんを育てるように育ててきたので
大事な大事な存在ですね。

返信する
今日は (はちきんいじー)
2015-05-09 05:01:19
動物の方が寿命が短いので どうしてもおわかれはありますね

友人は犬との二人生活で 彼女にとって犬の存在は大きいので お別れの時を今から心配する私です。

返信する
こんにちは~ (さっちん)
2015-05-09 13:35:22
私も、胸が熱くなりながら
読ませて頂きました。

いつかは、そんな日が訪れる。
そうは、わかっていても。。。

ほんと、立派な家族の一員ですものね。

今の私には、想像もつかないけど
(したくないのが本音ですが)
冷静にいられるのか?と、子供達が
心配していますが。。。

ゴン太くん、ご家族に大切に育てられ
そして、みんなに最期を看取られ
幸せだったでしょうね。
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タワラジェンヌさんへ (小父さん)
2015-05-09 19:22:59
こんにちは

>我が家のピーターと重なり、涙が出そうになりました。

そうでしたか!
私は愛犬を持ったことがないので頭の中だけで読んでいました。

うわー、ピーター君はゴン太君よりももっと上なんですね。

>どうかその日が1日でも遅く来てほしいと思わずにはいられません。

ずっと無邪気だったピーター君も、いつまでもそうしていて欲しいものですね。

>生後1ヶ月から一緒に過ごし、もう人間の赤ちゃんを育てるように育ててきたので大事な大事な存在ですね。

そういうことだと愛おしさも何倍にもなりそうですね。
ずうと以前のドラマNHK土曜ドラマ「55歳からのハローライフ」  第2回 ペットロス
http://blog.goo.ne.jp/goo221947/e/55e5d6005a2687d78fe363dcfcc9c3a5
を思い出しました。


返信する
はちきんイジーさんへ (小父さん)
2015-05-09 19:31:06
こんばんは

>動物の方が寿命が短いので どうしてもおわかれはありますね

そういう不合理が存在するんですね。

>友人は犬との二人生活で 彼女にとって犬の存在は大きいので お別れの時を今から心配する私です。

なるほど。
イジーさんはご自分のことよりご友人の二人生活の方が心配ですね。

長兄のワン君が亡くなった時、何も分かっていなかった私は、「またワンちゃんを飼ったら~」なんて
無粋なことを言ったものです。
「もうめんどうくさい、そんなもの要らない」と言った
兄の心の内側を全く理解していませんでした。
返信する
さっちんさんへ (小父さん)
2015-05-09 19:50:54
こんばんは

>私も、胸が熱くなりながら読ませて頂きました。

うわー、これは申し訳ない記事を載せてしまったんですね。

>いつかは、そんな日が訪れる。そうは、わかっていても。。。

ほんと、子供を失うのといっしょなんですね。
けっこう残酷な気がします。
いやー、私はそこまで想像していなかったです。

>ほんと、立派な家族の一員ですものね。

それは、さっちんさんのブログからも十二分に感じています。

>冷静にいられるのか?と、子供達が心配していますが。。。

いやー、町田市でワンちゃんと二人で暮らしていた長兄の場合ちょうど80歳くらいの時でした。
その15年くらい前に義姉が亡くなり、その姉がとても可愛がっていた子でした。
おまけに、兄には子供も居なかったんです。

そんなことに今頃気づきましたね。
なんとにぶかったことか!

ゴン太君の存在の大きさが皆さんのコメントでより深く知り得ました。
有難うございます。
返信する

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