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何が起きているのか

どうして起きたのか

それをどのように理解し

どのように対処するべきか

The Historical Moment - Part Ⅰ

2016-05-27 18:40:01 | 日記

アメリカ合衆国第44代大統領 バラク・オバマ(1961年8月4日~ )がG7 サミット終了後の5月27

日、広島市を訪問した。サミットでは世界経済の持続的成長やテロ対策、中国の海洋進出への対応等が話し合わ

れた。大統領としては最後のアジア歴訪となった今回の第一の訪問国であるベトナムでは5月24日、ハノイの

会議場の演説で、学生や社会人など二千人を前に、「私はベトナム戦争後初めてベトナムを訪れた大統領ではな

いが戦後に成人となった大統領としては初で、米軍が撤退した時、私は13歳だった」と振り返り、ベトナム

戦争の原因は、冷戦構造と共産主義の脅威であり戦争はどのような企図があろうとも苦しみや悲劇をもたらす

ことを我々は学んだと総括し、人権の重要性を強調し「米国は常にベトナムの味方であり、友人だ。私がこの会

議場で演説したことを忘れないで欲しい」と演説を終え、満場一致の拍手を受けた。現職の大統領が被爆地を訪

れるのは今回が初である。オバマ氏は、2009年に大統領として初来日した際に記者会見で「広島市・長崎

市」を将来訪れることが出来れば非常に名誉なことだ」と語った。今回の訪日前、オバマ氏は日本のテレビ局の

インタビューに応じて次のように語った。「初めて日本を訪れた時訪問に関心があると述べた。大統領の任期が

あと僅かとなる中、戦争の本質をじっくりと考える良い機会になると思う。戦争では、罪のない人々が災禍に巻

き込まれ、とてつもない苦難を受けさせられる。それは過去の話だけではなく今も世界中の多くの場所で起きて

いる。単に過去を振り返るのではなく世界中で平和と対話を進めるために出来る限りの努力をするべきである。

そして、今回の訪問で、『核兵器のない世界』を目指すというメッセージを世界に発信する。今回の訪問は原子

爆弾投下の是非を論じることは目的ではない」 英語の History という言葉の原義は、「過去を知ること」であり

「愚者は経験(過去の成功体験等)から学び賢者は歴史から学ぶ」とは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクの言葉。

The fool learns from experience while the wise learns from history. Otto von Bismarck (1815~1898)

米国ハワイ州で生まれ幼少の一時期、一家はインドネシアのジャカルタで過ごしたが、ハワイ育ちのオバマ氏に

とって「何ゆえに日本はハワイを攻撃したのか」という疑問の解明は人生のテーマの一つだったと推察できる。

過去3度の訪日では、米国内の慎重論も根強く、被爆地訪問は見送られた。オバマ氏が歴史から学んだ真実は、

2009年のプラハ演説で世界に知られ、核兵器を使用した国の国家元首が今回直接被爆地を訪れたことにより

「広島・長崎」は、世界の歴史の地となった。オバマ大統領は、米軍岩国基地を経由して広島平和記念公園を訪

れ、原爆資料館を見学し、原爆被害の実相を確かめた後、日本の安倍首相とともに、最初に原爆慰霊碑に献花し

原爆の犠牲者に追悼の祈りを捧げた。そして、歴史と直面する責任を強調し、核兵器廃絶へと導いていく決意を

表明した。オバマ氏の風貌、特に目元には、合衆国の大統領らしさがあって、多くの日本人には印象的だった。

 


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