-ALKAN-

しどろもどろでも声は出るなり。

『沈黙』を見て以来

2017-11-30 16:46:55 | 日記
 今年の三月ぐらいかな、映画『沈黙』を観ました。

 遠藤周作の作品を全部読んだわけではありませんが、読んだ中では一番印象に残っている、一番好きな作品が、なんとマーチンスコセッシ監督のメガホンで映画化される。え!?マーチンスコセッシ?? 

 いやな予感がしたんです。西洋目線の遠藤作品って。えっと・・・・・・、もう半年、いやもっと前の話題で全然目新しくないですがしばらくお付き合い。

 んで、観たんです。よかったです。先に言うと。何がいいかと言うと、小説の解釈が自分とは全然違う、やっぱり小説ってスゲー!と思えたからです。

 知り合いには、「悲惨過ぎる・・・・・・、もっと希望もある話だったはず・・・・・・。45点」と言う人もいましたが、あれは立場が違えば見方が違うのは当たり前の設定のお話。むしろその辺のギャップや矛盾に苦しむ人々を描いた作品なので、だまし絵のような側面は作品の中にもともと仕組まれている細工だと思います。
 
 西洋目線だと、あくまで日本人は未開のバーバリアン。沈黙を通す神に、視線がじっと向いてます。だが私はそのバーバリアンの立場から観たので・・・・・・、

 奇妙な信念を貫く西洋人。そして転んだで日本人になったフェレイラ神父。実にスムーズです。フェレイラ神父にはもはや苦痛はありません。「仕方がねぇなぁ、この小僧たちはまだわからないのか・・・・・・」という表情に見えます。さすがフェレイラ神父、ロドリゴやガルペみたいな小物とは違う。しかし神はなぜ黙っていたのかと言う疑問はありました。 いいえ神は神父たちにしっかりと語りかけたのではないでしょうか?それを拒否したのは人間の業だったのではないでしょうか? あくまで、自分の理想に、神を押し留めようとした矮小なる人間としての神父の業。

 まあいいです。解釈はそれぞれで。んで、それに出ていたアダムドライバー。ガルペ神父ですね。最初の方でのアップがインパクトありましたよね。最初アンガールズの山根が出て来たのかと思いましたよ。それぐらい強烈なインパクト。強情で情熱家だが芯が弱くヒステリックな神父、そんな役作りがばっちり決まっていたように見えました。一発で好きになりましたよ。アダムドライバー。 スターウォーズの時の方が百倍男前だけど、沈黙の方が百倍魅力的。

 あんまりかっこよかったので、私の愛車にひそかに『ガルペ』と名付けたほどです。

 んでそのガルペに乗って、この夏、埼玉、名古屋、京都、兵庫、金沢、と1500kmにも及ぶ流浪の旅をしてきたわけです。 るろう?? こっちの話題の方が新鮮。でもいいや。

今、ガルペは雨に打たれてすっかり汚くなってしまいましたが、この時はピカピカです。

出発前のインパネ。いい感じの中古度。

 ピカピカのガルペ

 ナゴヤドーム、デカくて綺麗。

 実家の近所の神社の森から、ガルペ遠映

 金沢駅のシンボル 鼓門
 
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