老眼 眼精疲労ー目に良い食べ物
がんと食事、栄養のこと“がんに負けない体づくりのための栄養や治療中の食事の工夫” 川口 美喜子
「食事の量や回数を減らせ」である。長く健康を保ち、寿命を最大限に延ばしたいなら、それが今すぐ実行できて、しかも確実な方法だ。
動物実験によると、長寿のカギを握るサーチュインのプログラムを働かせるカギは、カロリー制限を通して体を「ぎりぎりの状態」に保つことのようだ。つまり、体の健康な機能を保てるくらいの食物は与えながらも、けっしてそれ以上にはしないということである。
これは理にかなっている。そうすれば生命に備わっているサバイバル回路が始動し、原初の昔から行ってきた仕事をせよと長寿遺伝子に命じることができるからだ。
つまり、細胞の防御機能を高め、環境が厳しいときにも生命を維持し、病気や体の劣化を防ぎ、エピゲノムの変化を最小限に留め、老化を遅らせるのである。
だが、カロリー制限にこだわる必要はない。わざわざつらく苦しい思いをしなくても、カロリー制限をしたのと同じメリットは別の方法でもかなり手に入るのだ。
食物が足りないときの遺伝子の反応を確実に再現することができれば、なにものべつまくなしに腹をすかせていなくてもいい。
そこで注目されているのが「間欠的断食」だ。これは、食事の量は普段と変えないものの、食事を抜く期間を周期的に差し挟むというものである。
短期的な研究からは期待のもてる結果が出ており、長期的な研究でも同じだろうと思う。とりあえず、栄養失調にならない程度の間欠的断食法であれば、たいていは長寿遺伝子を働かせることにつながる。そして、長く健康な生涯をもたらしてくれるといってよさそうだ。
食べる量を制限してサバイバル回路を働かせる以外にも、まだまだできることはたくさんある。