gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

歩行介助 プロに学ぶ安全・快適な介護術

2012-06-09 23:51:58 | 医療
歩行介助 プロに学ぶ安全・快適な介護術


寝返り・起き上がり プロに学ぶ安全・快適な介護術


http://www.geocities.jp/nonvee/nursing/orem.html

ドロセア・E・オレムの看護論


 オレムの看護一般理論は、セルフケア理論、セルフケア不足理論、看護システム理論の三本の柱から成り立っている。

1)セルフケア理論について
オレムの定義づけによると、セルフケアとは、「個人が生命、健康、安寧を維持する上で自分自身で開始し、遂行する諸活動の実践である」。そしてセルフケアは「自分のために」と「自分で行う」という二重の意味をもち、人は自らのセルフケアについて責任と権利があると考えているのである。

オレムは三つのタイプのセルフケアを区別している。

① 普遍的セルフケア
人生のあらゆる段階すべての人間に共通するもので、年齢、発達段階、環境およびその他の要因によって変化する。生命過程および人間の構造や機能の統合性の維持ならびに一般的安寧に関連している。
         ・十分な空気、水、食物摂取の維持
         ・排泄過程と排泄物に関連したケアの提供
         ・活動と休息のバランスの維持
         ・孤独と社会的相互作用のバランスの維持
         ・生命、機能、安寧に対する危険の予防
         ・正常であることの促進


② 発達的セルフケア
人間の発達過程および人生のさまざまな段階で生ずる状態や出来事(たとえば妊娠、未熟児)、さらには発達を阻害するような出来事(無教育、健全な個性化の失敗)に関連している。


③ 健康逸脱に関するセルフケア
遺伝的かつ体質的な欠陥や構造的、機能的逸脱、ならびにそれらの影響や医学的診断、治療にかかわるものである。
            ・適切な医学的援助を求め、手に入れること。
            ・病的な状態が引き起こす影響や結果を自覚し、留意すること。
            ・診断および治療法を効果的に遂行すること。
            ・医療的ケアが引き起こす不快感や有害な影響を自覚、留意すること、あるいはそれらを規制すること。
            ・自己像を修正すること。
・ 病的状態、医療的ケアの影響をもって生活することを学ぶこと。

  これらのセルフケアの考え方の根底には、人間および健康をどのように捉えるかが重要事項になる。



2)セルフケア行動とは
オレムによるとセルフケア行動は、状況を見定めるための熟慮や判断から導き出され、何をなすべきかということを選択することより生じ、その能力は、知識、技能、信念、価値観、動機付けにより左右される。またセルフケア行動とは外部環境と内部環境の双方と相互作用を持つ開放システムである。

さらに実際にセルフケア行動を実践する能力をセルフケア・エージェンシーと規定しており、セルフケア・エージェンシーとはオレムによると、「人間の後天的資質であり、年齢、性、発達状態、関連する生活経験、健康状態、社会文化的志向、時間を含む入手しうる資源によって影響を受ける」と述べられている。



3)看護について
オレムは看護をヒューマンサービスとみなしている。すなわち看護は「生命および健康を確保するために、疾病や傷害から回復するために、またそれらの影響に対処するために、セルフケア行動が必要なのであるということとそれを持続的に提供し、管理するということ」に特別の関心を払っている。

別の表現をするならば、看護とは、ある人が自分自身のセルフケアのニードを充足できないときに、その人に直接的な援助を与えることである。

看護を必要とする要件は、個人の健康状態に好ましい変容が進行するとき、あるいは個々人が日常のセルフケアにおいて自分自身を統御することを学んだときには修正され、やがては消滅するのである。

看護婦は ・患者の全生活状態と密接に関連を保ちつつ、患者のニードに対して直接的に働く

        ・患者がセルフケアを実施することができない場合には、生理的、対人間的および社会文化的な
         直接的ニードの充足を図る

        ・種々のニードを評価し、ニード充足のための資源を明らかにし、かつ使用するにあたり、
          全体論的思考に基づいて機能する  
これらのことが必要なのである。

オレムの特色は患者やクライアントが経験したセルフケアの逸脱の範囲から示唆されるさまざまな活動と状況を結合するところや、そのことを生かした看護システム企画を提唱した点にある。



4)看護システム
患者のニードが看護システムの企画とそれに続く看護婦と患者との役割バリエーションを決定するがオレムは次に挙げるような三つの看護システムを特定化した。

① 全代償的看護システム
患者は自身のケアを遂行するのに何ら積極的な役割を果たせない。看護婦はその患者に代わって、またその人のために行動する。

② 一部代償的看護システム
看護婦と患者の両方が、細かな手作業や歩行を必要とするケア方法を遂行する。ケア遂行の責任の分配は、患者の現在の身体的制限または医学的に指示された制限、必要とされる科学的もしくは技術的知識、および特定の活動を遂行したり                 学習したりする患者の心の準備状態によって異なる。

③ 支持、教育的看護システム
患者は必要な治療的ケアの方法を遂行する能力がある、あるいは遂行することができ、かつ学習するに違いないが、援助なしにはそれを遂行することができない。このシステムにおける看護婦の役割はコンサルタントとしてのそれである。



5)看護実践の側面
オレムは望ましい看護婦、すなわち成熟した看護婦が遂行する看護実践の特性には
  ①社会的側面:看護状況の社会的、法的側面について理解し、看護の提供に責任を負っている

  ②対人的側面:人間の心理社会的側面について理解し、効果的なコミュニケーション手段をもって相対していける

  ③技術的側面:個々人にあった看護援助を実施していける

これらの三つの側面が存在することを明記した。これまで理想論的に言われてきた看護実践のあり様を、このように三側面として具体的かつ理論的に提示したところに、看護実践科学としての看護をより概念的に構築しようとのオレムの努力が窺われる。



6)患者のグループ分け
オレムは看護の観点にたって患者を組織化するのに二つの方法を提示している。ひとつのアプローチは先述した看護援助の三つのシステムにしたがってグループ分けをする方法、もうひとつのアプローチは、看護ケアに関連付けながら健康上の焦点から患者を分類する方法である。

その分類とは
グループ1
ライフサイクル 健康上の焦点がライフサイクルに向けられ、ケアは健康の保持、増進、特定の疾病や傷害からの保護のために計画される。ライフサイクルの焦点は他のグループの健康上の焦点に本来備わっているものである。

グループ2
回復段階 ヘルスケアの焦点は疾病、傷害または機能障害からの回復にある。

グループ3
原因不明の疾病 健康上の焦点は原因不明の疾病あるいは不調に向けられる。ヘルスケアは疾病の程度、不調の個別的結果および、そこで用いられた診断や治療方法の結果に関心がよせられる。

グループ4
先天的・後天的欠陥と未熟児 健康上の焦点は、構造的、機能的欠陥を負う患者、あるいは誕生時に未熟状態にあった患者のケアと治療に向けられる。

グループ5
治療またはコントロール 健康上の焦点は疾病の程度、不調ないしは障害の個別的結果、およびそこで用いられた治療方法の結果に関心を寄せつつ、疾病、傷害もしくは誕生時点で明らかとならない行動上の障害をふくむ機能障害の治癒またはコントロールのための積極的治療に向けられる。

グループ6
統合的機能の安定化 健康上の焦点は統合的機能の回復、安定化もしくはコントロールに向けられる。ヘルスケアは、疾病や傷害により損なわれた生命維持過程を安定化しコントロールすることに関心が寄せられる。

グループ7
終末期の疾患 ヘルスケアは疾病の末期にある人々の安楽と安全に向けられる。


これらの患者を看護状況に従って組織化し命名する分類システムは、従来の特定の医療分野といった医学概念によって組織化され命名されている現在の分類システムよりも、看護婦にとってはより有益である。
 
もどる


http://www.ict.ne.jp/~i_camu/sub18.htm

オレムの看護理論
はじめに 
Ⅰ.オレムの経歴 
Ⅱ.オレムの看護理論概要 
1.特徴 
2.オレムの看護論を導いた3つの問い 
3.メタパラダイムの概念 
4.オレムの基本的概念の6つの用語 
5.看護理論 
1)セルフケア理論 
2)セルフケア不足理論 
3)看護システム理論 
6.オレムの看護過程 
7.看護実践のルール 
Ⅲ.事例への展開 
1.22歳心因反応の患者の事例紹介 
2.キーワード 
3.看護問題リスト  
4.看護記録 
5.普遍的ヘルスケア8要件 
6.発達上のセルフケア要件
7.健康逸脱に関するセルフケア要件 
8.事例の結果 
Ⅳ.考察 
Ⅴ.展開からの看護理論への評価 
Ⅵ.学んだこと 
おわりに 
謝辞 
用語解説 
引用参考文献


http://www.e-heartclinic.com/kokoro/yougo/yougo03.html
福祉用語の基礎知識
※ 原則として新しく追加したものが上になっています。
No.27 ライフイベント
No.25 イネイブラー No.26 QOL(quality of life)
No.23 キーパーソン No.24 コーピング
No.21 知る権利 No.22 認知
No.19 自己実現 No.20 社会資源
No.17 ICF No.18 生活保護の基本原則
No.15 評価についての話 No.16 自己決定
No.13 ラポール No.14 リジリアンス
No.11 地域組織化と福祉組織化 No.12 愛着(アタッチメント)
No.09 アウトリーチ No.10 ICF(国際生活機能分類)
No.07 社会福祉のおけるニードの話 No.08 ネットワーク
No.05 モラトリアム No.06 ソーシャルインクルージョン
No.03 リカバリー No.04 ユニバーサルデザイン
No.01 ノーマライゼーション No.02 エンパワメント

http://www.luther.ac.jp/public/doctor/dl/120111kodera02.pdf




目次 †
目次
オレム理論の基本アイデア
セルフケア要件
普遍的セルフケア要件
発達的セルフケア要件と健康逸脱に対するセルフケア要件
セルフケアの概念の有益性
オレムの看護システム
参考文献

オレム理論の基本アイデア †
 基本アイデアは「人間は、自分で自分の世話をすることができる。病気や怪我で自分の世話をすることができなくなったとき、代わりに世話をするのが看護である」というものである。「自分で自分の世話をする」ことをセルフケア(self care)という。

 しかし、人間は多かれ少なかれ人の助けを借りて生きている。特に子供のときや晩のときはそうである。しかし、子供や老人は普通看護士の手を借りるのではなく、家族などの周りの人に世話をしてもらっている。そこで最初のアイデアは次のように変形される。

「人々は、自分たちで自分たちの世話をすることができる。病気や怪我で自分たちで世話ができなくなったとき、代わりに世話をするのが看護である」


セルフケア要件 †
 ヘンダーソンのニード論では、人間の欲を14の基本的欲求に分類した。そして、看護とは患者がこの14の基本的欲求を満たすように補助することである。普通の健康のときなら、人は自分の欲求を自分で満たすことができる。しかし、病気のときにはそれができない、あるいはやりづらい。そこで看護士がそれを助けるのだとヘンダーソンは考えたのである。

 オレムはヘンダーソンの考えをセルフケアという概念でくくった。その際、オレムはセルフケア要件と呼んでいる。セルフケア要件にはいくつか種類がある。

普遍的セルフケア要件
発達的セルフケア要件
健康逸脱に対するセルフケア要件

普遍的セルフケア要件 †
 普遍的セルフケア要件とは、誰もが持っている欲求のことである。普遍的セルフケア用件の内容とヘンダーソンの基本的欲求の内容はほとんど同じである。比較したものを次に示す。ただしインデントされている側が普遍的セルフケア要件である。

正常な呼吸
十分な空気摂取の維持
飲食
十分な水分摂取の維持
十分な食物摂取の維持
排泄
排泄過程と排泄に関するケアを提供
移動と体位の保持
活動と休息のバランスを維持
睡眠と休息
脱衣と着衣
体温の保持
清潔な皮膚
危険回避
人間の生命・機能・安寧に対する危険を予防
コミュニケーション
孤独と社会的相互作用のバランスを維持
宗教
仕事
社会集団での人間の機能と発達の促進
遊び
学習
 オレムの普遍的セルフケア要件には、ヘンダーソンの6~8に対応するものがないが、ほとんど同じ内容を言い換えたものであることがわかる。


発達的セルフケア要件と健康逸脱に対するセルフケア要件 †
 ヘンダーソンは患者の欲求は常に一定とは考えていなかった。「特定の個人が必要とする看護はその人の年齢、文化的背景、情緒のバランス、また患者の身体的・知力的な包容力の程度に左右させる」と述べている。そして「常時存在する条件で、基本的欲求に影響するもの」として、年齢、気質、社会的・文化的背景、生理的・意的程度を挙げている。さらに「病理的状態で、基本的欲求を変えるもの」として、水および電解質の平行の乱れ、急性酸素欠乏、ショック、意識障害、温熱環境、急性発熱、外傷、伝染性疾患、手術、絶対安静、疼痛を挙げている。

 オレムはこうらをはっきりとした概念で定義した。それが「発達的セルフケア要件」と「健康逸脱に対するセルフケア要件」である。

 ヘンダーソンが「常時存在する条件で、基本的欲求に影響するもの」として挙げたもののうち、特に年齢にオレムは注目した。そして、オレムは年齢つまり人間が発達していくにつれて変化するニーズを発達的セルフケア要件と呼んだ。

 また、病理状態、つまり健康から逸脱した状態が、基本的欲求に影響するので、この健康からの逸脱がもたらす特殊なニードをオレムは健康逸脱に対するセルフケア要件と呼んだ。


セルフケアの概念の有益性 †
 オレム理論のセルフケアという概念に注目することで、看護はいつ患者を援助すべきかがよりはっきり見えてくる。

 患者の持つニード(セルフケア要件)は、患者を治療するうえで、必ず満たさなければならないものとして現れる。これを治療的セルフケア・デマンドと呼ぶ。これは「普遍的セルフケア要件」と「発達的セルフケア要件」と「健康逸脱に対するセルフケア要件」の3つのニードを満たす必要を意味する。ただし、患者によって、「発達的セルフケア要件」と「健康逸脱に対するセルフケア要件」は異なることに注意しなければならない。

 患者にはもちろん自分で自分のニードを満たす能力、即ちセルフケア能力も残っているはずである。しかし、満たさなければならないニードに対してこの能力が不十分であるとき、つまり患者が自分ではニードを満たしきれないとき(あるいはそう予想されるとき)に、看護が介入し援助すべきなのである。よって、セルフケアができなくなったときに看護が手を出すと捉えることができる。

 看護介入には次のような問題があるが、上記のことよりそれぞれの問題に答えることができる。

いつ看護(介入)を始めるべきか?
患者が自分で自分の世話をできなくなったとき(あるいは家族などの周りの人が世話をみきれなくなったとき)、看護(介入)を始める。
いつ看護(介入)を辞めるべきか?
患者が自分で自分の世話ができるようになったとき(あるいは家族などの周りの人が面倒を見ることができるようになったとき)、看護(介入)を終える。
看護(介入)は何を心がけなければならないか?
患者が自分で自分の面倒を見ることができるようになり(あるいは家族などの周りの人が面倒を見ることができるようになり)、看護に依存しなくてもいいようになることを目指し心がけて看護する。
 以上のように、セルフケアという概念により、オレムは看護がいつ患者に手を出すのかについてはっきりさせることができた。また、セルフケアによって看護の方向性も見えてくる。


オレムの看護システム †
 患者が自力でどのくらいセルフケアできる(自分のニードを満たせる)かによって、看護者の介入も変わってくる。

患者がほとんどセルフケアできない場合
部分的にセルフケアができる場合
ほとんどセルフケアができる場合
 また、看護者が患者のセルフケアを代わって行う度合いによって、次のように看護システムを分類できる。

全代償システム
全面的に患者にセルフケアを代わってしてやる
部分代償システム
部分的にしてやる
支持教育システム
専ら患者のセルフケアをよいものとするように指導教育する

参考文献 †
『はじめての看護理論』

http://tankenkanoheya.blog74.fc2.com/blog-entry-444.html

ドロセア・E・オレム(Dorothea E . Orem):看護ケア
ドロセア・E・オレム(Dorothea E . Orem):看護ケア

ドロセア・E・オレムによると,人間はセルフケア能力を有する生物的・心理的・社会的存在であり,普遍的セルフケア要件,発達的セルフケア要件,健康逸脱に対するセルフケア要件を充足する力をもつとしています。

環境については,外的・内的刺激をさし,セルフケアに対する要件は人間と環境の中にその源が存在するともしています。

健康については,身体的,精神的,社会的安寧を含みつつ,人間が構造的にも機能的にも健全かつ統合された状態をいうとしています。

看護については,クライエントがセルフケアを獲得できるようにケアを提供し,支援することであるとしています。さらに,他者を援助するための人間の創造的努力であり,全代償的・一部代償的・支持教育的な3つの看護システムからなりたっているとしています。

「看護:実践の概念」(1972)
Nursing : Concepts of Practice

ヴァージニア・ヘンダーソン

2012-06-09 23:47:06 | 医療


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%A4%E5%9A%A5

happycampus
1.患者の呼吸を助けるについて
 ヘンダーソンが患者の呼吸状態の観察および安楽な呼吸を促す体位に焦点をあてているのと同様にナイチンゲールもまた「呼吸の様子はどうか、患者が最も楽に呼吸できる体位はどれか、これらも看護婦が必ず観察すべきいまひとつのことである。」と述べている。さらにナイチンゲールは「患者が呼吸する空気を、患者の身体を冷やすことなく、屋外の空気と同じ清浄さに保つこと」と記しており、体内に取り入れる空気の質にも目を向けていることがわかる。

2.患者の飲食を助けるについて
 ヘンダーソンは「食堂まで歩ける患者、松葉杖や車椅子を使って、あるいはたとえストレッチャーに乗ってでも食堂に行ける患者は、一般的にはそうするほうが彼のためによい。・・・少なくともそこには変化があり、友人を見つける機会がある。」と述べているのに対し、ナイチンゲールは「食事中の病人はなるべくひとりにしておくほうが良い、と言われるが、それは問題なく正しい。」と述べている。今日の看護において、食事はコミュニケーションの場としてとらえられる傾向にあり、ヘンダーソンの理論に基づいたケアが実施されることが多いが、患者の習慣や嗜好などの個別性を考慮し、ナイチンゲールの理論を用いたケアを行うことも、食欲増進のために有効と言え・・・・・


ナイチンゲールとヘンダーソンの看護理論について
1 ナイチンゲールの看護理論
ナイチンゲールの看護理論の中心概念は「環境」である。人間におけるすべてのものを「環境」と捉えている。
環境を物理的環境、精神的環境、社会的環境の3分野に分類し、これら3つはお互いに影響し合い、3つが揃わなくてはバランスを失うとした。その中でも、物理的環境を重要視し、つまり、物理的環境が整えば、残りの2つの環境もよくなると、中心的な位置づけとした。
環境の不備により患者のエネルギーが消耗し、生命力が衰えないように、これらの環境を整えることが看護師の役割である。
環境の3分類を、具体例を挙げながら説明してみる。
Ⅰ 物理的環境
①空気----人間が生きていくうえで、空気は必要不可欠で、患者にとっては最重要とした項目であるとした。健康人は当然のように呼吸しているので、その関心は薄い。特に住居における空気の質にこだわり、新鮮な空気を窓を開けることにより、室内に取り入れる「換気」を基本とした。
②光----患者にとって、空気の次に必要不可欠なものとして捉え、陽光は患者にとってよい影響を与え、病室の患者は常に窓から外が見..




ハピ-キャンパス log in 登録 サイト



看護学概論
ヘンダーソンは、医師の機能と看護の機能とは、全く別のものと示し、看護は、疾病や健康に関する対象の回復を支え、自立に向けての援助を行う役割を担うとしている。
ヘンダーソンの言葉にもある、看護においての「自立」というキーワードをよく理解し、看護というものをより深く学び、そこから得たものを、自分の現在の看護につなげていければと、ヘンダーソンの看護理論を選んだ。
ヴァージニア・ヘンダーソン(1897年11月30日~1996年3月19日)は、アメリカの看護学者であり、看護教育の指導者として、フローレンス・ナイチンゲールに次いで世界でその名を知られている。ミズーリ州のカンザスシティに生まれ、8人の兄弟姉妹の5番目。第一次世界大戦で兄弟たちが従軍したため、自分も何かの役割をとアメリカ陸軍看護学校(1918年開校)に学ぶ。その学校の校長が、学校の創立者で初代校長でもあり、またアメリカ看護の開拓期のアメリカ看護のThe Great Trioの一人、アニー・ウォーバートン・グッドリッチだった。彼女が終生ヘンダーソンの師となる。グッドリッチ自身、コロンビア大学、イェール大学の教授、学部長というキ..


http://www.ict.ne.jp/~i_camu/sub19.htm

ヴァージニア・ヘンダーソン                                  

Ⅰ.ヘンダーソンの経歴           

1897年 ミズーリ州カンサスシティーで8人兄弟姉妹の5番目の子供として生まれた。

父親の仕事の関係上、ヴァージニア州で育つ。

1918年 第1次世界大戦中に、傷病兵の世話をしたいという気持ちから看護への関心

を高めワシントンの陸軍看護学校へ入学。

1921年 同校卒業。訪問看護婦として働く。

1922年 故郷のヴァージニア州の病院看護学校で教鞭をとる。

1929年 看護に関わる自然科学と人文科学を学ぶ為にコロンビア大学のティーチャー

ズ・カレッジに進学。学士号と修士号を取得。

1961年 『看護の基本となるもの』を出版。

1966年 『看護論』を出版。

1996年 生涯を閉じる。



主な著書:看護の基本となるもの       

     看護論

     看護の原理と実際

Ⅱ.ヘンダーソンの理論の概略

ヘンダーソンは、看護を医師の監督や指示による仕事とは区別し、「独自のもの」としてとらえ、看護の機能を以下のように著した。

看護婦の独自の機能は、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べている。そして、ヘンダーソンは看護の構成要素として14の基本的ニーズを挙げ、「対象が健康人であっても病人であっても、看護婦は衣食住に対する人間の免れえない欲望を念頭におかなければならない。」2?と述べ、看護師の役割は、患者がこれらのニーズを満たせるよう補助することであると示し、看護が人間の基本的ニーズに根ざしていることを強調している。14の基本的ニーズについては後述のとおりである。この本質的ないし独自の機能は、看護師が自らの主導において遂行でき、それに関しては看護師が最も優れているとしている。





著書

1)V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護の基本となるもの、

日本看護協会出版会、1995年、p.11

2)小玉香津子訳:ヴァージニア・ヘンダーソン論文集、日本看護協会出版会、

3)V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護論、日本看護協会出版会、


http://www.ict.ne.jp/~i_camu/sub20.htm



Ⅱ.ヘンダーソンの理論の概略

ヘンダーソンは、看護を医師の監督や指示による仕事とは区別し、「独自のもの」としてとらえ、看護の機能を以下のように著した。
看護婦の独自の機能は、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べている。そして、ヘンダーソンは看護の構成要素として14の基本的ニーズを挙げ、「対象が健康人であっても病人であっても、看護婦は衣食住に対する人間の免れえない欲望を念頭におかなければならない。」2?と述べ、看護師の役割は、患者がこれらのニーズを満たせるよう補助することであると示し、看護が人間の基本的ニーズに根ざしていることを強調している。14の基本的ニーズについては後述のとおりである。この本質的ないし独自の機能は、看護師が自らの主導において遂行でき、それに関しては看護師が最も優れているとしている。

http://www.ict.ne.jp/~i_camu/sub21.htm

はじめに

現在、多様な看護理論が打ち立てられているが、それは、私達が学習したヴァージニア A・ヘンダーソン(以下ヘンダーソンと略す)の考え方を発展させたものが多くみられる。
ヘンダーソンは、自らが受けてきた看護教育や看護実践、教員経験の中から看護とはということを探究してきた。そして、看護の独自の機能について、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べており、基本的欲求の充足ということを中心にとらえてきた。また、患者と看護婦の関係や看護の科学性についても述べている。
私達は、ヘンダーソンの経歴を振り返り、その中で彼女が人間の存在や看護のあり方についてどう考えていったのかを知り、ヘンダーソンの理論について理解を深めていくことができたのでここに報告する。


Ⅰ.ヘンダーソンの経歴

1897年 ミズーリ州カンサスシティーで8人兄弟姉妹の5番目の子供として生まれた。
父親の仕事の関係上、ヴァージニア州で育つ。
1918年 第1次世界大戦中に、傷病兵の世話をしたいという気持ちから看護への関心
を高めワシントンの陸軍看護学校へ入学。
1921年 同校卒業。訪問看護婦として働く。
1922年 故郷のヴァージニア州の病院看護学校で教鞭をとる。
1929年 看護に関わる自然科学と人文科学を学ぶ為にコロンビア大学のティーチャー
ズ・カレッジに進学。学士号と修士号を取得。
1961年 『看護の基本となるもの』を出版。
1966年 『看護論』を出版。
1996年 生涯を閉じる。

ヘンダーソンは、1897年、父が法律事務所を開いていたミズーリ州カンザスシティーで8人兄弟姉妹の5番目の子供として生まれた。2、3歳の頃に母が生まれ育ったヴァージニア州に引越し、そこで幼少期を過ごした。ヘンダーソンの母方の実家は裕福であった。祖父母は教師をしており、ヘンダーソンは、教養のある環境の中で育っていった。ヘンダーソンはよく手紙を書いていた。これは、ヘンダーソンの母が、誰かが何かしてくれたときにはお礼の手紙を書くようにと躾ていたからである。ヘンダーソンの向学心や書くことの能力はこの頃に培われたのであろう。
第一次世界大戦で傷ついた傷病兵の世話をしたいという気持ちから看護への関心を高めたヘンダーソンは、1918年、ワシントンの陸軍看護学校へ入学した。20歳のときである。そこで、ヘンダーソンは、校長アニーW・グッドリッチと巡り合う。グッドリッチは、学生たちに看護の役割が非常に重要であること、そして看護は一生かかって勉強するものだということを感じとらせたのである。また、学生たちと大人の人間として接していた。このようなことがあり、ヘンダーソンはグッドリッチのことを最も尊敬する師と仰ぐようになる。ヘンダーソンは、3年間の看護学校生活でさまざまな経験をし、また、いくつかの懸念を感じていた。授業は、医師による講義がほとんどで、疾患・診断・治療方法に焦点が当てられており医学教育を簡略化したものであった。医学教育に基づいたケアに対し不満を持ち、このような看護は単に医学の延長でしかないと考えていた。このような出来事が、看護とはということを考えるきっかけとなったのであろう。そして、お手本となる看護モデルが不足していることも感じていた。

3年間の課程を終え、1921年、ワシントンの陸軍看護学校を卒業し、訪問看護婦として働いた。訪問看護婦を選んだのには、病院には患者と看護婦の両者にさまざまな制限があり、地域保健機関による看護活動のもつ自由さを好ましく思ったからである。訪問看護婦として1年経過した1922年、ヴァージニア州で働きたいと思い、同州の登録試験を受けていた。その成績は優秀であり、看護教育に大いに貢献してくれるだろうと考えたエセル・スミスは、看護学校で教鞭をとってもらえないかと、ヘンダーソンに依頼をした。しかし、彼女は教育者の家系に生まれながら、教えること以外の仕事をしたいと思っていた。それは、家系の伝統に反抗しようとしたわけではなく、看護は興味深く建設的な仕事だと思っていたからである。そんなヘンダーソンであったが、自分が気づいていない資質を他の人が自信を持って勧めてくれたので自分の天性と感じ教員という仕事を受けることにした。教鞭をとる一方で看護実践者としての能力を高めようと土・日曜日は病院で患者のケアを行った。ヘンダーソンが、理論家というより実践者といわれる所以である。

ヘンダーソンは教鞭をとる傍ら、自らも教育を受ける必要があると感じていた。1929年、看護に関わる自然科学と人文科学を学ぶ為、コロンビア大学のティーチャーズカレッジに入学した。1年が経過した時、学費が尽きた為に休学するという出来事があったが、臨床で働き復学を果たした。学習意欲は益々大きくなっていった。また、看護の専門性を探究するために研究の必要性を感じ、自らそれを実践した。そして、学士号と修士号を取得した。ヘンダーソンは、カレッジに残り、そこで教鞭をとっていたが、学部長との意見が合わず、また、教科書『看護の原理と実際』の改訂を行いたかったこともあり、退職する。1948年のことである。カレッジを退職後も、多くの人々とともに看護研究や文献研究を行い、その結果『ナーシング スタディ インデックス』を完成させた。理論を開発しようとしたきっかけは、自らが受けてきた看護教育や『看護の原理と実際』の改訂、アメリカ看護協会が採択した看護の定義に満足できなかったことにある。理論の開発にあたり、多くの学者や理論家の影響を受けている。先にも述べたアニーW・グッドリッチ、キャロライン・スタックポール(生理学教授)、ジーン・ブロードハースト(微生物学教授)、Dr.エドワード・ソーンダイク(心理学者で基本的欲求についての研究調査を行った)、Dr.ジョージ・ディーヴァー(理学療法医)、ベルタ・ハーマー(『看護の原理と実際』の原著者)、そして、患者と看護婦関係の基本的考えについて影響を受けたのはアイダ・オーランドであった。ヘンダーソンは、執筆活動以外でもさまざまな場に赴き講演をするなどして活躍していった。その活動は、看護教育や看護現場に大きな影響を与えたのである。このように、看護に携わる人々に多大な影響を与えたヘンダーソンであるが、チョコレートが好きであったり、室内インテリアに凝ったり、服をデザインするセンスを持ち合わせるなど、ユーモアに富んだ人柄であった。1996年3月コネチカット州の自宅で生涯を閉じた。98歳であった。


Ⅱ.ヘンダーソンの理論の概略

ヘンダーソンは、看護を医師の監督や指示による仕事とは区別し、「独自のもの」としてとらえ、看護の機能を以下のように著した。
看護婦の独自の機能は、「病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。その人が必要なだけの体力と意思力と知識とをもっていれば、これらの行動は他者の援助を得なくても可能であろう。この援助は、その人ができるだけ早く自立できるようにしむけるやり方で行う。」1?と述べている。そして、ヘンダーソンは看護の構成要素として14の基本的ニーズを挙げ、「対象が健康人であっても病人であっても、看護婦は衣食住に対する人間の免れえない欲望を念頭におかなければならない。」2?と述べ、看護師の役割は、患者がこれらのニーズを満たせるよう補助することであると示し、看護が人間の基本的ニーズに根ざしていることを強調している。14の基本的ニーズについては後述のとおりである。この本質的ないし独自の機能は、看護師が自らの主導において遂行でき、それに関しては看護師が最も優れているとしている。

ヘンダーソンのメタパラダイムの4概念と解釈(資料1)

人間:共通の基本的欲求を持っており、多様な生活様式や個人を取り巻く環境によって影響され変化する。二人として同じものはいず、各自はそれぞれ独自のパターンで自分の欲求を解釈する。心と身体は切り離すことは出来ない。また、社会に認められることに満足を得ることから身体的、精神的、社会的側面をもつ統合体である。健康であれば環境をコントロールすることが出来る。また、親密な間柄でもお互いを完全に理解するのは難しい。

環境:友人、家族を含めた社会的、文化的背景は基本的欲求に影響をあたえる。健康であれば環境をコントロールできる。

健康:身体的、精神的にバランスのとれた状態であり、社会的にも問題がない。その人にとっての意味のある健康、病気からの回復、平和な死へ向かって援助を受けながら自立していくこと。体力と意思力と知識を持っており、自立した状態である。
 
看護:病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである。看護は基本的欲求を満たす普遍的な活動であり、患者の言葉、沈黙、表情、動作、こうしたものを絶えず分析して行われる。それは各人の常在条件などに応じてケアを変容させる創造的活動でもある。看護師は医療チームの一員として協働し、基本的看護ケアについては権威者として看護独自の働きをする。看護の役割は時代や社会、またその看護師がおかれている状況により変化する。


Ⅲ.ヘンダ―ソンが理想とする看護

ヘンダ―ソンは理論家というよりむしろ実践の人といわれている。彼女が理想とする看護を代表的な著書(看護の基本となるもの・看護論)の中から 人間の基本的欲求、患者と看護師の関係、科学性について考察した。

1. 人間の基本的欲求

人間の基本的欲求は、人間が生物として生存していくため、また人間社会の中で充実した生活を送るために必要な欲求である。人は、必要な体力、意思力、知識があれば、本来自分の欲求を自分で充足する能力をもっており、日常生活の中で自らの健康の維持増進を図ることができるし、健康障害が起きた場合には、健康回復に努めるものである。しかし自分自身で欲求を充足することができない場合、他者の援助を必要とすることになる。すなわちヘンダ―ソンは、欲求の充足という考えを中心に捉えたのである。
ヘンダ―ソンは人が持つ基本的欲求の多様性について、患者の欲求は個別的であり、日々同一ではない。その人にあった援助をし、その人らしく生きる上で不可欠である。そして「文化が異なれば、人間の欲求も異なった形で現れ、各人はそれぞれなりに欲求を表現する。」と言っている。これらのことから、人間の共通の欲求は二つとして同じ表現で現されるものはなく、欲求の満たされ方もそれぞれ多様であることを認識しておくことが重要である。
ヘンダ―ソンは、人間の日常生活の中から、人間誰もが共通にもつ欲求を以下の14項目に分類した。

①正常に呼吸する②適切に飲食する③身体の老廃物を排泄する④移動する、好ましい肢位を保持する⑤眠る、休息する⑥適切な衣服を選び、着たり脱いだりする⑦衣類の調節と環境の調節により体温を正常範囲に保持する⑧身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する⑨環境の危険因子を避け、また、他人を傷害しない⑩他者とコミュニケーションをもち、情動、ニード、恐怖、意見などを表出する⑪自分の信仰に従って礼拝する⑫達成感のあるような仕事をする⑬遊び、あるいは種々のレクリエーションに参加する⑭正常な成長発達および健康へとつながるような学習をし、発見をし、好奇心を 満たし、また利用可能な保健設備などを活用する

1) 正常に呼吸をする
この欲求が充足している状態はガス交換が正常に行われている、安楽に呼吸が出来ることである。ヘンダーソンは看護師がこのような呼吸のありようについて正確に観察することは非常に大切なことであると考えている。看護師は環境の温度、湿度、不快な臭気などの存在に絶えず注意をはらい患者に心地よい環境を提供する必要があると示している。

2) 適切に飲食する
この欲求が充足した状態は必要な栄養が摂れている、楽しく食べられ、満足感があることである。看護師は他のどの職種よりも、患者のそばにいる時間が長いため、患者の食習慣をとらえ、援助が出来る最適な立場にある。患者が自分の好みに沿った快適な食事が出来ることは、患者が"生活の流れ"にのっていると感じとれることが出来るかどうかの重要なキーポイントとなる。

3) 身体の老廃物を排泄する
この欲求が充足している状態は生理的で正常な排泄である、快感があることである。看
護師は排泄に関する生理学的な知識を持ち合わせている必要がある。患者の自立を促す
という基本原則は変わらないが、排泄に関しては社会的、文化的習慣さらにその人の年
齢といったさまざまな要素を考慮すること。また排泄に関する不快感、恥ずかしいとい
った気持ちについて看護師は敏感に感じ患者に接していく必要がある。

4) 移動する、好ましい肢位を保持する
この欲求が充足した状態は歩行、立つ、座る、眠るなどの姿勢が適切である、良い姿勢
のとり方を理解していることである。看護師は姿勢や動作にはその人のその時の気分や生活態度が敏感に反映されていると知っていること、そして患者の姿勢を注意深く観察することが必要である。体位変換については、患者の運動神経系の自立を勧めていけるよう援助することが重要である。

5) 眠る、休息する
この欲求が充足した状態は休息や睡眠が自然にとれる、ストレスや緊張感からの開放感
があることである。ヘンダーソンは看護師がストレスを研究する人々に加わって当然であり、休息や睡眠を誘うさまざまな方法を看護師が使ってみることを勧めている。心細くなる就寝時看護師のケアが患者の自然な眠りを高める効果があることを強調している。

6) 適当な衣類を選び、着たり脱いだりする
この欲求が充足した状態は適切な衣類を身につけている、きちんと身づくろいが出来る
ことである。衣生活については社会学的、生理学的、心理学的に意義があることを知っていることは必要なことである。出来る限りいつまでも患者を現役の生活者にしておくような衣類を勧めることに看護師が関わり、着たり、脱いだりに際して患者が必要とする体力を看護師が補わなくてはならない。

7) 衣類の調節と環境の調整により体温を正常範囲内に保持する
この欲求が充足した状態は体温が生理的範囲内にある、体温調節に努めることが出来る
ことである。体温や放熱に関する生理学的な原理を理解し、患者に適切な空気の温度、湿度を調整し、食べ物を工夫し、衣服や寝具の加減をすることが必要となる。

8) 身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
この欲求が充足した状態は皮膚や粘膜が清潔になっている、清潔の基準が保たれている、
他人に受け入れられやすい身だしなみであるということである。ヘンダーソンは人間の
身だしなみは、姿勢と同じようにその人の生き方が現れたひとつのしるしであるとしている。特に身だしなみの重要性を高く評価しており、看護師は患者の清潔と身だしなみについて十分観察することが必要であり、その個々の人にあわせた援助を行うことが重要である。

9) 環境の危険因子を避け、また他者を傷害しない
この欲求が充足した状態は自分で自分の環境を自由に調整できる、周囲に危険なものが
ない、知らずに他人に害を与えないことである。看護師は、場所を問わず、墜落や火事、毒性化学物質などの事故防止に役立つ立場にあるべきと述べている。さらに、物理的な障害がおこるのを最小限にする方法に精通していなければならないとしている。

10)他者とコミュニケーションをもち、情動、ニード、恐怖、意見などを表出する
この欲求が充足した状態は自分の欲求、興味、希望などを十分に自分の身体の上に表現
できる、周りの人々に理解してもらえることである。患者は病気によってこれまで繋がっていた人間関係、つまり家族や友人との繋がりを奪われてしまうことが往々にしておこる。この奪われた繋がりを患者とともにつなぎ合わせていくことが看護師の役割ではないか。そのために看護師は患者の意思を伝達し、自分の欲求や気持ちを表現するのを助けるのである。
 
11)自分の信仰に従って礼拝する
この欲求が充足した状態は誰もが自分の信じる教義、思想に従う権利が守られる、自分
の宗教に基づいた生活の仕方ができることである。ヘンダーソンは、ナースはどのような状況であっても患者の霊的欲求を尊重し、患者がそれを満たすのを助けるのは基本的看護の一部であると述べている。

12)達成感のあるような仕事をする
この欲求が充足した状態は仕事ができる、自分自身が社会に受け入れられている、社会
に認められているという満足感が得られることである。何の達成感もない一日を過ごす
ということは無力感を感じるものである。物であれ、知識であれ、何かの生産的活動を
日常の中で行えるよう、他の専門家と協力し、患者の欲求を解釈し、判断することは大
事である。このことはチーム医療の重要性についても述べている。

13)遊ぶ、あるいは種々のレクリエーションに参加する
この欲求が充足した状態は変化や気分転換、慰安レクリエーションの機会をつくること
により、気分が引き立ち、楽しい気分になれるということである。制限の多い状況の中
で、患者が心から楽しめるような時間を作り出し、共に分かち合う時間は、患者が生活
の流れにのっているのだという気持ちを持つことにつながる。

14)正常な成長発達、および健康へとつながるような学習をし、発見し、あるいは好奇
心を満たし、また利用可能な保健施設などを活用する
この欲求が充足した状態は、自分が設定しうる最良の健康生活習慣に従って生活すると
いうことである。知識不足から病気の予防、回復するための行動が実行できないことが
ある。このような患者に、最良の健康生活習慣が営んでいけるように、看護師は健康
指導、訓練、教育をしていくことが大事である。
   
以上の14項目を基本的欲求と呼んでいる。心理学の分野でマズローが、人間のいろいろな欲求を生理的欲求、安全の欲求、所属と愛情の欲求、自尊心の欲求、自己実現の欲求の5つに分類し、これらを階層的に配列している。マズローの欲求の階層も下位レベルの欲求から上位レベルの欲求に向けて順に満たしている。
欲求は生きるための生理的欲求から最優先されなければならない。ヘンダ―ソンの14の基本的欲求は生理的欲求から、より高次の欲求に向かって順位づけている。(資料2)
欲求や欲求を満たす能力を見ていく場合に、考慮しなければならない要因がある。看護の対象となる個人の欲求は、個人の発達段階、社会的、文化的、身体的状態などの常在条件と症状や病態などの病理的状態によって影響をうける。基本的欲求に影響を及ぼす常在条件には、年齢、性別、性格、社会的・文化的背景、身体的・知的能力が含まれる。
看護は、人間に共通して存在する基本的欲求に加え、その人の独自の個人的要素を考え合わせ、その人にとっての自立へ向けてケアを展開するのである。

2. 患者と看護師の関係(資料3)

患者と看護師の関係は、非常に依存的な関係から全く自立した関係まであり、ヘンダ―ソンは、患者と看護師の関係を3つに分けて説明している。

1)代行…患者の代行をする事
患者が昏睡状態の時や、絶対安静や手術直後の時期、初産婦の出産直後、新生児の移動、引っ込み思案の人など、患者が基本的欲求を充足することができない状態の時、看護師は体力・意思力・あるいは知識の不足ゆえに患者が、自分の'完全性''全体性''自立性'を保持するのに足りないところの代わりの存在となる。
看護師は患者に欠けている能力を確認し、充足できない基本的欲求を速やかに補う。ヘンダ―ソンはこの様な看護師の行為を具体的に「ある時は意識を失っている人の意識となり、自ら命を断とうとする者に代わって命の熱愛者として立ち、足を切断した人の足、光を失ったばかりの盲人の目、赤ん坊の移動の手だて、若い母親の知識と自信、身体が弱りはてて、あるいは引込思案のために物の言えない人々の"代弁者"となるのであり、まだまだこの続きはたくさんある。」4)と説明している。更に、看護師は患者の基本的欲求を理解する為に、あらゆる努力をしなければならないと言っている。ヘンダ―ソンの表現によれば看護師は、「患者の皮膚の内側へ入る」5)のである。

2)手助け…患者の行動の手助けをする事
患者が、回復期にある場合や基本的欲求を充足する能力に限界がある状態、看護師は自立の程度を判断し、不足している部分を補う。また援助を工夫することによって自立範囲を拡大するよう手助けをする。そして患者自身が自立の獲得や取り戻す事を助ける。
ヘンダ―ソンは「自立とは、相対的な言葉である。われわれは、他者に依存しないわけにはいかない。しかし、われわれは病的な依存ではなく健康的な相互依存を目指して努力する。」6)と言っている。

3)パートナー…患者のよき相談相手(パートナー)となる事
 患者が、自分自身で自立に向けて行動を選択する場合、看護師は患者と一緒にケア計画
を立てる事ができる。その際、患者が賢明な選択をするよう援助する。患者が自立へ向か
って進歩するためには、どのような看護活動であっても常に患者教育や指導が含まれてい
る。

更に、患者―看護師間の人間関係を成立させたり、維持・発展させたりするには、信頼関係が欠かせない。信頼関係なくして看護は成り立たないのである。ヘンダ―ソンは患者との信頼関係を構築する為の重要な手段としてベッドサイドケアを挙げ、看護師がベッドサイドケアを他の職種に委託して、看護師がその他の業務につくことをよしとしなかった。
「患者の身体的ケアを比較的未熟な看護婦にまかせることの危険は2倍になる。彼らは患者の基本的欲求を査定することに失敗するかもしれない。しかしもっと重要なことは、有能な看護師が身体的なケアをしながら患者の基本的欲求を査定する機会を奪われることになる。それは、このような状況のもとにしか査定される機会のない患者の基本的欲求を見落とすことになる。」7)と言っている。これは有能な看護師はケアを提供しながら、対人関係のプロセスとアセスメントを行なっているということを示している。

3.科学性(研究活動)について

ヘンダ―ソンは、看護師には豊富な知識と、個別的で人間的なケアを実践する基礎能力、そして科学的な問題解決をする能力が必要であると主張している。
豊富な知識には広い社会的な経験が必要であり、医学や生物学や社会学などをたえず学んでいくことが要求される。看護を実践する際には、研究をふまえて実践すること。実践を評価し改善する為に研究をすることは重要である。
「現代においては、いかなる専門職、職業、あるいは産業も研究無しにはそれぞれの実践を適切に評価したり改善したりできない」8)と言い、全ての看護師は研究者であるとしている。ヘンダ―ソンは臨地でこつこつとすばらしい看護を実践している名もない看護師を高く評価している。そのような看護師が研究をすることで、更に自己の看護に磨きをかけることができるのである。


Ⅳ.事例紹介とその考察

1. 事例紹介

Aさん 72歳 男性 妻と二人暮し。息子2人は独立し遠方に在住。
右下腿外傷後の骨髄炎で右脛骨に開創部あり。
洗浄と骨移植術が行われたが経過は不良で、左下腿後面の皮膚からの有茎皮膚移植が施行される。約3週間の固定を行ったが、病状の進行がみられ最終的に右大腿より下肢は切断された。
Aさんは元とび職。妻や同室患者と陽気に会話する社交的な人で、入院直後から車椅子で病院内を移動する活発な人であった。また身の回りのことは何でも自分で行う人であった。しかし、手術、皮膚移植と治療が施されるにつれて活動範囲は狭まり、皮膚移植時には同一体位(下肢をクロスした体位)での生活を余儀なくされた。清潔、排泄行動は著しく制限され、日常生活、安楽な体位への援助を行った。しかし看護者が介入することに遠慮されることが多く、身辺の介助は妻に任されていた。固定の日を追うごとに、温厚だったAさんはふさぎこみがちになり、いらついた気持ちを妻にぶつけるようになった。
また「こんな足は切り落としてほしい」と訴えるようになった。骨髄炎の悪化と移植部の壊死をおこし最終的に下肢が切断された。医療者としては、避けたい結果となったが、看護者の予測とは相反してAさんには笑顔が戻り、以前のように明るく活動的に過ごされるようになった。

2.考察

 ヘンダーソンは看護について「看護の独自の機能とは、病人であれ健康人であれ各人が、健康あるいは健康の回復(あるいは平和な死)に資するような行動をするのを援助することである」1)と言っている。看護とは患者が日常の生活パターンを保つのを助けること、すなわち普通は他者に助けてもらわなくてもできる行動を助けることにある。そして、それは「人間の基本的欲求に根ざしている」9)としている。

 当症例は、同一体位で固定されることによって、著しく日常生活に制約を受け、清潔、排泄、良い姿勢の維持等の欲求が不足している状態にあった。看護者は、清潔や排泄への援助を行うことで患者の不足した欲求を満たそうと考え援助を行った。しかし、患者の欲求は満たせたとは言えず、その逃避行動が妻にあたるという形で現れた。患者の笑顔が戻ったのは切断により身体の自由を得たときであった。このことは、看護者にとって予想外のことであった。同一体位による苦痛は理解できているつもりであったが、身体の一部を失う「切断」ということのほうがより苦痛なものとして感じられたからである。

当症例を看護するにあたり、看護者としては患者の不足した基本的欲求を把握しそれを充足するために働きかけたが、結果的には看護者のアセスメントした患者の基本的欲求やそれを充足させるための援助は患者が求めていたものではなかった。時として看護者は、過去の経験や慣れから患者の基本的欲求を予測したり、援助を行ったりする。当症例においても、身体を固定された患者の不足した基本的欲求を、決め付けた思い込みの援助で行った傾向がある。ヘンダーソンは「人間の基本的欲求はふたつとして同じものはない無限に多様の生活様式によって満たされる」10)と言っている。すなわち看護婦がいかに賢明でも、またいかに一生懸命努めようとも、一人一人が求めることすべてを完全には理解できないし、その人の充足感に合致するように要求を満たすこともできない。この患者にとっての基本的欲求をヘンダーソンの言う「皮膚の内側に入り込んで」6)理解しようとする姿勢が重要であったと考える。そして、その援助においては、「看護を受けるその人にとっての意味における健康、その人にとっての意味における病気からの回復、その人にとっての意味におけるよき死」11)を患者と共に考え、共に目指していく姿勢こそ必要となる。


理論の評価とまとめ

ヘンダーソンの看護の定義と基本的欲求項目は、看護行為全体を説明しようとするときの見方の一つである。ヘンダーソンの唱える基本的欲求は、誰もが生活上必要と考えることをはっきり言明してあり、基本的欲求という側面から人間を理解することによって、病気や病態の理解・ケアだけでなく、患者の生活に視点をおいた人間的な看護としての考え方を示している。このことからヘンダーソンの概念は理解しやすく、現在も看護実践や看護教育のガイドとして、幅広く活用されている。

しかし、彼女の看護の定義と基本的欲求項目には、理論を一般化する為の実践の分析や、患者ケアの為の理論的な裏付けが不足している。また、基本的欲求項目の構成要素の関連性や、看護ケアへの影響についての記述が曖昧である。これは、彼女が理論を開発する意図が無かったため、理論に検証可能性を与えるために必要な、相互関係のある理論的主張ないし操作上の定義を手がけていないためと考える。

近年、医療技術の進歩と共に看護が多様化し、看護の本質が見失われがちな昨今、ヘンダーソンが定義した看護の中には、看護本来の目標があるように思われた。

ヘンダーソンが「看護とは」を追い求めた時代から50年以上経過した現在もなお、看護への追求は続いている。社会情勢や患者を取り巻く環境が変化しつづける以上、「看護とは」の模索には終わりがない。私たちは常にその時々の看護のあり方を追求する姿勢を持つべきであり、強いてはそれが看護の質と看護学の向上につながると考えた。

ヘンダーソンが、看護を定義しようとした努力、対象論としての先見的業績は、看護における理論開発以前になされたことを考えると歴史的価値があり、多大な貢献である。また、その業績はこれからも後輩達の原動力となると確信している。

またグループ活動を通して、一人一人の看護観を分かち合い、あらためてヘンダーソンの理論を学習したことは、自己の看護観や価値観を深めていくことに生かすことができると感じた。ヘンダーソンが願ったように、私たちが理論をそのまま受け入れるのではなく、一人一人がそれぞれの看護についての自分の概念を、自分自身で感じ、考え、行う中で発展させていくことが今後の課題であると考える。


引用文献
1) V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護の基本となるもの、
日本看護協会出版会、1995年、p.11
2) 前掲1)、p.17
3) 前掲1)、p.17
4) 前掲1)、p.13
5) 前掲1)、p.13
6) 小玉香津子訳:ヴァージニア・ヘンダーソン論文集、日本看護協会出版会、
1982年、p.120
7) 前掲1)、p.25
8) V・ヘンダーソン著(湯槇ます、小玉香津子訳): 看護論、日本看護協会出版会、
1995年、p.67
9) 前掲1)、p.17
10)前掲1)、p.18
11)前掲1)、p.18

参考文献
1) 秋葉公子他著: ヘンダーソン看護論の実践、廣川書店、1998年
2) 黒田裕子編: やさしく学ぶ看護理論、日総研、1999年
3) ジェイズ P・スミス著(小玉香津子、尾田葉子訳):ヴァージニア・ヘンダーソン 
90年のあゆみ、日本看護協会出版会、2000年
4) ジュリア・B・ジョージ(南裕子、野嶋佐由美、近藤房恵訳):看護理論集 増補改訂版、日本看護協会、2000年
5) 竹尾恵子監修: 超入門 事例で学ぶ看護理論、学研、2001年
6) 都留信子他監修:看護理論家とその業績 第2版、医学書院、2001年
7) V・ヘンダーソン著(稲田八重子他訳): 新版・看護の本質、現代社、1998年
8) ルビー・L・ウェズレイ著(小田正枝 日本語版監修): 看護理論とモデル 第2版、へるす出版、2000年
9) 渡辺トシ子編: ヘンダーソン・ゴードンの考えに基づく実践看護アセスメント、
http://www.nakayamashoten.co.jp/kango/ebnf/pdf/1-4-a.pdf
食の看護

happycampus?

2012-06-09 22:46:19 | 医療
食事介護 プロに学ぶ安全・快適な介護術

誤嚥(ごえん)とは、食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうこと。また異物を消化管内に飲み込んでしまうこと。

窒息死することがあり、適切な方法ですみやかに除去する必要がある。
喉周辺の筋肉や嚥下中枢(延髄)の機能が衰えた高齢者による事故が多く、後に誤嚥性肺炎を招くこともある。日本では、今後、高齢化が進むことから、嚥下しやすい機能性食品(病院食と普通食の間を埋める位置づけの食品)の開発が進められている。また声門部に於ける局所的な神経支配の障害、物理的な閉鎖障害により閉鎖不全がおこり、誤嚥が起こることがある。誤嚥の特別な例として歯科治療の途中で器具材料を誤って取り落とし、気管内あるいは消化管内に飲み込ませた場合にもこの語を使う。特に高齢者で嘔吐反射が低下した患者さんの治療の時に注意が必要である。誤嚥を起こした材料として、試適時のインレー、クラウン、ブリッヂ、義歯など。治療器具として、リーマー、ファイル類、バー類などがある。特にリーマー、ファイル類の誤嚥の防止にはラバーダム防湿法が必須である。
また、若年者や中高年者であっても認識外の高温(気候や個人の嚥下能力にもよるがおおよそ40℃-42℃以上)および低温(気候や個人の嚥下能力にもよるがおおよそ12℃-13℃以下)のお湯および冷水あるいは含嗽薬・洗口液(口内洗浄剤)で含嗽をする時、または同様に高温および低温のお湯および冷水あるいは飲料を服用する時にも気管が自律神経系のフィードバックにより無意識下で収縮し一時的に喘息と似た状態となり、少量の水やそれら液体が気管に取り込まれ誤嚥が引き起こされる場合がある。とくに、意識低下時や水場では溺水や溺死も引き起こす要因となるので要注意である。
ほかにも、年齢層に限らず嘔吐物を誤って吸引し誤嚥するケースもある。この場合も上記の食物誤嚥同様、誤嚥性肺炎を引き起こす原因になるので注意が必要である。


http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen.html

誤 嚥 と は ? 
 

 誤嚥とは、本来は食道を通って胃の中に入らなければならないものが、

 誤って気管内に入ることです。


 通常は気管内に異物が入ると、人体の防御反応が働き、異物を外へ出そうとして

 咳などの反射が起きます。

 加齢や脳卒中(脳出血・脳梗塞・一過性脳虚血・高血圧性脳症など)

 などで意識障害や麻痺、機能低下などがある方の場合は、

 嚥下反射(物を呑み込む反応)や咽頭反射(喉の奥を刺激すると吐こうとする反応)、

 咳嗽反射(咳をする反応)などが鈍くなり、誤嚥しやすくなります。


  ☆咽頭反射は喉の奥を刺激すると吐こうとする正常な反射ですが、

   この咽頭部分の知覚などが鈍ってくると嚥下反射も鈍くなります。


  ☆咳嗽反射は異物などが気管や肺に入ったり溜まったりすると咳をして、

   体外に出そうとする自然な体の反応ですが、それが鈍くなると肺に貯留されたままになり、

   嚥下性肺炎や呼吸困難などを併発するリスクが高くなります。


   誤嚥を防ぐ対策としては、食事の工夫や、姿勢、咀嚼力や嚥下力低下の防止、

   唾液の分泌を良くする などの方法があります。

http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen1.html

食 材 の 工 夫 
 
 ○誤嚥しやすい食材

   ・水、お茶、ジュース、汁物などさらさらした飲み物。

 
   ・ゆで卵、焼き芋、そぼろ類、焼き魚、ナッツ類、おからなど

    口の中でバラバラになったりぱさつくもの。


   ・こんにゃく、かまぼこ、のり、ワカメ、餅などうまく噛めない物や

    くっ付きやすい物


   ・りんご、ゴボウなど硬い物や繊維の多い物。


   ・肉類  など



 ○誤嚥を防止する食材の工夫
 
   ・水物はクズや片栗粉、市販の増粘剤 などでトロミをつけます。

   ・バラバラになりやすい食材にはあんをかけたり、ゼリーよせにしたりします。

   ・肉や魚にはテリーヌなど

   ・卵は卵豆腐など

http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen2.html

食事をする時の姿勢 

 ○坐位が可能な場合

   ・座位が自力で出来る人は車椅子や椅子に座る。

   ・自力での座位保持が困難な人は、ギャッジアップやバックレストなどを利用。

     本人の楽な姿勢、希望する角度に調節。

     範囲としては 30~90度位の角度で調節。

     楽な姿勢が保てるようにクッションや枕などで調節。

     体がずれない様に両膝の下にクッションなどで支える。


   ・テーブルは自然に肘がつく高さに調節。

    ☆やや前屈みになる姿勢が呑み込みやすく誤嚥し難い。



 ○坐位が不可能な場合(自分で食べる場合)

   ・座位が無理な人は横向きにして可能であれば頭を高くする。

      安楽な姿勢でかつ、なるべく頭部を高くします。


   ・ギャッジベッドの場合は上体を少しだけ上げる。

      座位が不可能な方の状態にもよりますが、15度から30度位まで調節


   ・枕を高くするなどして出来るだけ上体を高くする。


   ・横向きにして、手を自由に動かせるようにする。

     *麻痺がない場合は、可能であれば右向きにします。

     *麻痺がある人の場合は、ご自分で食べる場合は、

       麻痺側を圧迫しないように注意して、自由に動かせる方を上にします。

     *背中を座布団やクッション、丸めたバスタオルなどで支える

  
    ※誤嚥のリスクを少しでも小さくするためには、可能であれば出来るだけ自分で

     食べることが大切だと思います。自分の目で確認し、手を動かして、

     自分のペースで食べることが誤嚥だけではなく、各機能の低下防止にもつながります。

http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen3.html

坐位が出来ない方の食事介助の手順 

 ○臥位で自分で食べる場合

   ・ギャッヂベッドの場合は上体を少しだけ上げる。

   ・枕を高くするなどして出来るだけ上体を高くする。

   ・横向きにする。

     *ご自分で食べる場合は、麻痺側を圧迫しないように注意して

       自由に動かせる方を上に。


   ・背中を座布団や丸めたバスタオルなど支える

   ・シーツを汚さないように防水マットやタオルを敷く。

   ・胸元にタオルやエプロンを巻く。

   ・手を自由に動かせるようにする。

   ・ストローや吸い飲みなどを利用。
 
   ・本人が食材を取りやすいように料理を配置する。



 ○食器類の工夫

   ・お椀や皿が滑らないように、滑り止めシートを利用。

   ・本人にあった握りやすいスプーンやフォークを準備。

   ・すくいやすいように、壁が立ち上がりのある食器を利用。


     ☆こぼしながらでも自分で好きなように食べるほうが美味しく頂け、

      手指の運動にもなります。

http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen4.html

誤 嚥 を 防 ぐ ポ イ ン ト 

  寝たままで食事をするときは特に注意が必要ですが、

  座位のときにも食べる量や早さなどで誤嚥の危険があります。

  はっきりと目を覚ました状態で、ゆっくりとあせらず、

  一口一口を味わって、呑み込むときは少しあごを引いて

  口の中の物を呑み込んでから、次の動作をしましょう。



 ○覚醒を促す方法
 
    *嚥下や咀嚼の助けにもなります。

   食べ物を口に入れる前に、ハブラシやスプーンなどで、

   舌や頬の内側を軽く押したりして、口腔内を刺激します。

   口を開いたり、閉じたりする。

   舌を出したり、引込めたりする。

   声かけ。    など


    ☆やや前屈みになる姿勢が呑み込みやすく誤嚥し難い。


http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen5.html


咀嚼力や嚥下力低下の防止 

  加齢に伴って衰える「かむ―呑み込む」という一連の動作のための

  トレーニングです。


 ○口や舌の体操の一例

    ・口を大きく開けたり膨らませたりする。

    ・舌を出したり引っ込めたり、左右に動かす。

    ・首を回したり、左右に傾けたり、向けたりする。

    ・食べる前に、口の中を歯ブラシなどやスポンジブラシなどで刺激する。


    上記以外にもいろいろあると思います。

    口に麻痺がある方は、

    手で頬や唇を伸ばしたり縮めたりするのも効果的です



http://www9.plala.or.jp/siroiipi/goen6.html



 唾液の分泌を良くする方法 

  高齢になると、物を呑み込む反射が低下します。

  段々と筋力も衰えて、かむ力やかむ回数も低下します。

  そうなると唾液の分泌も減少し、呑みこみ難くなります。


 ○唾液の分泌を促す方法は?

    ・食べ物をよくかむ

    ・酸味のある物を口にする (レモン・梅干など)

    ・唾液腺のマッサージ



 ○唾液腺のマッサージ方法

    唾液腺には、耳下(じか)腺、顎下(がっか)腺、 舌下(ぜっか)腺があります。

    それらを刺激し、唾液の分泌を促します 


   (1) 耳下腺⇒ 耳たぶの下を人差し指でぐるぐる押しながら回す。

   (2) 顎下腺⇒ あごの骨のデッパリ(えら) から少し内側を親指で押しながら回す。 

   (3) 舌下腺⇒ あごの下(舌の根元)を親指で 押す。 


   ★誤嚥しないよういろいろ工夫しても、食べる時の姿勢や食べる早さ、
   
    体や気分の状態などが原因で誤嚥を避けられないこともあります。



点滴に空気

2012-06-09 22:34:35 | きになるニュース
http://okwave.jp/qa/q2838159.html

点滴に空気
祖父が現在入院しており、点滴を右手からしているのですが、
空気が入っていました。
びっくりして看護師さんを呼んだのですが、
少しなら大丈夫ですよといわれました。

実際のところ、どれくらい入ったら危険なのでしょうか?
点滴の線すべて空気だったとしたら、どうなんでしょうか?
症状はすぐに現れるのでしょうか??
 
今回は祖父だったのですが、子どもも時々点滴をしてもらいます。
子どもと大人では、危険な量も違いますか??

投稿日時 - 2007-03-16 13:54:02


>実際のところ、どれくらい入ったら危険なのでしょうか?
皆さんがおっしゃる通り成人の場合は数百mlでしょうね。詳しい事は判りません。ただし、子供の場合はもっと少なくなります。静脈血は右心房を通り右心室、肺動脈、肺毛細血管、肺静脈、左心房、左心室、大動脈(全身)へと流れます。従って静脈に入った空気は殆どが肺毛細血管でとらえられ左心系には流れません。とらえられた空気はいずれ血液に溶けます。しかし、大量の空気が入ると、空気が肺動脈につまり、左心系へ有効な血液が流れません。また、右心系へかなりの負担がかかりますので心不全、場合によっては心停止がおきます。また、有効な血液が肺へ流れませんので呼吸不全が生じます。
>点滴の線すべて空気だったとしたら、どうなんでしょうか?
点滴を作る時は点滴の線をボトルにさして点滴を流して線の中の空気を抜きます。仮にこの作業を忘れていたとして通常の点滴のセットであれば数mlですのさほど問題ないでしょう。もちろん線の長さと半径に依存しますが。
>症状はすぐに現れるのでしょうか??
状況によって違ってきます。空気は当然血液より軽いですので、座っているか寝ているかでも違ってきます。仮に大量の空気が入った場合は数秒から数分くらいで症状が出るのではないでしょうか。

右心房と左心房を仕切る壁(心房中隔)や左心室と右心室を仕切る壁(心室中隔)に生まれながらに穴が開いている子が居ます。こういった場合静脈に入った空気がその穴を通って左心系へ入り大動脈から全身に送られ易くなりますので注意が必要です。脳に空気が詰まれば脳梗塞になります。

点滴中の少量の空気が入る事はよくあります。しかしあまり気持ちのいいもではありません。もし、手から点滴中に空気が流れて来ているのを発見されたら、針が入っている手を点滴ボトルと同じ高さまで挙げると点滴の流れは止まります。

投稿日時 - 2007-03-17 09:13:16

私も以前、点滴を受けていたときに管に空気が入っていたので看護師に
「これは体に入っても大丈夫なんですか?」
とたずねたところ、
「空気は普通は下までは行きませんから」
と、答えられたことがあります。
そして、「ホラ」と言いながら管をツンツンと突くと、空気は上のほうに上がっていきました。
血管まではいかないと思います。

投稿日時 - 2007-03-16 14:30:55


もちろん血管に空気が入れば死ぬこともありますが少量では殆ど影響ありません。
じゃぁどのくらいの量が危険か?ですが死ぬと分かっている実験を行うことは出来ませんので分からないと言うのが現状のようです。200CCぐらいなら危ないとか・・・

投稿日時 - 2007-03-16 14:16:33
お礼
少量なら大丈夫とのことで安心しました。
 
もし空気が入ってしまったとして、
4時間ほど経っているのですが、
症状はすぐに現れるのでしょうか? 

投稿日時 - 2007-03-16 14:19:40
回答を評価する (0)
通報する
ANo.2


himara-hus
空気が入っているとは、どこに入っているのでしょうか?
血管に空気が入ったかどうかはわからないと思いますけど。
管に入っていても途中の空間のところで吸収されます。

投稿日時 - 2007-03-16 14:10:32
お礼
管の中にありました。
途中で吸収されるんですね。。。
しりませんでした。

投稿日時 - 2007-03-16 14:17:18
回答を評価する (1)
通報する

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5976802.html
点滴速度10倍が原因?での、死亡医療事故の報道がありますが、点滴速度が速すぎることで、身体には具体的にどのような悪影響があるのですか?

質問番号:5976802

回答者:kyo-mogu 回答日時:2010/06/18 10:02
入院経験がありますが、点滴速度を速くすると心臓に負担が来ます。若いときだったので自分で少し早くしてみたりしましたが、苦しくなりましたよ。でも戻しました。
 薬の種類などでもゆっくりとしか入れられない物などあると説明を受けましたよ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%B9%E6%BB%B4%E9%9D%99%E8%84%88%E6%B3%A8%E5%B0%84

点滴静脈注射(てんてきじょうみゃくちゅうしゃ、intravenous drip, DIV, IVD)とは、ボトルやバッグに入れて吊した薬剤を、静脈内に留置した注射針から少量ずつ(一滴ずつ)投与する方法で、経静脈投与(静脈注射、静注と略すことがある)の一種である。単に点滴とも称される。また、そのための医療機器である点滴装置も「点滴」と呼ばれることがある。輸液も参照のこと。
目次 [非表示]
1 目的
2 手技
2.1 点滴装置
2.2 注射針・カテーテル
3 静脈路
3.1 末梢静脈路
3.2 中心静脈路
4 合併症
4.1 共通
4.2 末梢静脈路
4.3 中心静脈路
5 参考文献
6 関連項目
7 外部リンク
目的 [編集]

輸液・輸血を行う。
容量がおおよそ50 mLを超える注射製剤は点滴静注で投与される。
緩やかに、徐々に薬剤を投与する。
時間をかけてゆっくり投与することで、血中薬剤濃度の急激な上昇を抑え、副作用を回避する。一部の薬剤では致死的な不整脈(塩化カリウムなどで起きる)やアナフィラキシー・ショックを起こすことがあり、必ず点滴静注を行わなければならない。
持続的に薬剤を投与する。
持続的に薬剤を投与することで、薬理作用を保った血中濃度を維持することができる。
手技 [編集]

点滴装置 [編集]
点滴装置は、ガラス瓶或いは合成樹脂製バッグに無菌的に充填された薬液と、患者の静脈に刺入される注射針が、「点滴ライン」或いは「点滴セット」と称される専用のチューブで繋がれたものより成る(組み立てる順番は後述する)。静脈であっても相応の血圧が存在するので、圧力をかけるため薬液は高い位置に吊す必要がある。点滴ラインの途中には「チャンバー」と呼ばれる太くなった箇所があり、ここに薬液が滴下される(「点滴」という呼称はここから来ている)。これにより薬液中の微小な気泡が除去されると共に時間当たりの注入量(=注入速度)を測ることができる。注入速度は「ローラークレンメ」というころ状の部品でチューブを圧迫し、狭窄させることによって調節するが、正確な管理が要求される場合は輸液ポンプが用いられる。点滴ではないが、微量の薬剤を持続的に投与する方法としては注射器をすこしずつ押すシリンジポンプも用いられる。急速に薬剤を注入するときは、加圧バッグで薬液を圧迫する方法もとられる(野外での応急手当のような設備が存在しない環境の場合、手で押すこともある)。
注射針・カテーテル [編集]
翼状針
一時的かつ短時間の点滴静注には翼状針(翼付静脈針)が用いられる。注射針の両脇に体表に固定しやすくするための翼(ポリ塩化ビニル製)が付いている。容器・点滴ライン・翼状針を全て組み立てて中に薬液を通してから針を刺す。
留置針
持続的に点滴静注を行う場合には、留置針(金属製の注射針にテフロンないしポリウレタン製の柔らかい外筒を付けたもので、血管に刺入後に金属の針を抜くと外筒のみが留置される)を用い、これを留置した後で容器+点滴ラインを接続する。点滴静注終了後に留置針を残す場合は、閉塞を防ぐためにヘパリン(抗凝固薬)希釈液で点滴ルートを満たすヘパリンロックが行われている。また、ヘパリンの代わりに生理食塩液で満たす生食ロックも汎用されている。
中心静脈カテーテル
中心静脈から点滴静注を行う場合は、専用のカテーテルを留置する。中心静脈カテーテルは長さ30 - 70 cm程度の細い管で、静脈内に持続的に留置するため表面がコーティングされている。複数の内腔をもつカテーテルもあり(ダブルルーメンカテーテルなど)、混注不可能な薬剤を同時に投与するために用いられる。また皮下埋込式リザーバを用いるとカテーテル一式を完全に体内に埋め込むことが可能で、外来化学療法などに利用されている。
静脈路 [編集]

留置針やカテーテルによって確保された静脈内への薬剤投与経路を、静脈路(静脈ルート)という。静脈路は即効性を期待する投与経路として重要だが、血圧の急に下がるような緊急時にはむしろ確保が難しくなる(末梢の静脈が虚脱するため)。そのため、ルートが血栓で閉塞しないことだけを目的に少量の輸液を持続して行ったり、ヘパリンロックを行う場合もある。
末梢静脈路 [編集]
腕や脚などの皮下を走る静脈に留置するルート。手軽に確保できるため頻用されるが、浸透圧の高い輸液を行うと血管炎を起こしてしまうため、高カロリー輸液には適さない(末梢静脈路から投与できるブドウ糖液の濃度は、高浸透圧による血管障害のため10%程度が上限とされている)。末梢静脈から行う栄養はPPN(Peripheral Parenteral Nutrition)と呼ばれる。
中心静脈路 [編集]
上大静脈または下大静脈に留置するルート。これらは体内で最も太く血液量が多い静脈であり、中心静脈 (central vein; CV) と称される。高濃度の薬剤を投与することが可能であり、また血管外への逸脱を起こしにくく確実性の高い投与経路である。その特長を生かして高カロリー輸液 (TPN:Total Parenteral Nutrition) や、血管炎をきたし易い薬剤(一部の抗がん剤など)の投与に用いられる。またカテーテルを通して中心静脈の血圧(中心静脈圧)を測定することが可能であり、体液量の増減やうっ血性心不全の程度を把握するのに役立つ。
中心静脈カテーテルは大腿静脈、内頚静脈、鎖骨下静脈などから挿入し、中心静脈に留置される。手技はやや煩雑で、合併症の危険を伴う(後述)。また、中心静脈ルートが細菌等に感染した場合、致死的な敗血症の原因となることがある。正中静脈から挿入するキット(PICC; Peripherally inserted central catheter)も存在する。
合併症 [編集]

共通 [編集]
カテーテル感染
共通して抱えているのが感染である。薬剤の調製や注入の際に混入した病原体が、プラスティックのルートに付着し繁殖する。末梢静脈では静脈炎が、中心静脈ではカテーテル熱と呼ばれる断続的な高熱が出現する。感染が疑われる場合には速やかにカテーテルを抜去する。ヘパリンロックに使う希釈液を病棟でまとめて調製し、使用都度ごとに注射器に取る使用法において、希釈液の汚染によりカテーテル感染が起こるとの報告がある。
末梢静脈路 [編集]
静脈炎
末梢静脈では高浸透圧の濃い輸液などで血管痛が生じ、ひいては血管炎に至る。
血管外漏出
血管への穿刺が不確実な場合や血管壁が脆弱な場合、薬液が血管外に漏れるいわゆる「点滴漏れ」が起こる。穿刺部周囲に浮腫を生じ、痛みを伴う。組織障害性の強い造影剤や化学療法剤が漏出した場合は壊死を起こす事もある。
中心静脈路 [編集]
誤穿刺
カテーテルを挿入する際に体腔に誤穿刺する。鎖骨下静脈の穿刺では気胸を生じることがある。誤挿入したまま薬液を注入して、胸腔や腹腔・後腹膜腔に薬液貯留をきたす事もある。動脈を誤穿刺したあと血腫を生じ気管や食道を圧迫して呼吸困難になることもある。通常は入れないが右房までカテーテルを挿入しカテ先が貫いて心タンポナーデになったり、洞結節などを刺激して不整脈を生じる事もある。どんなに上手な人がやっても一定の確率で合併症は起こり得る。
カテーテル切断
カテーテルを引き千切った場合、カテーテルが心臓やその他の血管内に閉塞してしまう事があり、手術や血管内治療で取り出す必要がある。中心静脈圧は正常で10 cm水柱圧あるので、またサイフォンの原理もあり、カテーテルの切断部から失血する事故も報告されている。

前置詞

2012-06-09 01:53:35 | 英語
http://waiwaienglish.com/preposition-1890.html
より
トレーニングの説明

 それでは、早速トレーニングの説明をしますね。今日は、下記の23個の前置詞を完璧に覚えるための音声を用意しています。

20120531 「安全」はどこへ‥原発再稼動めぐる政治的思惑 大飯原発



out / up / for / on / down / about / of / in / off / to / over / with / into / from / through / around / at / across / by / along / upon / toward / within

これらを以下の順番で進めて行って下さい。

①マスターしたい前置詞の説明を見る:まず、それぞれの前置詞の使い方のイメージを簡潔にお話しています。これを読むことによって全体像が分かります。

②用意した音声を聞く:次に、それぞれの前置詞を使う動詞を選んで作った英文の音声を用意しています。この音声は、まず、単語を発音してから英文を読み、その後に、英文の日本語訳を言うという形で収録しています。単語だけで覚えるのではなく、文を一緒に覚えるようにしましょう。※スマートフォンの方は、お手数ですがPCからご覧ください。

③音声をリピーティングする:余裕があれば、音声に収録している英文を自分でもリピーティングしながら聞くようにしてみて下さい。耳で聞くだけでなく、口を一緒に動かすことによって、より記憶に定着するようになります。



1.OUT

 outのイメージは、「内から外」です。例えば、 watch out / look out は、「気をつける」という意味ですが、これは、視界から外れたところ ( out ) に、目を向けるということで、「用心する」という意味合いになるからです。

また、あなたが「物事の内側にいるのか?」「それとも外側から観察しているのか?」という立ち位置によって、「出て行った」「出て来た」というように意味が異なります。

このOUTの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

carry out / point out / find out / come out / work out / go out / turn out / break out / rule out / set out / get out / figure out / run out / take out / put out

carry+out
carry out
実行する - 日本語WordNet

carry out
遂行する - 日本語WordNet

carry out (do activity)
する - EDR日英対訳辞書

to carry out repairs
修繕を行う - 斎藤和英大辞典

carry out a pregnancy
妊娠する - 日本語WordNet

carry out a feud
不和を行う - 日本語WordNet

carry out (performances)
(演技を)行う - 日本語WordNet

to carry out
やってのける - EDR日英対訳辞書

to carry out a plan―execute a design―carry a plan into execution―carry a design into effect
計画を実行する - 斎藤和英大辞典

to carry out an intention―carry a design into execution
考えを実行する - 斎藤和英大辞典

to carry out a plan―execute a plan―carry a design into execution
計画を実行する - 斎藤和英大辞典

to carry out a reform―effect a reform―carry a reform into effect
改革を行う - 斎藤和英大辞典

draw up [carry out] a project
計画を立てる[実行する]. - 研究社 新英和中辞典

bring about [attain, accomplish, carry out] one's purpose
目的を達する. - 研究社 新英和中辞典

take [carry out] reprisals against…
…に対して報復する. - 研究社 新英和中辞典

carry out [attend to] a person's wishes
人の希望に添う. - 研究社 新英和中辞典

carry out a mission
任務を遂行する. - 研究社 新英和中辞典

perform [carry out] a command
コマンドを実行する - 研究社 英和コンピューター用語辞典

to carry out the intention of the deceased
遺志を果たす - 斎藤和英大辞典

to carry out a great reform―cleanse the Augean stables
大改革を行う - 斎藤和英大辞典

a union to carry out a design
期成同盟会 - 斎藤和英大辞典

carry out a task
仕事を実行する - 日本語WordNet

perform or carry out
遂行する、実行する - 日本語WordNet

perform or carry out
実行するか、行う - 日本語WordNet

carry out or perform
実行する、または実行する - 日本語WordNet

complete or carry out
完了するか、実行する - 日本語WordNet

carry out the legalities of
法律を施行する - 日本語WordNet

carry out or practice
行うまたは実行する - 日本語WordNet

carry out or commit
実行する、または託す - 日本語WordNet

to carry out a certain policy
方策を行う - EDR日英対訳辞書

a condition in which an action is very difficult to carry out
し兼ねる - EDR日英対訳辞書

to carry out policies
(政策を)施行する - EDR日英対訳辞書

to carry out something at one's discretion
独断で行なう - EDR日英対訳辞書

to carry out an action
断行すること - EDR日英対訳辞書

to carry out resolutely
押しきってやる - EDR日英対訳辞書

to carry out one's tasks to completion
用を済ませる - EDR日英対訳辞書

to carry out a thing skillfully
巧みにやり遂げる - EDR日英対訳辞書

to carry out a punishment by death
死刑を執行すること - EDR日英対訳辞書

to carry out construction work
工事を施工する - EDR日英対訳辞書

to carry out one's will
自分の意志を貫く - EDR日英対訳辞書

to carry out an agricultural business on a farm
農業を営む - EDR日英対訳辞書

Now carry out my orders to the letter."
言葉通りに頼むよ。」 - Arthur Conan Doyle『ボヘミアの醜聞』

With respect to the term 'kasui' (to thoroughly carry out one's faith), 'Shinran' means to carry out one's faith throughout a lifetime.
果遂について、親鸞は一生果遂の義。 - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス

carry out a plan with determination
断固として計画を実行する. - 研究社 新英和中辞典

conduct [do, carry out, make] an experiment in chemistry
化学の実験をする. - 研究社 新英和中辞典

carry out or perform an action
動作を実行する、または遂行する - 日本語WordNet

carry out or participate in an activity
活動を行うか、参加する - 日本語WordNet

to carry out a big job
(大きな仕事を)やってのける - EDR日英対訳辞書

to carry out an Imperial order
勅命を戴いてそれに従う - EDR日英対訳辞書

to make someone start to carry out something
実行にとりかからせる - EDR日英対訳辞書


point+out
to point out something
指摘する - EDR日英対訳辞書

to point out a certain direction
ある方角を指し示す - EDR日英対訳辞書

to point out a matter
(ある事を)指摘する - EDR日英対訳辞書

Correct [Point out] errors, if any.
もし誤りがあれば正せ[指摘せよ]. - 研究社 新英和中辞典

Point out errors, if any, in the following―
次に誤りあらば指摘せよ - 斎藤和英大辞典

to point out somthing by giving a concrete example
具体的に指摘する - EDR日英対訳辞書

to point one's finger at someone and call out to him
指をさして呼ぶ - EDR日英対訳辞書

Please point out my mistake.
私の誤りを指摘して下さい。 - Tanaka Corpus

We can point out the above two examples
の2点が挙げられる。 - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス

At this point she burst out crying.
この瞬間彼女はわっと泣きだした. - 研究社 新英和中辞典

He was at the point of going out.
彼はこれから出かけるところだった. - 研究社 新英和中辞典

Point out any errors to me.
誤りがあったら何なりと指摘してください. - 研究社 新英和中辞典

I was driven out of the house at the point of the bayonet.
銃剣で追い出された - 斎藤和英大辞典

You ought to point out his faults to him kindly.
悪いところは懇ろに言ってやるがよい - 斎藤和英大辞典

Mathematics is my weak point―I am out of my element in mathematics.
数学は僕の苦手だ - 斎藤和英大辞典

Point out errors, if any, in the following sentences;―
次の文中に誤りあらば指摘せよ - 斎藤和英大辞典

she was quick to point out my errors
彼女は私の誤りを指摘するのが迅速だった - 日本語WordNet

point out carefully and clearly
注意深く、またははっきりと指摘する - 日本語WordNet

he was quick to point out his wife's failings
彼は妻の欠点を素早く指摘した - 日本語WordNet

a point that particularly stands out as being different fron those characteristic of others
他との相違が特に目立つ点 - EDR日英対訳辞書

a point where a river flows out of a lake or marsh
湖沼から川が流れ出す地点 - EDR日英対訳辞書

to be able to precisely point out
(ある物事を)指摘することができる - EDR日英対訳辞書

to point out another persons faults and provide sincere advice
悪い点を改めるように,よく言い聞かせる - EDR日英対訳辞書

She was on the point of going out.
彼女は外出しようとしていた。 - Tanaka Corpus

The police still can't point out who committed the crime.
警察はいまだ犯人を特定できないでいる。 - Tanaka Corpus

Three to point out that the patch breaks style(9) ;
パッチが style(9)違反だと指摘するのに 3 人。 - FreeBSD

It is a type of dadotsu to point out a throat of a partner.
相手ののどを突く打突である。 - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス

I point out the following several problems.
私が以下、いくつかの問題点を指摘する - 京大-NICT 日英中基本文データ

"And I think I'll make a point of finding out."
「いまにきっとつきとめてやる」 - F. Scott Fitzgerald『グレイト・ギャツビー』

And at this point Tom flashed out like a hero.
その時、トムは勇者のようにかっとして、 - Robert Louis Stevenson『宝島』

I attempted to point out the difficulties.
それは難しいとニーナに言いますと、 - Melville Davisson Post『罪体』

I was about to go out―on the point of going out.
ちょうど出かけようと思う矢先だった - 斎藤和英大辞典

This is repeated seven times from the point Goro comes out from the curtain until the point when he lowers himself by bending his knees.
五郎が揚げ幕から出て腰を落としてから七回。 - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス

I was on the point of going out, when Tanaka came to see me.
ちょうど出掛けようとするところへ田中が来た. - 研究社 新和英中辞典

Will you please point out any mistakes to me in this essay.
もしこの作文中に間違いがあれば, 私に指摘して下さい. - 研究社 新和英中辞典

I will point it out to the people concerned [the people in charge].
それは係の者によく注意しておきましょう. - 研究社 新和英中辞典

to demand an explanation―push one's demands―press one's point―press for an answer―have it out with one
厳しく談ずる(談じつける) - 斎藤和英大辞典

He leaves things half-said―He never speaks out―He never speaks to the point.
彼は奥歯に物がはさまったようなものの言いようをする - 斎藤和英大辞典

point out or draw attention to in protest or remonstrance
講義として、あるいは苦情として指摘するまたは注意を引き出す - 日本語WordNet

historians can only point out those lines for which evidence is available
歴史家は、証拠が有効である路線を指摘できるだけだ - 日本語WordNet

a small stick used to point out letters while reading
書物を読むときに,文字を指し示すための用具 - EDR日英対訳辞書

to sincerely point out someone's bad points and provide advice on how to improve them
真心をもって相手の悪い所を指摘して直すように勧める - EDR日英対訳辞書

Excuse me; allow me to point out three errors in the above article.
失礼ですが、上記の記事にある3つの誤りを指摘しておきたい。 - Tanaka Corpus

Nakagawa was on the point of going out when I called on him.
中川君を訪問したとき彼は出かけようとしていた。 - Tanaka Corpus

From the practical point of view, his plan is not easy to carry out.
実践的見地からすれば彼の計画は実行しにくい。 - Tanaka Corpus

I'd like to point out some problems regarding your suggestion.
私はあなたの提案に関していくつかの問題点を指摘したい。 - Tanaka Corpus

My father was on the point of going out when I came home.
私が帰宅したとき、父はちょうど出かけるところだった。 - Tanaka Corpus

Most computers carry out floating point operations
ほとんどのコンピュータはいわゆるIEEE-754標準に準拠した浮動小数点演算 - Python

From this date, some people point out that Nika Sojo are forged documents.
この日付から二箇相承は偽書であるとの指摘がされている。 - Wikipedia日英京都関連文書対訳コーパス


come+out

come out of
出てくる - 日本語WordNet

come out
出てくる - 日本語WordNet

Flowers come out [open].
花が咲く - 研究社 新和英中辞典

The stars come out.
星が出る - 斎藤和英大辞典

to come out
中から出て来る - 斎藤和英大辞典

the timing to come out
出る頃合い - EDR日英対訳辞書

Dreams sometimes come true―come out true.
夢が当たる事がある - 斎藤和英大辞典

The cork will not come out―refuses to come out.
この口は抜けあがらん - 斎藤和英大辞典

This cork will not come out―refuses to come out.
この栓が容易に抜けぬ - 斎藤和英大辞典

to go out―come out―emerge from the house
外へ出る - 斎藤和英大辞典

The ears come out―The ears shoot out.
穂が出る - 斎藤和英大辞典

to go out [come out] at the door
戸から出る - 斎藤和英大辞典

This cork will not come out―refuses to come out.
この徳利の口がどうしても抜けない - 斎藤和英大辞典

The enemy were afraid to come out―dared not come out.
敵は怖がって出て来なかった - 斎藤和英大辞典

The cork will not come out―refuses to come out.
この徳利の口がなかなか抜けない - 斎藤和英大辞典

come out in one's true colors
本性を表わす. - 研究社 新英和中辞典

come from [out of] nowhere
無名から頭角をあらわす. - 研究社 新英和中辞典

His new book is [has come] out.
彼の新作が出た. - 研究社 新英和中辞典

get [come] out of the red
赤字を脱する. - 研究社 新英和中辞典

come out of retirement
引退から復帰する. - 研究社 新英和中辞典

come [go] out on strike
ストを決行する. - 研究社 新英和中辞典

Things will come out right.
情勢は好転するだろう. - 研究社 新英和中辞典

come into [go out of] usage
慣例となる[でなくなる]. - 研究社 新英和中辞典

come out right in the end
結局うまくいく. - 研究社 新英和中辞典

That stain won't come out.
そのしみは抜けません. - 研究社 新英和中辞典

come out of a room
部屋を出(てく)る. - 研究社 新英和中辞典

The fresh young leaves have come out.
若葉がもえ始めた. - 研究社 新和英中辞典

The photo has come out well.
写真はよく撮れていた. - 研究社 新和英中辞典

Come on, out with it!
さっさと言えよ. - 研究社 新和英中辞典

come out [be issued] on CD CD
で発売される - 研究社 英和コンピューター用語辞典

to come out of the bath
湯から上がる - 斎藤和英大辞典

A crime has come to light―The murder is out.
悪事が顕れた - 斎藤和英大辞典

to come out with a roaring advertisement
大々的の広告を出す - 斎藤和英大辞典

to come out with a dazzling advertisement
売薬的の広告を出す - 斎藤和英大辞典

boats that come in and go out
出舟入舟 - 斎藤和英大辞典

Come out into the garden!
庭へ出ておいで - 斎藤和英大辞典

The stars appear―The stars come out.
星が出る - 斎藤和英大辞典

to come out of a house―emerge from a house
家から出る - 斎藤和英大辞典

to come out of the bath
風呂から上がる - 斎藤和英大辞典

to come out of prison―leave prison
監獄を出る - 斎藤和英大辞典

to come out with an advertisement
広告を出す - 斎藤和英大辞典

to awake from chloroform―come out of chloroform
麻酔剤がさめる - 斎藤和英大辞典

The stain will not come out.
しみが落ちない - 斎藤和英大辞典

to come out with a bouncer―ask an exorbitant price
大きく出る - 斎藤和英大辞典

The stars come out at night.
星は夜出る - 斎藤和英大辞典

cause to come out in a squirt
噴出する原因 - 日本語WordNet

come out in the end
結局現われる - 日本語WordNet

come in out of the cold
寒い所からやって来る - 日本語WordNet

of many people, to come out together
大勢がそろって出る - EDR日英対訳辞書

to come out without a sound
そっと出る - EDR日英対訳辞書



Furthermore, some theories point out that "Hakkenden" is also influenced by "Feng-Shen-Yen-I."

find+out




2.UP

 upのイメージは「上方」です。モノが上へと物理的に移動したり、位置を意味します。 また、モノ以外にも、例えば気分上々 I’m feeling up. のように気分が上がるというような抽象的なものにも使います。

また、遠くにあるものが近付いてくるにつれて、初めは小さかったものが、大きくなってくるというように「出現」という意味合いもあります。また、容器の中の水が増えて「目盛りが上がる」と言うイメージと、また、目盛りが限界点まで達するというイメージから、行為が「完了」するという意味合いが生まれます。

このUPの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come up / set up / give up / pick up / make up / take up / end up / go up / grow up / build up / step up / open up / put up / break up / stand up


3.FOR

 forのイメージは、前方に向かう「方向」です。前方にあるものが、目指している目標の場合には、「~のために」という意味になります。また、その目標は行動を引き起こす源でもあるので、「~が原因で」という意味が生まれます。

さらに、その目標のために、前もって準備をすることから、「~に備えて」という意味合いもあります。最後に、目標を実現するためには、何らかの行動が必要です。なので、そうした行動と「交換」するという意味も含みます。

このFORの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

call for / look for / go for / head for / pay for / work for / ask for / vote for / wait for / prepare for / run for / fight for / apply for / know for / account for



4.ON

 onのイメージは「接触」です。つまり、onは物の表面に接しているという意味合いがあります。ですので、普通onと言えば、「上」を連想しますが、on the wallのように、「上」以外でも接触していれば使われます。

また、I have some cash on me のように「所持」という意味合いも持っていますし、専門的な話題をしている場合、「~に関して」というように「関連」を意味します。また、Turn on the light のように、「活動」の意味合いも含みます。

このONの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

go on / hold on / call on / take on / put on / come on / get on / sit on / stay on / carry on / move on / hang on / turn on / live on / depend on




5.DOWN

 downのイメージは「下方」です。UPと同じように物理的なモノだけではなく、I’m feeling down「落ち込んでいる」というように、気分などの抽象的な物にも使います。

また、容器の水が減って、目盛りが少なくなる「減少」、そして、目盛りがゼロになることから「終了」という意味合いも持ちます。さらに、空中を漂っていたものが地面について「安定」するという意味合いも持ち合わせています。

このDOWNの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

go down / shut down / step down / come down / break down / sit down / shoot down / bring down / close down / turn down / stand down / lay down / put down / cut down




6.ABOUT

 aboutのイメージは、「周辺」です。従って、中心ではないももの、その周りにあるということから、「大体」という使い方ができます。また、同じ理由で「~について」という「関連」を表します。

さらに、中心から見ると、その周辺にあるものが散らばって見えることから「分散」という意味合いを持ちます。

このABOUTの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

think about / bring about / go about / set about / come about / get about / talk about / know about / worry about / hear about / ask about / write about / care about / speak about / complain about



7.OF

 ofのイメージは「分離」です。つまり、ある物の一部分が飛び出して本体から離れるという意味合いがあります。そこから、「出所」という意味を持つようになりました。

さらに、物事には出発点があって結果が出るということから、「原因」という使い方もされるようになりました。また、「原因」というイメージから「密接な関連」も表すようになりました。

このOFの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

think of / get rid of / know of / talk of / dispose of / come of / speak of / accuse of / die of / convict of / consist of / make of / suspect of / hear of / warn of




8.IN

 inのイメージは「内包」です。これは、ある空間の「中」を表しています。例えば、play in the houseや、get in the car などが典型的な使用例です。

しかし、inを使う際は、上下左右の全てが覆われている必要はありません。例えば、a bird in the garden のように、自分が意識している範囲の「中」である場合に、inが使われます。例えば、飛行機が庭の上空1万メートルのところを飛んでいる場合は、an airplain in the garden とは言いませんよね。

このINの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come in / work in / stay in / go in / get in / put in / appear in / believe in / set in / dress in / see in

音声を聞く:




 offのイメージは、「離脱」です。例えば、a button came off my shirt.「ボタンがシャツから取れた」が代表的な使用例です。

つまり、offには、「接触」を意味するonと反対の意味があると考えると分かりやすいと思います。また、turn offのように電線の接触点が離れることによって、循環していたものが遮断されるという「停止」を意味することもあります。

このOFFの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

cut off / take off / go off / lay off / break off / pay off / set off / get off / call off / seal off / put off





10.TO

 toのイメージは、対象に向かう矢印です。そこから、「方向」や、その方向が指し示す「対象」も表すようになりました。さらに、toは、forと違って、既に対象に「到達」しているという意味合いが強いです。

例えば、look to the kidは、「子供に目を向ける」ですが、look for the kidは、「子供を探している」ということからイメージすると分かりやすいでしょう。また、toには、到達点に「接触」するという意味があり、到達点に接触すると、それ以上先はないことから、「限界」を意味する「~まで」という使い方に発展します。

このTOの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come to / talk to / get to / stay to / take to / relate to / move to / add to / turn to / fall to



11.OVER

 OVERのイメージは、対象を「上から回り込む」です。例えば、「~を超えて」というように「超過」という意味を持ちます。

乗り越える対象を、何らかの障害や出来事と捉えた場合、「克服」を意味し、そこから何かを成し遂げた場合は、「完了」を意味します。最後に、「回転」や「反復」というイメージも持ちます。例えば、Do it over 「もう一回やって」というような表現がこれに当てはまります。

このOVERの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

take over / hand over / go over / turn over / come over / divide over / get over / look over / run over



12.WITH

 WITHのイメージは、「同伴」です。with you「あなたと一緒に」を思い浮かべると分かりやすいですね。また、「一緒に」という意味から、「(道具)を携帯して」という使い方もできます。そこから、「道具を使って」という意味も生まれました。

さらに、withは語源的には、against(~に対して)と同じ意味を持っていました。そこから、fight with A「Aと戦う」というような使い方も生まれたのです。

このWITHの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

deal with / meet with / work with / cope with / live with / begin with / go with / play with / interfere with / finish with




13.INTO

 INTOのイメージは、「内部へ」です。inとtoが合体したことから、in(中)のto(方へ)と思い浮かべて下さい。また、内部に入り込んで行く様子から、「深く、詳細に」という意味も持つようになりました。

例えば、I ran in the gymは、「ジムの中で走った」ですが、I ran into the gym は、「ジムの中に走って入って行った」という意味になります。このように、intoは、行動から生まれる「変化や結果」を重視しています。

このINTOの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

go into / come into / get into / turn into / run into / look into / fall into / burst into / break into / enter into




14.FROM

 FROMのイメージは、物事の「起点」「出発点」です。From Japanは、「日本から」という意味ですよね。これは物理的な移動だけではなく、物事の因果関係としての「原因」を表すこともできます。例えば、judge from A「Aから判断する」というような使い方がこれにあたります。

他に、間違えやすいものの例として、made of と made from があります。前者は、The desk is made of wood のように、机の材料という意味を持ちますが、後者は、Paper is made from wood のように、完成品が原材料から、ほど遠い形に変化する場合に使います。

このFROMの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come from / hear from / draw from / speak from / withdraw from / suffer from / emerge from / return from / range from / benefit from




15.THROUGH

 THROUGHのイメージは「通過」です。トンネルの中をくぐり抜けて行くような意味ですね。これは、モノだけに限らず使うことができます。

例えば、何かを達成する手段として、人や物を経由した場合は、「手段」を表します。I heard of you through Taro などが用例です。

このTHROUGHの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

go through / get through / come through / pass through / run through / break through / push through / look through

音声を聞く:





16.AROUND

 AROUNDのイメージは、「周囲」です。aboutが単に中心の近くを表すのに対して、aroundは、円形になって中心を取り囲んでいる様子があります。

例えば、around the earth とは言いますが、about the earthとは言いませんよね。また、friend around him は使いますが、friends about himとは言いません。

このAROUNDの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

turn around / go around / look around / get around / sit around / run around




17.AT

 ATのイメージは「一点」です。場所であれば、at the store のような「地点」を表しますし、時間であれば、 at noon のような「時点」になります。

例えば、Taro is at the departmentと、Taro is in the departmentのような使い方がありますが、前者は話し手がデパートから遠くは慣れていて、そのデパートが点として見えていることを表します。一方、話し手がデパートのすぐ近くに居る場合は、inを使います。

このATの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

look at / come at / work at / get at / aim at / arrive at




18.ACROSS

 ACROSSのイメージは「横断」です。例えば、She walks across the street.「彼女はその通りを横切って歩く」などが代表的な活用例です。注意点として、acrossは、平面のものしか横断できないので、wallやfenceのような高さのある物に対しては使いません。

また、ACROSSは、物理的な移動だけではなく、「視線の移動」も表します。例えば、She lives across the street「彼女は通りの向こうに住んでいる」は、彼女は移動していませんが、話し手の視線が移動していることが分かります。

このACROSSの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come across / get across / cut across / run acrross




19.BY

 BYのイメージは「近接」です。これは、漠然とした近さを表しているので、具体的な数値で表すものではありません。例えば、finish the homework by 7:00は、「7時(に近い時間)までに宿題を終わらせなさい」という意味になります。

もう一つは、「媒介」という意味があります。例えば、by car 「車で」のように「手段・方法」を表す使い方はなじみのある表現だと思います。

このBYの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

pass by / go by / stand by



20.ALONG

 ALONGのイメージは「沿って」です。例えば、There are some nice restaurants along the street.「この通り沿いには、良いレストランがいくつかある」などがその典型です。

このALONGの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

come along / go along / get along (with)




21.UPON

 UPONのイメージは「(上昇してから)接触」です。

このUPONの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

call upon / depend upon



22.TOWARD

 TOWARDのイメージは「方角」です。例えば、Taro ran toward the dogs, but stopped halfway.「太郎は、犬に向かって歩いて行ったが、途中で止まった」というような使い方をします。

これを、もし、Taro ran to the dogs, but stopped halfwayとすると間違いになります。なぜなら、「to」は到達の意味を持つので、太郎は既に犬のもとまで到達しているのに、途中で止まったと言うと、不自然になるからです。

このTOWARDの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

move toward / head toward




23.WITHIN

WITHINのイメージは、ある空間の「中」を表します。

例えば、in an hourは、「一時間で」という意味になりますが、within an hour とすると、「一時間以内で」という意味を持つようになります。

このWITHINの使い方を、音声を聞きながら、下記の動詞と一緒に覚えましょう。

live within


これはひどい!! 再稼働容認 おおい町議会、驚愕の議長