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千年紀の墓標 / トム・クランシー

2024年01月25日 | 読んだ小説
                    

☆☆☆
ロシアのエリツィン大統領が病気で急死し、ロシア内では後継者争いが激しくなっていた。
それと同時にロシア内では深刻な農作物の不作で国民は大飢饉に見舞われていた。
そんな頃、1999年12月31日、アメリカではミレニアムの到来を祝うセレモニーに集まった大群衆に
無差別爆弾テロ攻撃が仕掛けられる。 捜査の結果、その爆弾テロにはロシア政府の要人が関係している
事が浮上し、民間企業の経営者は、自社のトルコやロシア現地施設と従業員の安全を守るため、
世界と自国の平和を守るために私設特殊部隊のソードに出動命令を下す。

もう何度も小説レビューで言っているけど、この手の海外物のサスペンス・アクション小説は、
特に序盤での掴みが非常に大事だと常々思っているが、話の最初から最後まで退屈な内容だった。
そして、前半のハイライトである無差別爆弾テロの場面だが、描写が迫力不足のためイマイチで、
その後もロシア政府内とか、爆弾テロの犯人捜しとかチマチマした話が続き、ロシア政府、民間企業の
経営者、経営者の部下達、テロリストらの事を、それなりに描いている割には、そんなに深く描かれて
いるわけでもなく面白いわけでもない。 そして、ソードのリーダーの男は、いかにもな名前がついて
表紙裏の登場人物欄で主人公の次に表記されているにもかかわらずほとんど何の活躍もしない。

このような作品は、政治的な事をチマチマ描くより、話の本筋であるべきテロリストと特殊部隊ソード
の闘いを、もっとストレートにドカンと描いた方が面白い。


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