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限界集落株式会社 / 黒野伸一

2024年08月01日 | 読んだ小説
                    

☆☆☆
妻子と別れ仕事を辞め、祖父と父が昔に住んでいた田舎にふらっとやって来た主人公の男が、農業の知識
も経験もない中、自らが中心となって村人と共に限界集落を農業で立て直していくサクセスストーリー。

当然のように村人との意見の食い違いや、獣害問題、役場や農協の妨害など、いろんな問題が発生するの
だが、限界集落が農業での新しい事業を始めるなら、行政や農協の協力は不可欠だと思うのだが・・・。
行政や農協と対立してどうするんだという感じだ。

とにかくどの問題も、それほど大きな苦労もなく、わりと簡単にポンポンと解決していき、他にも漫画
でのPRもすぐに大人気になり、新しく始めた事業が僅か1,2年で成果が出て、更に農作物を生産するだ
けに留まらず、村全体が一大レジャー産業化して事業が巨大に膨れ上がるとか、こんな楽に大成功できる
なら日本全国の限界集落の農業従事者は誰も苦労はしない。 しかし、思わぬ傷害事件で最大のピンチに
見舞われる。 ジャニーズもそうだが、巨大になり過ぎたものは、やがて崩壊する運命にあるのだ。 
この村の一大事業も、このまま完全崩壊して村ごとなくなってしまえば良かったのに。

私自身が、農業にさほど興味がないというのもあるが、読んでいて農業もいいなと農業を魅力的に思わせ
る所がなくてつまらない内容だった。 オマケに主人公は、村で若い嫁さんまで見つけてご満悦。
こんな何でも簡単に、いろんな事がバカみたいに上手くいく本作を、アヒさんとイラさんが読んだら、
農業を農村を農民をナメ過ぎだと怒る前に呆れるだろう。


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