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数日前に突然に夫を亡くした女性が、6歳の娘と共にベルリンからニューヨークへ向かう飛行機に搭乗
するが、機内で母親が眠っている間に娘が行方不明になってしまい、娘の荷物も搭乗券も消えていて、
乗務員も周りの乗客も誰一人として最初から娘の姿を見ておらず、搭乗者名簿にも娘の記載がなかった。
更に娘は数日前に父親と共に死亡しているとの情報が示される。 母親は半狂乱になりながら必死に娘を
捜すが、乗務員や乗客からは精神異常者に見られてしまう。
内容的には面白いのだが、ここまで犯人らの犯行が完全に運だけが頼りのいい加減な作品を、私の読書
人生で他に読んだ事がない。 よくこの杜撰でテキトーなプロットで小説(映画の脚本)を書こうと
思ったなと感心してしまうくらいツッコミ所満載だ。
(運頼りの犯行のツッコミ所)
母娘が夫の棺と共にあの飛行機に乗らない可能性もある。
母娘が自分達の席から勝手に一番後ろの席に移動しない可能性もある。
母親が機内で眠らない可能性もある。
母親が娘がいなくなっても、そんなに大騒ぎしない可能性もある。
娘が機内にいたのを目撃していた乗務員や乗客がいる可能性もある。
母親が夫の棺のロックを解除して蓋を開けない可能性もある。
よく犯人は、こんな不確定要素だらけの行き当たりばったりな犯行を実行しようと思ったな。
そして、娘を救出するために破天荒でスーパーな活躍を見せる母親の知恵と行動力も凄いが、
穴がありすぎのメチャクチャなプロットも逆の意味で凄いの一言。