今回は北里大学が会場で,いつものようにdiscussionは2例。
1例目は,進行性腎障害と高Ca血症で発症し,腎生検では肉芽腫性間質性腎炎の像を呈して,サルコイドーシスと診断された69歳女性。難しかった。
サルコイドーシスの腎病変は0.7%しかないと,かなり稀なことを知った。また原因としてアクネ菌の関与があるとする説があるということも示され興味深かった。
2例目は,36歳男性,約4ヶ月の経過で断続的に続く発熱,蛋白尿,血尿の症例で,streptococcus mutansによる感染性心内膜炎であった。病歴で歯科治療の既往が当初は出てこなかったことが,ポイントの症例。
毎度のことながら,この会は本当に勉強になる。第1回が行われたのは2001年で,Clincial problem solving形式の勉強会としての歴史は長い。以前は小田急沿線三大学腎臓内科交流会(通称 小田急三大学)という名称で20数回開催された。その後,参加施設が増えて現在の名称になって今回が9回目。ナンチャッテNephrologistの自分にとっては,本当の専門家の深いコメントを聞くと「もっと勉強しなきゃ」といつも刺激を受ける。