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慶應義塾大学の門川先生からのお声がけで「第27回臨床力アップのための腎臓内科セミナー」で輸液大盤解説のレクチャーをさせていただきました。本来は5月頃に予定されていたのですが,コロナの影響で延期の上,オンライン開催になりました。
やはりオンライン開催では,参加者の反応が見えないので話していて不安になることもありますが,一ついいことにも気がつきました。この輸液大盤解説では,輸液の思考過程を説明するのに臨床経過を細かい表で提示した上で説明を加えていきます。つまり臨床のデータ,血液や尿の検査所見,それに対する尿量や輸液の選択など,沢山の情報を見ていただく必要があります。これまで何度か対面でやった講演では,プレゼンをプロジェクタで投影すると文字が小さくなって読みにくいのが難点でした。これを解決するために,これまでは紙に印刷した経過表を予め配布しておいて,経時的に少しづつ別の紙で隠した内容を少しづつ見てもらうという苦肉の策をとっていました。オンラインで行うと,参加者が各自の画面で見ていただけるので,多少細かい経過表でもクリアに見てもらうことができます。これはオンラインで行う明確なメリットですね。
対面で実際に参加者の皆さんの反応を見ながらお話しできないのは残念ですが,オンラインならではのメリットにも気づかされました。今後はさらにこういった利点を生かしたセミナーが生まれていくのではないでしょうか。こういった可能性を感じた一日でした。