興味深い記事を目にしました。黒人差別に対する抗議活動や派生した暴動に揺れるアメリカで「南部連合」を象徴する旗の使用を南カロライナ州や米軍海兵隊で禁止されたというニュースです。
"The Confederate Flag"と呼ばれるこの旗は南北戦争時代の南部連合つまり南軍を象徴する存在です(正式の旗ではないらしいですが)。ジョージア州では2001年まで、ミシシッピー州では今でも州旗にこのデザインが取り入れられています。
しかしこの旗、奴隷制度を支持した南部連合を連想させる→白人至上主義や人種差別に繋がるものとして物議を醸してきました。
記事ではアメリカで議論を呼んでいるこの南部連合の旗と日本の日の丸、旭日旗に対して日本人自身とアジアの国の人たちが抱く感情との類似点を指摘しています。
一般的な日本の人たちが自国の国旗である日の丸に対して抱くイメージは他国のそれとは異なった特殊なものであると思います。
例えば目の前を走る車に日の丸のステッカーが貼ってあるのを見つけたら何となく避けたくなる、身近な例だと通訳ガイドの先輩で日の丸をガイド中に掲げている男性がいますが、同僚から「アレはちょっとね」と囁かれる風潮など。日の丸=「右寄り」=危険なイメージは多かれ少なかれ現代の日本人に根付いているものだと思います。
自国の国旗に対してこのようなイメージを植え付けられてしまったことがどうなのか?ということは別にして、それが日の丸に対する多くの日本人の捉え方ではないでしょうか。
南部連合の旗は黒人差別を多くのアメリカ人に連想させるようです。この物議を日本の国旗である日の丸と同列に語られることに多少の違和感を感じつつも、黒人差別も軍国主義にも根底には憎悪、hateといったものが横たわっていることが「類似点」に繋がっているのかなあと思いました。