こんばんは。
かれこれもう約30年前にもなる。
自分は、周囲が志望校が決まる中、
まだ気持ちがフラフラしていた中3の秋。
ふと、
県外にはなるが行きたいと思う高校が
パッと頭に降りて来た。
それは、小学生の時から何度かTVでみた
甲子園で活躍する強豪校⚾️
野球を始めたのは小学生1年の秋頃と記憶している。
母から『あなたは野球をやりなさい』と
言われて その流れで自然に野球を始めた。
振り返ると なんとなく母の決めた事を
道筋に歩いてきた少年が、
自分の意思で母を説得し、
この高校受験が、
小さな小さな大人の階段を一歩上がる瞬間だった。
数カ月後には入試だ！
皆より遅いが、
狙いが定まると猛勉強が始まった！
休み時間も、
そして、馴れ合いと不安で友人達とフラフラしていた時間も 全て受験勉強の時間になった。
2月8.9を目指して。
担任の先生にもその意思を伝え、
手書きでかかれた志望校までの最寄り駅を記すメモを片手に
願書を取りに行った。
何回乗り換えただろうか。
地元から目的地までおそらく4回くらいは
乗り継いだだろう。
確か、
願書を取りに行くのに時間制限があった。
その日の放課後、
既に薄暗くなった志望校の最寄り駅に到着すると
もう適当に人に聞こうと思っていた。
『今思えばタクシーでさっさと行けば良かった(~_~;)）
まずは駅から数分後にあったガソリンスタンドへ。
そこから道を聞いてなんとなくその方向へ向けて足早へ向かう。
だいぶ時間が経って、
今度は小さな
駄菓子屋に入って聞いた。
するとだいぶ近くまで来ていた。
もう少し！と思い、さらに歩みを進めた。
すると高台に聳え立つ目的地の校舎が
ドンっと見えて来た！
あった！
しかし、歩いても歩いてもどうも近くにならない。
なんだか学校の正門が分からない。
建物は見えているのに。
願書を受け取れる時間が迫る。
もう辺りはだいぶ暗くなっていた。
もう仕方ないので確実な方法を。
今だから言えるが
なんと校舎を目指してその丘を駆け上がって行ったのだ！
そして、
丘を越え、フェンスをよじ登り、
校舎の前までたどり着いたのだ。
急いで声を出し、
たまたま通りかかった先生を呼び止め、
なんとかギリギリで無事願書を受け取れた。
ホッとして
再び駅を目指して帰る。
片道歩きでおそらく30分以上はあった。
ゆっくり歩いたら40分はある道のり。
駅へ向かう途中、
志望校のスクールバスを見かけた。
立ち止まり過ぎて行くのを見ていた。
なんとなく わくわくした。
途中見つけた本屋で志望校の過去問題集を買った。
そして、
ふと辺りを見渡すと もう真っ暗だった。
さて、無事に帰ると過去問題に取り掛かる。
毎年、なんとなく構成が似ている。
国語はとにかく確実に出る漢字
たった4問を取る為に空いた時間はひたすら漢字を覚えた。
休み時間の勉強も当たり前！
学生ズボンのおしりにもいつも漢字の手帳。（数年後、クラスの人間にも記憶されてて笑われた）
その他、
自宅のトイレにも試験に関連するモノを貼り付けた。
深夜は当時フジテレビでやっていた
プロ野球ニュースを息抜きに
勉強 勉強 勉強！
そして、試験当日。
深夜まで働く母に早朝、駅まで車で送ってもらい、
いざ、出陣！
無事、乗り換えも間違えず、
再び志望校の最寄り駅に到着。
既に受験生らが、
集団で歩く姿もあった。
前日？その前か？
ハッキリ覚えていないが、
雪が降った後でかなり道が歩きにくかった。
駅から学校までの道には
なんと野球部員が所々に立ち、
受験生を誘導していた。
試験を受ける教室には、
自分だけが県外の生徒だった。
試験内容は覚えていないが、
後悔は残さず勉強した。
お昼休み、
お弁当をわいわい食べる受験生の中、
自分は好きな細長いパンを片手にかじり、
翌日の科目の勉強をしていた。
1日目、
2日目が終わり、
残すは面接。
10名位を1組で行う集団面接。
そこではもうなりふり構わず志望動機の思いをぶつけた。
無事、面接も終わり、
他の受験生もひとまず緩み始め、
ずっと孤独で居た自分に声をかけてくれる子達が出て来た。
ジャンケンをして負けた奴が自分に声を掛ける みたいな事をしてる奴も笑
最後は、
面接時、自分の素性を知った子達が、
『頑張れよ』と言ってくれた。
帰りは、野球部の寮の前を通ると、
野球部の方々とすれ違い、
胸の校章に手を当てられ、
からかわれた。けど、嫌な感じではなく
皆笑っていた。
こうして、2月8.9の2日間の試験を終えた。
合格発表は2月15日。
