歳時記を開かない日が続いてました・・・いつか分からないほど<(_ _)>
十二月のページを開けると、例句が11句ほど・・・どれも下五に十二月が座っていますね。
風の日の雲美しや十二月 有働亨
青空を海に拡げて十二月 伊藤通明
大波をあやつる海や十二月 大木あまり
空井戸に青竹の蓋十二月 鷹羽狩行
など、いいなーと思う句ばかりです(-_-;)
私ごときが鑑賞を書くのは憚られますが・・・
鑑賞などとは言えませんが・・・狩行先生の句の情景は知らないのですが。
空井戸ですから水が無いのは理解できます。その井戸の蓋に青竹という瑞々しいものをかぶせている様をそのまま詠まれたのでしょう。井戸としての用をなさないがそれに青竹で作られた蓋をするという、なんというんでしょうね。長年お世話になり今は使ってはいないが、しっかりと青竹で組まれた蓋がなされている。そこに住む人々の想いを感じませんか。
井戸の蓋で思い出すことがありまして・・・福岡県糸島市だったか雷山観音として有名な千如寺というお寺がありまして・・・詳しくはご検索を。
そのお寺に井戸があり、蓋がしてありましたことを思い出しております。
その蓋を開けると、詳しく思い出せないのですが・・・玄海の海原に突き出した芥屋の大門(けやのおおと)と、千如寺の空井戸が繋がっているとかで、蓋を取ると風だったか?だから蓋を外さない・・・この先のお話しはすっかり忘れております。
井戸と聞けばこのような物語が浮かんだりします。
しかし空井戸に青竹の蓋とは、地元の人々に大切にされてきた井戸だと分かりますね。そして十二月なんです・・・心というか胸のどこかから風が抜けてどこかへ行ってしまうような感じを受けました。
十二月の風、貴方ならどこへ吹かせますか。
二三年前の秋月黒門・・・紅葉も散ってますね。