そう、この疲れなんですね。
花を愛で一日が終わって感じる疲れは・・・花の光りに目が疲れたわけではありません。
もうすべてをどこかに預けてしまったような、そんな疲れ、それを光りに揉まれたと・・・
坐りたるまゝ帯とくや花疲れ 鈴木真砂女
とりあえずは座ってないと、帯を解こうにも桜の華やかさが瞼に残っているので目が回るのかもしれませんね。
それほどの桜との出合いだったのです。
吉野葛溶くやほぐるる花疲れ 大網信行
吉野の花でしょう。疲れをほぐすのはやはり吉野葛・・・
雨だれの誘ふまどろみ花疲れ 大竹きみ江
こんな疲れは分かりますね。
花見の賑やかさを雨が消し去ってくれるのです、思わずまどろんでしまう。
花衣の例句には・・・
花衣ぬぐや纏る(まつはる)紐いろいろ(への二文字分) 杉田久女
歳時記で初めてこの句に会ったときは
1週間前の定点観測。となりの畑は菜の花でした。
季節の移ろいは知らぬ間にと感じますね
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