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馬花 122 カクテルアルファベット 適年生1組

2024-11-30 10:28:00 | 




いらっしゃいませ



代表のC子でございます



「4人で」

ハミルENのメンバーがH BARの開店を聞きつけて訪れた



「いらっしゃいませ」

C子が4人掛けのテーブル席に案内する

「メニューでございます」



「まだ開店したばかりでお酒が少ないのですが」

「そうですか、わかりました」

「まず当店のルールを説明させて頂きます」

「ルール?」

代表してバコタが応じる

「当店ではお酒はお一人様につき2杯までとなっております」

「ほう」

「それから可能な範囲でカクテルのアルコール度数を軽めにお作りします」

「そうなんですか」

ミサキが尋ねる

「何か理由があるんですか」

「ええ、適当に酔い寄っていただくことをテーマにしています。適よく寄って酔って」

「適よく」

「ええ、てきよい、です」

「適当に」

「ええ、良い意味の。適酔い、でございます」

「ほう」

「それから」

「ええ」

「当店は女性のみで運営しておりますので、宜しくお願い致します」

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「煙草吸えますか」

「ごめんなさい、禁煙なんです」

「ほう」

「お子様にも来ていただきたいので」


C子は禁煙可能店の申請を保健所に提出していない

それを提出すると子供が入店できなくなるからだ

いずれはアルコールの入っていないジュースカクテルを豊富に拵えて、子供たちに来てもらうことが夢だった

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「料理は?」

「てきとうに作ります」

「テキトー?」

「ええ、適当」

「ほう」

「料理とおつまみとか、ナッツとかドライフルーツとか言ってください」

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「俺、テキーラサンライズだ」

「私は、モーツァルトミルクにするっちゃ」

「俺はそうだな、オペレーターにしようか」

「私は、カンパリソーダ!」


「かしこまりました」


「料理適当で!」



T子がアロヤへサーブした

「テキーラサンライズでございます」

「おお」






バブルへ

M子のモーツァルトミルク

「ミントっちゃ」



新入りのO子

オペレーターをバコタのもとへ

「鱈のほぐし身とグリーンリーフのパスタです」

「ほう!」



そして和装のママ

C子

ミサキの元へ

「カンパリソーダと天使のパスタ」

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「あゝ、適良く酔ったな」

「うん、適酔いっちゃ」

「行くか」

「ちょっと待って、2杯まででしょ」

ミサキがメニューに目をやった

「飲むか?」

「うん、これ、アルコール0」

ミサキがシャーリー・テンプルをオーダーした「あら、ごめんなさい」

「えっ」

「まだS子が存在してないの」

「Shirley Temple?」

「ご自身で作ってくださる」

「えっ!」

ミサキはC子の手解きを受けて

グレナデンシロップ 20

レモネード 60

ジンジャーエール 60

オレンジとチェリーを飾った



ママもシャーリー・テンプルを作ってアロヤに提供した



「アルコール入ってないんだな、ミサキ」

「うん、冷ましにいいね、おいし」

アロヤとミサキが2杯目を飲って
「あれ、俺たちは?なあ、バブル」
「うん」

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先日、訳あって採用されたA子がバブルの前に差し出した
「ICEです」
「やったっちゃ」

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ご馳走様でした

ありがとうございます

会計を終えて、

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「俺だけ2杯目飲みそびれた!」

レジカウンター横の円テーブルに置かれた鉢植えの花が小さく微笑んでいた





馬花 113 日本の夜 夜年2組

2024-11-07 06:45:00 | 
2024/10  キャバ H  
1.ヒノメ 23
2.アオナ  22
3.キラコ  24
5.グラマ  27
8.キイロ  24
10.マミア 23
19.メルメ 22
29.ミドリ 27

No.3  キラコはキャバHでの最終出勤を終えて、師走のキャバk開店にむけて北へ旅立った




「キイロ、準備始めるわよ」

「はいキラコさん」
「帽子はハツトさんが手配してくれるみたいだから」
「はい」
「嬢をもう1人入れて3人で始めるわ。札幌」
「もう1人・・どうするんですか」
「面接。募集するわよ」

キャバk
キャバ長 キラコ
キャバ姉 キイロ
キャバ嬢 ・・・
帽子   ・・・

キラコの経営が始まる


HOSTESS


・・・・

2024/10  ホストH
1.スミカ 34   1200
4.クウハ 35   300
5.ユウマ 32   270
15.ニャン 37   130
30.ロック 29   10


「ユウマ!クウハ!」
「はい!!」
「ユウマ、岐阜だ」


「へっ」
「岐阜を調査してくれ」
「そうなんですか、オーナー」
「あゝ、岐阜市と多治見市だ」
「わかりました。どうして、また」
「侵攻だ」

「静岡ですね」
「クウハ」
「なんとなくオーナーの動きは見てましたので」
「さすがだな」
「浜松と静岡調べます」
「頼む、クウハ、ユウマ」

・・・・

いらっしゃいませ


「A子」
「クウハくん」
「旦那と子供は」
「お金持ってきたよ、50万」
「100万って言っただろ」
「無理だった」
「そうか、まあ仕方ねえ、席用意する」
「ありがとう」


HOST

・・・・


「乾杯しましょう」
「シーコさん」
「エムコ、ティーコ」

H BARの開店に

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「準備も終わったし明日から」
「はい、C子さん」
「M子、あなたのマティーニにかかってるのよ。宜しくね」
「はいシーコさん」
「あっおいしい」
「T子、飲みやすいでしょ。アルコール度数も5%しかないし、あまり酔わないようにね」
「カンパリオレンジって初恋ってカクテル言葉あるんですよね」
「そうよ、初恋の人思い出した?ティーコ」
「TEARSしてしまいそうです」
「いつか初恋の人と共に飲み明かせたらいいわね」


COCKTAIL

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・・・・



いらっしゃいませ


「マミアちゃん」
「ミナアさん、どうしたの元気ないね」
「娘が駆け落ちした」

・・・・

名古屋から東京に来たんだ

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「シャヤ、お金なくなって・・」

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「私が稼ぐよ、リャリャ」

今は千葉にいる

・・・・


「どうして娘は家出、あの人はまたキャバクラかしら」

ざけんじゃないわよ!






あの頃に戻りたい


馬花 107 名古屋の夜 夜年1組

2024-10-24 04:16:00 | 

名古屋の夜が更けていく

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今夜も男女は酒を飲み、
愛や恋や偽りを語り合う

キャバH
ホストH
H BAR

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「私は日本一のキャバ長になるのが夢なんです」
「う、うん」
「キャバHから認められキャバmを任せてもらうんです。そしていずれ本家のキャバHの幹部になりたいんです」
「う、うん」

キャバ嬢メルメが夢を客に語る
ハミルカンパニーの若手社員シュンだ

「今日も親分と一緒なんですね、シュンさん」
「い、いや。親分じゃなくて、上司ね!僕たちは普通の会社員だから」
「出世されるといいですね。いずれは若頭とか」
「ご、極道・・」

元来口下手のメルメは思案した
接客が上手にできなかった
そこで若い女性に珍しい任侠映画好きという特性を活かして、店長のハツトと共に任侠風接客を確立させていた
その頃から、もの珍しさを面白がった客の指名が少しずつ取れ始めていた

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キャバHではNo3のキラコが師走に、キャバkを出店することが決まっている。いわゆる系列店でキャバkのキャバ長はキラコに任せられる。
No.2のアオナもいずれ、キャバaを出店させることが計画されている。

総本山のキャバHのキャバ長は当然、

日本の女
ヒノメ(日ノ女)


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キラコはキャバkの出店準備に向けて
札幌へ発った


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北条征伐により小田原を平らげた後、秀吉が家康に関東移封を命じていなかったら今日の首都はどこになっていたか
家康を警戒した秀吉はタヌキを大坂・京都から遠ざけ、北条の旧臣多く残る、縁もゆかりもない関東の統治を命じた
江戸を拠点と定めた家康は、土木事業や水道整備を見事に進め関東開発を成功させた

家康の資産と労力の消耗、北条残党による一揆、反乱により家康の力を削ぐことを目論んだサルの関東移封の企みは破れ、
江戸、関東で更に戦略を増強させた狸に
猿の一族は退けられた

江戸はそのまま今日の日本の中心のまま、
豊臣秀吉による徳川家康への命令、下知の声は、
東京にも厘毛に響いている

NOBUNAGA

ホストHのオーナーマサナはこの名古屋の地から全国展開を目論む

ODA

織田信長

・・・・

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「ハニーさんいらっしゃいませ」
「うん、スミカ」
「本日も羞花閉月の如き姿を拝見できて光栄です」
「ありがとう」
「お会いすることができまして感謝します」
「スミカ、ずっと私の物でいてね」
「はい。私はハニーさんの凛とした佇まいに想いを馳せています。貴方に会えない時間は、一日千秋の心持ちでハニーさんを思慕しています」

No.1スミカは上客ハニーと席に着いた
住処は中低音バリトンの声質を持っていて、落ち着いた心地、雰囲気の男だ
コールなども必要な限り敬遠して、若い層ではなく裕福な女性たちがお客様についた
上客、太客を何人ともなく抱えていた
落ち着いた雰囲気、低めにかかる声調と言葉で女性を湿らした

・・・・

マサナ 信長
ロック 光秀
ニャン 秀吉
スミカ 家康
クウハ ・・
ユウマ ・・

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いずれにしても愛知の出であった

・・・・

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C子が来月開店予定のBARの支度を整える

テキーラ系を得意とするT子
マティーニが必殺のM子

女たちのカクテルアルファベットが始まる



ホストH ①-④

2024-06-13 19:40:00 | 
ホストH ①

博愛の騎士スミカ
短髪のユウマ
無愛のクウハ
サングラスのニャン
パシリのロック


オーナーのマサナ


💰💸💵💴💲💷

REVOLUTION

⭐️☀️🌘⛰️🏞️🌊

#スミカ
#ユウマ
#クウハ
#ニャン
#ロック
#マサナ
#ホストH


ホストH ②


陽光が落ちていく


「ざけんな!飛んだだと

絶対探し出せ!

150万だぞ

ロック、お前行ってこい!」

「えっ、お、俺ですか?」

「当たり前だろ!

売上もねえんだから、

客なんか一人もついてねぇだろ」

黙るパシリのロック

「顔、わかんだろ。

とりあえず引っ張ってこい。

俺が話すからよ。

どうせ栄近辺、彷徨いてるはずだからよ。」

「は、はい。

分かりました」

ロックは、無愛のクウマに逆らうことはできず、苦い顔で扉を開き錦の夕暮れに消えて行った。


「おいおい、クウハ

どうすんだよ」

短髪のユウマは、スクワットしながら聞いた

「あー、あのアマ、クソ

回収できなかったら、宅かフロ浸からせるしかねぇだろ」

ユウマのスクワットの速度が上がった

「当然だろ」


・・・・


クウハは店内のある絵を遠目に見つめた

「ベロニカなんかクソ喰らえだ」

「なんか言ったか?ヴェロニカ?」

無愛と短髪が言葉を交わす。

無愛が

「女の操の象徴だ

キリストの汗を拭いて慰めた女

ゴルゴダの丘に向かう時の話だよ」

「あん、なんだそれ

チョコレートみてぇだな」

短髪は、スクワットを終え

壁相手に腕立てを始めた

「で、なんだヴェロニカ?

ミサオがなんだって」

「もういいよ、筋トレに集中しろ」

「教えてくれ、よ、頼むよ、クウちゃん」


ユウマとクウハは店の上位で切磋琢磨

よきライバル関係、仲間だ


「ちっ、

女の貞操を準える女だ

あー、旦那がいるのに他の男には抱かれてはいけねぇとか、

好きな男以外には抱かれてはいけねぇ、

遊びでSEXしちゃいけねぇとか」

「ふーん、俺たちが立ち入っちゃいけねぇ領域だな」

「ああ」

「なんで、クウちゃん、そんなの」

「いいだろ、別に」

「気味わりい」

「うるせーな、ただ」

「ただ?」

「キリストはどんな気持ちだった?」

「へっ?何言っちゃってんの?

クウちゃん、どうしちゃったの」

「ゴルゴダの丘に向かう足はしっかり大地を踏みしめていたのか、汗を拭いたベロニカにしっかり礼は言えたか、声は震えていなかったか」

「クウハ・・・




あっそうそう、クウちゃん」

「なんだよ、ちゃんと聞いてたか?」

「こないだ行った病院でさ、花粉症の薬もらおうと思ってさ。したらさ、俺、走って行ったわけ、トレーニングね」

「病院行くのに、走るな」

「したらさ、看護婦ちゃん、若い子、俺の汗拭いてくれたわけ、なんだっけサロコとかって名札に書いてあったな」

「・・・そんな看護師いるのか」

「うん、俺も驚いちゃってさ・・・

ちょっと好きになっちゃった、よ」

「・・・」

「あの子、ヴェロニカだったのかな・・」


ユウマとクウハは1時間ほど雑談していたか。

入り口のドアが開いた。


「ロックか?」

短髪が反応した


無愛の

背筋が飛び跳ねた


「おはようございます!」

「おはようございます!」

短髪と無愛は共鳴した


オーナーのマサナだった

いつも通りの微笑を浮かべていた


#赤喉のスミカ

#短髪のユウマ

#無愛のクウハ

#サングラスのニャン

#パシリのロック

#マサナ

#ホストH



ホストH ③

羽柴は中国でもたついておる!
天下はこの明智光秀!!
"このまま"統一したり!!!

・・・

5年後の2029年
オーナーのマサナは自殺した

・・・

天下布武
稀代の戦国大名織田信長

その才能、軍略、好奇心は天才のそれであり
小国尾張から覇王へ、そして天下統一を成し遂げようとした

信長はある程度の覚悟はしていたという
殺られるだろう、誰かに

桶狭間、長篠、鉄砲
戦国の世でその才覚を如何なく発揮した


比叡山延暦寺焼討
女、児童含め3,000人

長島一向一揆
老若男女
降伏後も20,000人皆殺し 

家臣 荒木村重 謀反
村重の一族、重臣処刑
重臣の妻子  100人超 磔
児童を抱えながら槍
端侍及び親族500人 家に閉じ込め焼討
村重は・逃げていた

狙撃手 杉谷善住坊 信長狙撃失敗
首だけを地上に出し、
わざと切れないノコギリで'通行人'に
首を斬らせる

日本の偉人、最上位の男
はっと自分を振り返った時、天下の大名将は既に本能寺的な未来を予感していた

オーナーのマサナは数多の女をドブに落としてきた
その数は数百人を優に超える
ある程度の覚悟はしていたという


パシリのロックはプレイヤーとして芽が出ず
皆からその名の通りの扱いを受けた

オーナーのマサナはロックを可愛がった
売上に貢献しない
店に利益をもたらさない男、ロック
だがしかし、寧ろ、ロックを重宝していた
組織を編成する時は、ミナの捌け口が必要だった
あらゆるストレスの処理場としてロックを可愛がった

ロックは視野の広い男だった
客の取れないロックはプレイヤーながら
内勤働きをしつつ店の細部に目をやった

視野の広い男だった

同時に
暗がりの世界から明かりの世界にその眼を向けていた

弁護士、会計士、警察官、行政書士、ファイナンシャルプランナー、ウェディングプランナー、税理士、花屋

女はダメだったが、男はその愛らしさで人脈を築いていた
なるべく、他のホスト達が関わりを持たないであろう相手と少しずつ、少しずつ関係を構築し始めた

2029年
ホストHは興隆を極めていた
同時にその行の善悪を問われていた

・・・

光秀は本能寺に攻め入る時には、明かりは、
それどころではなかったか
目の前の大命題に明かりなど目に入らない
秀吉を足止めする手段まではなかったか
毛利と通ずる手段はなかったか

・・・

明かりを味方につけていたロックは
オーナーのマサナを完全に包囲した

マサナ齢50であった
「人間五十年」


・・・・

みつひで

🗾

新しい代表にはパシリのロックが立った

🍶

とったよ

🇯🇵

明かり、を味方につけたロックに
文句の類を言えるものはなかった
つまり、羽柴は来ない


天下

ロックの下剋上は完全に為された



#マサナ
#ロック
#ホストH

ホストH ④


No.1は博愛の騎士スミカだ
その咽は赤色だ
大きく突起した咽喉
その喉仏は赫く、菱形をしていた

彼のノドが鳴らす声は中低音で、バリトンの響きにホールは震撼した。周波数が女を虜にした

スミカの仕事ぶりは静だった。囁くように話しをして、出来るだけコールなども敬遠した

客は裕福なマダムが多く、売掛金もなく清潔な仕事ぶりだった

・・・

博愛の騎士スミカはハミルENの傘にいた
月収600万円
ハミルENの成人40人に分割する
1人あたり15万

スミカは満足していた

ハミルENたる奇妙な屋根の下にいなければ、600万がそのまま自分の手元に入る。
39人に15万を施した

スミカはそれでよかった

両親が病で早世した彼の価値観はカネではなかった

金で繋がった摩訶不思議な家族
阿呆の着想ハミルEN


でもね

財布が家なんだよ
"今はね"みんなで同じ財布の中に住むんだ

ほら、こっちおいでよ
みんなで頑張れば、みんなで少しいい暮らしができるよ
貧しくなったってさ、みんな一緒だよ

悲しいけれどね、
"今はねおんなじお財布に住むしかないんだよ"

ほら、
チャックを占めてみんなでおやすみ

ここが住処だよ


博愛の騎士は稼ぎを分けれた

※博愛
広く愛すること
平等に愛すること

故に

博愛の騎士


カネで繋がる金の住処は、実は金の価値を弱めつつあった

スミカは確信していた

愛の住処お

#スミカ
#ホストH