花日和 Hana-biyori

男は未知の料理を嫌う

あんまり「男性は」という言い方はしないほうがいいとは思うけど、うちの男ふたりは食べ慣れないものを出すとだいたい嫌がる。

最近忙しくて買い物にもなかなか行けないので、オイシックスを試しに頼んでみた。ビビンバと味のりの中華スープ、タンドリーチキンが各2人分だったので、両方いっぺんにやって3人分の食事にした。

息子は、今日は「ビビンバ」と分かったとたん変な顔をして「あんまり好きじゃない」と言う。給食で出たとき美味しくなかったそうだ。

仕方ないので少なめによそい、なんとか食べていたが、終始テンション低め。夫も、「俺の知っているビビンバの味じゃない」とか言っていた。はあ、そうですか。

以前ママ友と話していたときも、ダンナってハーブの風味とかわかんないよね、バジルとか。という話で一致したけれど、せっかく作ってもこんな感じでは、メニュー考える手間が省けるというオイシックスだけども、もう頼まないかなあ。

先日読んだ『私的読食禄』の中で角田光代が「男はみんなポテトサラダが好きなんだ」という言葉に「なるほど、とうなずいた」と書いていたけど、私も深くうなずいた。夫と息子はポテトサラダが大好きだ。

角田さんは続けて、「男性はこと食にかんして、未知を嫌う。(中略)タリアテッレとかセン・ヤンなどと聞き慣れない名前を聞くと不安そうな顔をする」と書いておられた。ポテトサラダやカレー、ラーメンは既知料理の王道で、カレーやラーメンは未知方向へ行く場合もあるが、「ポテトサラダにはそんなことがない」という。

これも私、深く納得。夫も既知料理を好むけれど、息子は輪をかけて冒険しないタイプだ。牡蠣やあさりなどの貝類は、博物館で内蔵模型をみたときからダメ。変わったものを食べてみたいという欲があんまりないみたい。

だからカレーであんなに嬉しそうな顔をするんだな。
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