明治43年(1910)、国宝建造物の修理が行われたとき、一心谷からここに移したもので、
その昔、鳥羽院皇女であった八条女院の御願によって、建久9年(1198)行勝上人が建立したものであります。
ご本尊は、行勝上人の念持仏であったという不動明王ですが、周囲に配されていた運慶作の八大童子像は今、霊宝館に安置されています。
お隣では、石垣の工事をされていました。
ご苦労様です。
すぐそばに蓮池があります。
昭和の頃までは美しい蓮(はす)が咲き誇っていたそうです。
この池には小さな祠(ほこら)がまつられています。
明和年間のこと、干ばつが度々起こり、民衆は苦しみました。
そこで明和8年(1771年)、瑞相院慈光(ずいそういんじこう)というお方が善女竜王(ぜんにょりゅうおう)像と仏舎利(ぶっしゃり)を寄進し、
蓮池の中島に小さな祠を建立しておまつりしたところ、たちまちに霊験が現れたそうです。
平成8年(1996年)には祠とともに橋が修復され、毎年 10月17日には縁日としてお勤めが行われています。
不動堂
石段上から。
屋根の反りが美しいお堂です。
堂の四隅は、四人の大工がめいめい思い思いに作り上げて一緒にしたという伝説があり、その話の真意はよく分かりませんが、違った形を示す珍しいものになっています。
不動明王真言
ノウマクサ マンダ バザラダン センダマカロシャダ ソワタヤウン タラタカンマン