花笑 はなえみ

          呼吸を大切に 呼吸を忘れないで と願っています

喪失

2013年09月08日 12時57分26秒 | エッセイ
昔々、とある講習会に参加したときの記憶です。

人は誰しも年月を重ね、老いていくものです。

この世への誕生に始まり、
あの世とやらへの死に至るまでの過程で、
ひとつひとつ積み上げてきたものが、
ひとつひとつ離れていきます。

その講習会では6項目のみを取り上げていました。
6項目の何れのものから離れていくか、
自分ならどれが最初に失われていくか、
カードを抜いていって、
抜いた順番に並べてくださいと指示がありました。

6枚のカードとは、
友人、お金、健康、家族、意欲、役割・仕事でした。

その時の参加者の年代は様々だったように記憶しています。
そして、抜いていったカードの順番も、人それぞれ違いました。

人は生まれてよりこのかたまで、
多くのものを獲得し、
多くのものを手放していくことになるのでしょう。

みなさまの場合は、如何でしょうか?
何れのカードから離れていくのでしょう。

他のサイトで運営していた『虹の色は無限』と
『はなえみ』というふたつのブログを、
今日をもって閉じました。
これも、喪失ですね。


鴨長明による方丈記を暗唱している方もおいでと思いますが、
行く川の流れは絶えずして、しかも本の水にあらず・・・

作者がはっきりしていないそうですが、平家物語の出だし
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ

ちょっと寂しく沈んでしまいましたね。
まとめるのが困難な状況ですが、
生老病死は当たり前のこと、
祈りと希望と行動をもって目の前の現実と
向き合うことが大切だということになるのでしょう。