先日ワンコの散歩をしていた時、女の人に話しかけられました。
「犬可愛いねー!」から始まって、多分誰かに吐き出したかったのでしょう色々話されました。
90歳の母親が呆けてしまって目が離せないので一日中ついていないといけないこと、
ずっと家にいるので運動も兼ねて母親が寝ているうちにスーパーまで歩いて買い物に行くこと、、、
「大変ですね。」と、ありきたりの事しか言えない私におかまいなしに、
「普段はしっかりしてて、冗談も言ったりするから忘れそうになるけど、ぬいぐるみのウサギを本物だと思って可愛がっているのよ。うっかり踏んだりしたら、ものすごく怒って大変なの。」とずっとしゃべっています。
そういえば、呆けの症状って、人生の中で一番心にあることが出てくるって何かで見ました。
例えばあるおばあちゃんは、一か月の何日か生理中だからといっておむつの交換を嫌がるのです。おばあちゃんは、初潮を迎えたことが人生で一番心にあるからだと書いていました。
その母親は、人生の中で何か心に残るウサギの思い出があるのかもしれません。
女の人と別れてからふと思い出しました。
昔入院していた時、同じ部屋に入院していたおばあちゃんのことです。
日本のおばあちゃん、って感じで、とんちもきいてやさしいおばあちゃんでした。
でも、数日おきに息子さんが着替えを持ってくるくらいで他の家族を見かけることはありませんでした。
そしてある夜、
突然おばあちゃんがベットの下をごそごそし始めたのです。
どうしたのか聞くと、「孫が見舞いに来て鍵を落としたから探していた」と。
もちろん夜中です、だれもお見舞いに来ていません。
でもおばあちゃんは言うのです、「確かに鍵が落ちて、ちゃりんと音がしたから間違いない」と。
夜が明けて、周りが明るくなるとおばあちゃんは泣き出しました。
「みんなに迷惑をかけて情けない。」
自分の言っていることで迷惑をかけたと思っているようで、正気にもどったのかと思いましたが、お孫さんが夜中に見舞いきて、鍵を落としたことは彼女の中では本当のことになっていました。
家族に会いたくて、寂しかったんだろうな。
でも、もう会うことの叶わない人に、本当会うことが出来るのなら、呆けるのも悪くないかな。
そんなことを考えるのと同時に、さっきの女のひとが浮かんできました。
家族は大変だよね。
せつないなぁ・・・
昨晩、市場に行くのに気温を天気予報で調べましたら、-5℃!!!
山越えは無理かも。。。と、不安になりましたが、大丈夫でした。
でも、生駒山上の午前4時30分の気温はー4℃でした!
さすが、大寒です。
走る繋がりではありませんが、ずっとがむしゃらに突っ走っていますと自分の変化に気づきにくいものです。
ふっ とした時に
ああ・・・・私、こんなに飢えていたんだ・・・・
と気づき、周りの優しさに触れて救われます。
例えば今日、市場のお手洗いで
GUUUUUUUU=====!!!!
と、自分でもびっくりするような腹の虫がなって、自分の飢えに気づき、
同じフロアにいらした女の方が聞こえていないふりをして下さり、
その優しさにとっても救われました。。。。
人生って、そんなものかも・・・・