「青空の社会学」

小選挙区制はトリックの選挙制度です。
比例代表制が民意を鏡のように反映させます。

★橋下「維新の会」の正体!(9) 新自由主義(ネオリベラリズム)の最先兵!

2013年02月25日 | 政治
検証!原発!(30) 検証!原発!part2(10)  消費税の本質(16)  財界の内部留保と法人税
政治とカネ (8)  新自由主義とTPP(4) 橋下「維新の会」の正体(9) 書籍案内(50)選 
「小選挙区制」の大罪(3)  小沢一郎の罪(4)  社会保障  

橋下「維新の会」の正体!(9)

「露骨な新自由主義」!新自由主義の最先兵!

1、新自由主義政治(ネオリベラリズム)とは何か!
9条の会

現代の新自由主義(ネオリベラリズム、日本版=構造改革)は英のサッチャー首相、米のレーガン大統領に始まります。(1980年頃から)
イギリスではその後労働党政権に代わり政治的修正を余儀なくされましたが、アメリカでは「レーガノミクス」がブッシュパパ、民主党クリントン、ブッシュJr、民主党オバマへと引き継がれます。
特にブッシュJrの時代には極端な帝国主義性格になり、イラク、アフガニスタンへの先制戦争を仕掛けました。アメリカの新自由主義はこれらの大統領の時代に花を咲かせます。
         
新自由主義はそれまでのケインズ主義経済が行き詰まり、代わりに台頭してきた多国籍企業、ITマネーのための世界的市場化(グローバル経済)を進める政治です。国内生産性を重視しないために、「実態のない経済」とも呼ばれます。
新自由主義はまた19世紀の古き帝国思想でネオリベラリズムと呼ばれます。1980年の頃からケインズ主義の代わりに登場したのが、19世紀(一昔前の)古き帝国思想=ネオリベラリズムというわけです。
代表的な学者がマネタリストといわれるミルトン、フリードマンです。(ケインズ経済時代には異端とされた)
   <参考リンク 新自由主義>

現代の新自由主義は多国籍企業、ITマネーの活動(グローバル経済)のために、今までの国家体制を丸ごと再編、強化する政治です。
地球的な規模での国際市場競争に勝ち抜くために、市場原理主義を掲げ、国内的には蓄えてきた国民や労働者の富を多国籍企業やITマネーのために移動させます。

世界中を駆け巡る多国籍企業とITマネーはもはや「大きな政府」を必要としません。世界中の市場競争に都合の良い、超効率的な「小さな政府」で十分です。。そのため統治機構の再編を図り、国家、基礎自冶体では公務員を、民間でも大幅な人員削減を情け容赦なく強行します。

又これまで作り上げてきた社会福祉や社会システム(国家制度や選挙制度、教育制度など)でさえ、丸ごと壊し、多国籍企業とITマネーの都合の良いように統治機構を再編成し直します。
私たちが住む「地球環境」でさえ全く眼中にありません。
関心があるのはただ一つ「利潤(マネー)」のみです。

国民生活は容赦なく犠牲にします。多国籍企業とITマネーの都合よさ(利潤)にとって国民生活の豊かさとか社会福祉は必要がなく、邪魔なだけだからです。
そのため「剥き出しの資本主義」と呼ばれます。

現在こうした新自由主義政治の世界で一番進んでいる国が、アメリカと盲目的に従う日本です。


2、日本の新自由主義者たち(「失われた20年」を作った主人公たち)

(レーガノミクスの日本版実行者=「日本の支配エリート」たち)

日本でアメリカの新自由主義を取り入れたのは、レーガン政権後10年後ぐらい(1990年頃)からです。
当時の日本は佐川急便事件、金丸信の収賄事件と政治汚職が後を絶ちませんでした。これまで続いてきた自民党一党体制が崩れ始め、連立政権が出現し始めていました。日米の支配層は危機を感じ始めていました。

 (小沢一郎) 「略奪の政治」の基礎、政治改革四法の可決!
この支配層の危機を救ったのが、時の自民党幹事長、新生党、新進党と一連の政党転がしで蓄財した小沢一郎です。小沢の主導で
「政治改革四案」が細川連立時代に可決されます。(1994年)
この「政治改革四法」は 1、
小選挙区制の導入 2、政党助成(金)法の導入 3、政治資金規正法の改正(改悪)公職選挙法改正(改悪)など、戦後日本史上最悪の法律ばかりです。大政党の政治腐敗を合法的に免罪し、国民の民意を歪め、支配層を維持するための政治システムです。

小沢一郎はまたアメリカ型のどちらを選択しても、財界政党だけにしか選択することができない、
「2大政党」づくりを進めました。
小沢一郎が日本の新自由主義、「略奪の政治」の基礎を築いたといえます。
現在「生活」の党の代表として活動していますが、果たして過去の事を真摯に反省しているのでしょうか?

 (橋本龍太郎内閣) 新自由主義「構造改革」の展開!
1996年橋本内閣は内閣として初めて本格的な新自由主義政治を推し進めました。グローバリズム化した多国籍企業とITマネー(金融資本)のための日本版「構造改革」です。
構造改革は「行政改革」、「財政構造改革」、「経済構造改革」、「金融システム改革」、「社会保障構造改革」、「教育改革」の6大改革で日本社会の統治機構の根元から骨組みを変える包括的なものです。

 (小泉内閣、2001~2006年) 新自由主義「構造改革」の加速開花!

橋本内閣の「構造改革」を受け継いだ小泉内閣は、日本に新自由主義を一気に開花させます。多国籍企業のために規制をどんどん取り払い、金融資本のためにどんどん民営化を進めます。
国民の財産である
郵政は民営化(株式化)され、株は野ざらしになり今や、「ITマネー」(国内外の金融資本)にハイエナの様に狙われています。
多国籍企業のための規制緩和により国内経済は空洞化し、雇用破壊が一気に進みました。

竹中平蔵は金融大臣として入閣し、アメリカで取付かれたマネタリスト、フリードマンの
市場原理主義に基づいた金融緩和政策を進めます。
小泉総理の懐刀として
規制緩和、民営化を容赦なく進めました。

(
民主党、菅、野田内閣と新自由主義政治家たち) 「構造改革」を強力推進!
菅政権は鳩山政権の退陣を受けて発足しました。取り組んだ政策は
「税と社会保障の一体改革」です。(国民の税金を上げて、社会保障を改悪する)。
国民生活の負担は凄まじいものになりました。年金改革と称して年金支給年齢も60歳から65歳にまで引き上げられました。
逆に多国籍企業のため連結納税制度など優遇税制が進められ、大企業の法人税が切り下げられました。

さらに国民生活に追い打ちをかけたのが野田政権です。野田政権は多くの国民や議員が反対しているにもかかわらず、これでも足りないとして
「消費税」を10%迄に値上げ強行しました。
財界の要求には際限がなく、国際競争力に勝ち抜くために(法人税をどんどんを切り下げて)、消費税をさらに10%台半ばまで上げろと言っています。「財界の横暴に阻む者なし!」支配エリート達はただ媚びるだけの忠実な下僕です。

 
(自民党第二次安倍内閣、2012年12月~) 新保守主義、新自由主義政治、「TPP」に前のめり!
祖父はご存じ、極東裁判でA級戦犯になり、何故か拘置所から出て、しかも総理大臣になった岸信介。叔父も70年の安保改定で倒閣した佐藤栄作総理。
自民党の
国土強靭化計画では10年間で200兆円の予算を計上。2014年度の補正予算では13兆の予算を組んだ。ここに来て初めて緊縮財政からの脱出か?
しかし
公共事業は旧来の自民党の十八番、土建型の党利利権によるバラ撒き色を否めない。
国内経済の立て直しのためには、国内製造業と一次産業、地場産業の本格的な支援が必要なのだが、、無理だろう。

アメリカの狙いどおり
「TPP」に前のめりだ。
「TPP」は米日財界の利潤のために、日本の全ての市場をアメリカに差し出すことになる。日本の農業はおろか、産業、経済の一層の空洞化は免れない。
医療や公的保険まで全てにわたって規制緩和され、民営化される。日本は崩壊の一途を辿ることになる。
アメリカに媚びへつらう「日本の支配エリート」が日本を崩壊に導く。
参議院選挙のために今のところ頬被りしているが、名うてのタカ派政治家だ。
憲法改正を叫び始めるのは時間の問題だ。

9条の会
3、露骨な新自由主義!「維新の会」は「新自由主義」の最先兵!
(政府の露払い、新自由主義の先兵の役割!)

 
(橋下徹、日本「維新の会」代表代行)  新自由主義の超強力展開者。右翼ポピュリスト。
日本「維新の会」の政策(「維新八策」)は
レーガノミクスの「小さな政府」で溢れています。露骨に公務員、社会保障、年金、教育など公共を総攻撃し、民営化、市場化を叫んでいます。

さらに日本「維新の会」がこれまでの新自由主義政治と違う点は、政府が言いたくても国民世論の手前言えないことをズバズバと臆面もなく言っていることです。
具体的には、
「決められる政治」と称した「専権集中的な政治づくり」と、不満を持つ国民を見張るための「国民総背番号制」づくりです。
「決められる政治」とは国民の不満、反対を無視して、トップレベルで強引に新自由主義改革を決める政治です。言ってみれば独断、専制的な政治です。

そのために首相の権限強化、二院制の廃止(参院の廃止)まで謳っています。国民の様々な民意を汲み取り、民意を調節して進める民主主義のプロセスに真っ向から反するものです。

日本「維新の会」はまた多国籍企業とITマネーのための、政府の「道州制」を先取りし、国家、地方分権の再編を謳っています。
また
平和憲法を敵視し、アメリカの要請に応じ、地球上どこでも戦争できる軍隊づくり(集団的自衛権の行使)を公然と主張しています。安倍政権が世論の手前言いたくても言えない事を臆面もなく言い放ち、政府の露払い、水先案内の先兵の役割を演じているのです。

     
<参考リンク> 日本維新の会「維新八策」
9条の会
<失われた20年を作った主人公(米日財界に媚びる支配エリート)たち>
     



<参考文献>
悪夢のサイクル(内橋克人)、新自由主義からの脱出(二宮厚美)、新自由主義(ディヴィッド、ハーブェイ)、「痛み」はもう沢山だ(山家悠紀夫)、始まっている未来(内橋克人、宇沢弘文)、新自由主義の犯罪(大門美紀史)、グローバル恐慌の真相(中野剛士、柴山桂太)以上。






★橋下「維新の会」の正体!(8) 最大目的は「憲法9条の改憲」!

2013年02月21日 | 政治
 
検証!原発!(30) 検証!原発!part2(10)  消費税の本質(16)  財界の内部留保と法人税
政治とカネ (8)  新自由主義とTPP(4) 橋下「維新の会」の正体(8) 書籍案内(50)選 
「小選挙区制」の大罪(3)  小沢一郎の罪(4)  社会保障  

橋下「維新の会」の正体(8)

最大目的は「憲法9条の改憲」!

<まえがき>
超危険な右翼ポピリュスト(2人)の合体!
(日本「維新の会」により急を告げる「改憲」の動き!)
昨年暮れ、12月の衆院総選挙を前に、ついに東西の超危険なポピリュスト右翼2人が合体し日本「維新の会」を結成しました。

2人共、見た目は(テレビ受けの良い)人気取りタレントごとしのオブラートに包まれていますが、中味は毒まんじゅうそのものです。
超危険な思想を甘いオブラートで包み、ギャグ混じりに歯切れよく、お茶の間に浸透させる、右翼ポピリュストの登場です。

もともとこの2人は「核武装」あり、「自衛隊の海外武力行使」あり、の発言を所々で言ってきました。人気取りタレントのようにギャグ調な顔をした、超危険な戦争好戦者です。さらに「立ち上がれ日本」代表の名うての右翼、憲法改正論者平沼赳夫も日本「維新の会」に合流しました。

合体後、さっそく日本「維新の会」はこれまた自民党の右翼総裁、安倍内閣のもとで、憲法の改正活動を始めました。憲法の改正発議を国会議員の従来の3分2の同意を必要とするのに対し、半数にせよと他政党に盛んに呼びかけています。いわば憲法改正のハードルを下げようとしたロビー活動です。
彼らは今一体なぜ?憲法改正を叫ぶのでしょうか?憲法改正の本当の狙いはどこにあるのでしょうか?
 

   <参考リンク>  徴兵制の復活を公言する11人

1、「改憲」の最大の目的は「集団的自衛権」の行使!
(背後からアメリカと多国籍企業の強い要請ー戦争に直接武力行使できる軍隊づくり!)

背景にはアメリカによる強い軍事行動(集団的自衛権の行使)の要請(例えばイラク、アフガン戦争)と、グローバル化した日本の多国籍企業の海外活動があります。アジアなど日本多国籍企業の進出先で、その活動を背後から軍事力で守ることです。

多国籍企業は海外での熾烈な市場獲得と利潤獲得のために国際的な競争にさらされます。他国との熾烈な競争や地元国からの強烈なバッシングを受けます。それを背後から軍事力の力で支援することが求められているからです。海外での市場獲得競争はどうしても軍事力を背景に進めざるを得ません。
  
先のイラク、アフガニスタン戦争では米国首脳部(アーミテージ氏ら)から日本は金だけでなく、血も流せ「直接軍事行動に参加せよ!」と強い圧力がかけられました。
しかし、日本の自衛隊は憲法で武力行使を禁じられています(9条、戦争の放棄)。第二次大戦の苦い経験(中国やアジアなどへの侵略戦争)から日本の国は戦争の放棄を明文化しているです。
そのため「現日本国憲法」がどうしても邪魔になり、憲法改正の必要を迫っているのです。

またグローバル化した経済競争(「剥き出しの資本主義」)では、多国籍企業は「国際競争力の強化」のために、国内経済の空洞化や社会保障、雇用破壊など「憲法に定められた国民の基本的人権」などはおかまいなしに侵害せざるを得ません。そのために(国民の口封じ)、治安の強化と軍事大国化の必要に迫られていることが理由です。
   <参考リンク>  徴兵制の復活を公言する11人

2、国民騙しの常套手段!
(甘いオブラートと、嘘のオブラートで包まれた2つの「改憲論」!)
国家権力の国民騙しは巧妙です。国民騙しの常套手段は常に「問題のすりかえ」です。
「改憲論」の「問題のすりかえ」は2つあります。
1つは現憲法は古くなり、時世に合わなくなってきているから変えるべきだ。たとえば「知る権利」とか、「プライバシー」とか「環境権」とかの新しい人権を入れるべきだという主張です。
甘い言葉で尤もらしく聞こえますが、こうしたことは何も憲法を変える理由にはなりません。憲法を改正するまでもなく、こうした法案は国会で立法化すればそれで済むことです。

2つは「北朝鮮や中国の脅威に対抗するために、憲法を改正して、自衛隊の武力行使を認めるべきだ。」という主張です。

北朝鮮の核実験や、中国の領海侵犯を受けて、こうした論調は近年強くなっています。
しかし現在日本の国は強大な自衛隊と米軍の軍事プレゼンスの下で、どこの国からの侵略に対しても十分すぎる、強大極まりない軍備を持っています。
日本は現在十分すぎる武装力と装備を兼ね備えているのです。とても北朝鮮の軍事力の比ではありません。
  
軍事専門家なら誰でも認めるように、米軍はおろか日本の方がはるかに上回る武装力を保持しているのです。逆に米軍や韓国軍、日本の自衛隊などの共同軍事演習などが、北朝鮮に対して絶えず軍事的プレッシャーを加えているのです。
そもそも北朝鮮はイラク、イランと同様にアメリカに勝手に「ならず者国家」に指定され、このレッテルを外してもらうために、「せとぎわ外交」の対策として核実験を行っているのです。(もちろん「核実験」はやるべきではありません)

(☆尖閣列島、竹島問題では)

尖閣列島や竹島など境界線の紛争問題でも日本の自衛隊だけで十分対応できるものであり、憲法の改正とは全く別の問題です。
こうした国境問題は、お互いどの国も国内の政治的不人気を挽回しようとして、ナショナリズムを煽り、国境紛争問題にすり替えようとする節があります。

こうした国境問題で、何よりも大事な事は(常日頃から)お互い戦略的互恵関係にたって継続的に「対話」を深めることです。国際的に司法裁判所などで解決を進めることも大事です。
軍事力や戦争によらず、徹底した平和的解決を進めることが尤も大事です。憲法を改正して武力行使(制裁)するなど「火に油を注ぐ」ようなものです。

(本当の狙いは日本の自衛隊を、地球上どこでも武力行使できる軍隊として紛争、戦争に駆り出すこと)
憲法を改正し「集団的自衛権」(武力行使)を認めるということは何も周辺地域に限りません。地球上どこでも必要とあらば「集団的自衛権」(武力行使)を認めるということです。
アメリカや多国籍企業の要請に応じて(あるいは国連の名をしたアメリカ軍)どこでも日本の自衛隊を紛争や戦争に直接駆り出すということです。
  
アメリカや日本政府は戦争や紛争の理由を、テロや抑止力のためなどと言いますが、決して国民を守るためではありません。
アメリカや多国籍企業の都合(海外進出、侵略)のために、日本の自衛隊を利用し、駆り出すということです。後方支援ではありましたが、イラクやアフガニスタン戦争での自衛隊の参加も全く然りです。


3、「憲法改正(改悪)」は「基本的人権」や「社会保障権」に至るまで、包括的に国民生活を破壊をする!
甘い香りの改憲論では現憲法は時代に合わず古くなったので「知る権利」とか「プライバシー権」、「環境権」などを盛り込むなどと理由を言っています。
これも先程述べましたように、こういったことは憲法改正するまでもなく、単に国会で立法化すればそれで済むことです。
改憲論者は先に「憲法改正あり」でそのあとに尤もらしい理由を探してくるのです。

<今、国民の基本的人権は著しく破壊されている!>
ところで小泉政権の規制緩和、民営化政策以来、国民の労働権、社会保障権などの生活に「密着する基本的人権」が夥しく破壊されています。
先の民主党の「社会保障と税の一体改革」では社会保障は大改悪され、消費税含む全ての税が値上げされました。国民にとっては踏んだり蹴ったりです。
そのくせ大企業の法人税だけは値下げされ、世界に類を見ない株主優遇税制(金持ち優遇税制)は異常な低率で維持されています。

こうした原因は「大企業、多国籍企業の国際的競争力」をつけるためと称した政府の新自由主義政策にあります。
具体的には国民の富を大企業、多国籍企業の資本に置き換えているのです。典型的な例がリーマンショック後の大リストラです。
国民や労働者は大リストラを食らいましたが、その分そっくり大企業や多国籍企業は内部留保金や資本金として蓄積しました。国民生活を犠牲にして、大企業や多国籍行は肥え太っているのです。

こうした富の移動を合法的に進めたのが、政府の一連の(金融、労働などの)規制緩和、民営化、小さな政府化など「構造改革」と呼ばれる新自由主義政治です。
しかし実は日本国憲法で定められている「国民の基本的人権」に真っ向から違反する政策ばかりです。

憲法は「国民こそが主人公」と定めており、決して「財界や多国籍企業が主人公」とは定めていません。
政府が進めている「構造改革」の政策は国民を犠牲にした「米日財界、多国籍企業が主人公」の政冶です。
「構造改革」政策そのものが憲法に反しているのです。

  

<「基本的人権」や「社会保障権」の破壊を合法化するために、「憲法改正(悪)」論が登場している!>
元来日本国憲法はこうした国民生活を犠牲にした政治や法律を禁じているのです。そのために国民の「基本的人権」や「社会保障権」、「労働権」の遵守を明記しています。
ここでもアメリカや財界、多国籍企業は現日本国憲法がどうしても邪魔な存在となり、自らの都合の良い憲法に変えようとしています。
新自由主義の「構造改革」はその具体的政治であり、
日本「維新の会」は憲法改正の「切り込み部隊」の役割を勤めているです。財界は諸手を打って全面的に支援しています。

★橋本「維新の会」の正体(7) 道州制(大阪都構想)の狙いは何か!

2013年02月17日 | 政治
橋下「維新の会」の正体(7) 


道州制(大阪都構想)の狙いは何か?

1、「道州制」(その歴史的背景)
(アメリカ発、グローバル経済に始まった)
1980年代に始まるレーガン大統領以来の新自由主義政策は、「多国籍企業」と「ITマネー」(金融資本)の地球的規模での市場化を呼び起こしました。
「経済のグローバリズム」の登場である。

レーガン大統領はそれまでのケインズ主義者を全面否定し、アメリカ政府閣僚から追放しました。同時にそれまで異端とされていた(19世紀の古き帝国思想)新自由主義者のミルトン、フリードマンらを取り入れ、アメリカの経済政策の中心に据えました。
「埋め込まれた資本主義」(ケインズ主義)から「剥き出しの資本主義」(新自由主義)」への全面転換です。
 

この転換はブッシュパパ、クリントン民主党、ブッシュjr、オバマ大統領へと継続されます。

「剥き出しの資本主義」はグローバル化したアメリカ財界の「多国籍企業」と地球を飛び交う「ITマネー」(金融資本)を儲けやすくするために、(国内の環境ビジネスづくりだけでなく、)地球規模での市場を確保する事にあります。

アメリカ政府は国際機関のIMFや世界銀行、WTOなどの人事介入を通し、EUや世界各国の政府首脳部にも新自由主義政策(市場原理主義、緊縮財政策、小さな政府、金融、労働の規制緩和)を押し付けてきました。
アメリカ政府は又世界各国に市場の全面開放のために聖域なき関税撤廃を要求し、時に強力な軍事力に依存することもしばしばでした。(アルゼンチン、チリ、イラク等々)




2、「道州制」とは何か? (その目的)
(「維新の会」は新自由主義の水先き案内人)
アメリカに従属する日本政府はいち早くアメリカと財界の要求を受け入れ、橋本内閣の「構造改革」として新自由主義政策を取り入れます。
そして日本で、一気に新自由主義の花を咲かせたのが、(「財政危機」に問題をスリ変えた)小泉内閣の一連の改革(悪)政策でした(規制緩和、民営化、市場原理主義、小さな政府等の政策)。

「道州制」はアメリカに押し付けられた自民党政府の新自由主義政策、「小さな政府」、「国家、地方の役割分担論」として登場します。
自民党政府はそれまでも、「平成の大合併」(45%の市町村が消滅)→「三位一体改革」(国と地方の役割分担、地方交付税の大幅削減)→「道州制」論議として新自由主義政策を進めてきました。

2007年の「自民党道州制調査会」では「地球規模のグローバル競争の中で日本が世界と伍して競争するために、
国の役割を外交、安全保障等に重点化し、内政は道州に任せる体制をつくる」としています。
また「国の権限は国家に固有の役割に限定し、国民生活に関する行政の責任は一義的には道州と基礎自冶体が担い、広域的な補充は道州が行う」としています。

要するにグローバル競争の中で(日本の「多国籍企業」と「ITマネー」が)世界と伍して競争するために、国が全面的に支援する体制づくり。
そのために、これまで国が担ってきた「国民生活、社会保障、福祉」等の役割責任は全て放棄する。
「国民生活、社会保障、福祉」は(地方交付税を大幅に削減_した上で)地方自冶体に丸投げするということです。

道州制は(国民生活や住民の都合とは相容れず、犠牲にした)、グローバル時代の、「多国籍企業」と「ITマネー」の日本における拠点づくりを進めるものです。そのための「国際拠点となる地域(都市)づくりを構築すること」です。

橋下「維新の会」の「大阪都構想」はこうした中から出てきたものです。否「多国籍企業」や「ITマネー」のため、政府の道州制政策をさらに加速させ、切り開いていく水先案内を務める事になります。




3、道州制は「国内経済の空洞化」と「雇用破壊」を一層加速させる!
(同時に「社会保障、教育、福祉」の徹底した解体へと向かう!)
これまでも小泉内閣や野田政権は、グローバル企業本位の新自由主義政策を取り続けたために、日本国内は「経済の空洞化」と「雇用破壊」はおびただしく進んでいます。(特に地方の健全な産業は壊滅状態)
そして国民生活はひどく不安定なものになっています。(グローバル企業は政府の支援を受けて史上空前の内部留保を積み上げていますが、これらの利潤は労働者の大リストラ、賃金カットのため)

逆にグローバル企業は政府の全面支援を受け、利潤だけを求め、さらに海外へ、海外へと経済活動を移動させています。道州制はこうした海外市場活動のための「グローバル企業」や「ITマネー」の拠点(都市)づくりであり、「国内経済の空洞化」、「雇用破壊」を一層進めていくものです。

新自由主義は「グローバル企業」、「ITマネー」(金融資本)を主人公とした包括的な再編、強化を図るために、政府の支援は法人税の減税、金融緩和、労働緩和策に留まりません。これらの大企業には「社会保障費負担を軽減」させています。(大企業の社会的責任を問うことなしに)
そしてその肩代わりとして国民に税負担を転嫁させています。(消費税の値上げ、社会保障費の改悪等)

こうした政府の(国の)やり方を見事に為した地方版、地方自冶体が橋下首長の大阪府政と大阪市政でした。
橋下首長は財界の全面支援のもとで選挙に勝ち、これまでに類のない(独善的、略奪的な)新自由主義政策を展開しました。黒字の府営地下鉄の財界への売却(民営化)、WTC府庁舎移転、ゼネコン優遇などです。

また大阪府、市の社会保障や教育予算を大幅に削減しました。削減内容は総合的、大幅になされ、お年寄りから学童保育、身体障害者に至るまで、血も涙もなく削減されました。
教育、職員基本条例も改悪し、公共(社会的共通資本)への破壊も進められました。

   <橋下府政の実績>



 

☆「渡されたバトン」映画試写会→自主上映へ! 新潟、巻町の原発計画を撤回させた住民運動の記録!

2013年02月15日 | 政治

 ☆「渡されたバトン」ついに完成! 試写会から自主上映へ!
 
~さよなら原発!~ 「渡されたバトン」 クイック







<あらすじ>

1971年、新潟県西蒲原郡巻町(現新潟市)で東北電力の原発建設計画をほぼ30年にわたって繰り広げられた住民運動の記録.
推進派、反対派による町長選挙あり、住民投票を経て、2003年、ついに東北電力と国は断念!
住民の粘り強い運動が実を結んだ物語。






元気一番!!