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彼是、ココに記。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

30年以上前の職場でご一緒して以来、お付き合いが続いている方がいる。
Mさんは、7歳上。
きれいで華やかで面白くて教養があって、とっても素敵な女性だ。

当時の忘れられない出来事がある。
ある日、Mさんが「これ、着る?」と、若草色のレース編みのおしゃれなカーディガンを差し出した。
「もちろん着ます!ありがとうございます!」
Mさんをお姉さんのように慕っていた私は本当に嬉しくて、その日からこのカーディガンを職場に常備して毎日のように着用した。
お茶碗などを洗う時は、脱いだカーディガンをシンク近くの棚の上にちょっと乗せておくのだが、忘れっぽい私はそのまま置きっぱなしにしてしまうことが多々あった。

ある時、Mさんに「ちょっと、来て。」とシンクのところに連れていかれた。
カーディガンを置いたままだった。
「人からもらったものをこんなところに置きっぱなしにしておく神経が理解できない。いらないのなら返して。」
直球だった。
Mさんの真剣な表情を見て、そういうつもりではなかったんです…などの言い訳は一切出てこなかった。
「すみません。気をつけます
ただただ、申し訳なく思った。

Mさんは私の謝罪を受け入れてくれて、その後は何事もなかったように接してくれた。
私はこの時から、いただいたご厚意への対応の仕方を、その都度ちゃんと考えるようになった。


昨夜、数か月ぶりにMさんと電話で話した。楽しくて楽しくて、あっという間に40分が経った。
「いろいろあると思うけどさ、頑張るんだよ
Mさんからのエールが心に染みた。

近からず遠からずの適度な距離を保ちつつお付き合いを続けてくださっているMさん、今後ともどうぞよろしくお願いいたします

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