再放送の2時間ドラマの中で俳優さんがたい焼きを食べていて、思い出した。
地元民の誰もが知るたい焼き屋さんがあった。
ひと坪ぐらいの小さなお店で、大きな窓にはたい焼きを作る白い割烹着のおばちゃんの姿があった。
まとめ買いする客が多かったためか作り置きはほとんど無く、焼きあがるまで時間がかかるのを承知で買いに行っていた。
そのお店は、後継者の問題もあってか、いつの間にか無くなってしまった。
先日、お客さんとの会話の中で、話題にしてみた。
「あー、あそこのたい焼きほんっと美味しかったよねーしっぽの先まであんこが入ってておまけしてくれたりねー」
話しながら、お客さんはマスク越しにもわかるぐらいの大きな笑顔になった。
もう一度、あのお店のあのたい焼きが食べたい。