東京のミシュランガイドに掲載されるような超高級店、超人気店と比較して、ローカルなお店の方がずっと美味しくリーズナブルということは決して少なくありません。
中でも、静岡は、海の幸に恵まれ、安価で新鮮な食材に溢れています。
銀座の超有名高級寿司店には、他では味わえない優越感が得られますが、静岡の有名寿司店とのコストパフォーマンスを比較した場合、あまりの差に愕然とすることもしばしばです。
最近では、メディアに紹介されることも増え、首都圏からの客も増えており、穴場感は薄れていますが、その魅力は失せることはありません。
静岡の食文化は、徳川家康が幼年期を過ごした浜松市、徳川家康、徳川慶喜の隠居の地となった静岡市などで醸成されてきました。
「ミシュランガイド東京」が発行された2007年、三ツ星シェフとなった8人中、何と3人もが静岡県の出身者でした。
「すきやばし次郎」の小野二郎さんは浜松市の出身、「鮨 水谷」の水谷八郎さんは、浜松市に隣接する湖西市の出身、日本料理「小十」の奥田透さんは静岡市の出身です。
「情熱大陸」で魚店として異例の紹介をされた「サスエ前田魚店」の前田尚毅さんも静岡県焼津市の方です。
前田さんが仕入れ手掛けた鮮魚は、ミシュランの三ツ星店「鮨よしたけ」、The World’s 50 Best Restaurants 2017にランクインした「傳」、2013年ボキューズ・ドールのメダリスト浜田統之さんが料理長を務める「星のや東京」、今や世界的なフレンチの巨人となったシェフ和久田哲也さんのシンガポールの名店「Waku Ghin」などにも送られています。
ちなみに和久田さんは、浜松市の出身です。
もちろん前田さんの影響は、静岡県内の多くの料理店に及び、静岡市のてんぷら店「成生(なるせ)」には、全国から客が訪れ、半年先まで予約が取れない状態になっています。
静岡は、食材から人材まで、ミシュランに多大な貢献をしていると言っても決して過言ではありません。
静岡県出身者が多い東京の高級店を蔑ろにはできませんが、味、店の雰囲気・広さなどを比較した場合、静岡の飲食店のコストパフォーマンスの高さに驚くことは間違いありません。
今後、静岡で見つけた名店も紹介していきたいと思いますので、ご期待ください。