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錆びついたコーヒーの空き缶
あれは わたし
誰のものでもなくなった
宛もなく宙を舞う白いビニール袋
たぶん あれも わたし
茶色く日焼けして
誰にも読まれる事のない孤独な本
きっと それも わたし
底がひび割れて
コーヒーを留めておけないマグカップ
おそらく これも わたし
予定を記入されない
余白だらけのまっさらなカレンダー
メモリ不足で
次のページを開けないスマートフォン
電池が減って
五時四十分と五時四十一分をさまよう時計の針
車や人に
どこかへと運ばれていく小石
枯れてしまった
名前も知らない鉢植えの花
足もとから伸びる
今にも折れそうな影
それら すべてが わたしだ
はじめまして。
お読み下さり、
また、共感していただいたとの事。
ありがとうございます。