信州塩尻発 田舎暮らし日記

生まれも育ちも埼玉県飯能市。現在は移住して長野県塩尻市民です。 田舎暮らしや趣味の事、居合道の事等々を書いております。

第53回全日本居合道大会

2018年10月26日 | 武道


10月20日(土)に茨城県水戸市で行われた、第53回全日本居合道大会へ出場して参りました。
都道府県対抗試合で長野県の五段の部代表を仰せつかりましたが、結果は山梨県代表の先生に当たり敗退。













初の全日本の戦場は、緊張でなかなか上手くはいきませんでしたが、長野県大会が終わってから全日本大会へ至るまでの大勢の先生方につけて頂いた稽古や全日本の本番での事など、多く学んだ事や感じた事があり、今後の修行で活かしたいと思う所存です。

大会のプログラムを拝見しましたが、今回の大会に出場した平成生まれの剣士は私を含めて3名。
まだまだ先は長い…先の方が遥かに長いのですから、焦らず一歩一歩成長して行きたいと思います。




今回の大会では、道場の弟子、母校国士舘大学居合道部の先輩や現役の部員まで応援、見学にお越し頂きました。
ご期待には添えませんでしたが、そうした方々の応援があってこその今回の大会だったと思います。
実に有難いです。








そして、大会会場になった運動公園は、帝国陸軍の水戸歩兵第二連隊の練兵場跡だったようです。
歩兵第二連隊は、シベリア出兵の折、尼港事件で圧倒的な数のパルチザンと衝突し、第三大隊が玉砕。
第一次上海事変では、かの有名な上海派遣軍として呉淞に敵前上陸。
大東亜戦争ではパラオ諸島ペリリュー島で昭和19年11月24日に連隊長以下玉砕。
帝国陸軍の歩兵は普通科だった私の大先輩ですし、武勲の高い水戸歩兵第二連隊ゆかりの地で全日本大会の初陣が飾れたのも何かの縁だったように感じました。

万朶の桜か襟の色
花は吉野に嵐吹く
大和男子と生まれなば
散兵線の華と散れ




試合前日は昼に水戸へ入ったため、水戸の名物、鰻で縁起担ぎをしてから会場の下見、慣らしをしました。
水府には那珂川が流れているので、川の幸が豊富だったのでしょう。

信州の鰻は、関西風の蒸さずに焼くだけの調理法が主流なので、久しぶりの関東風の鰻に懐かしさを感じました。

大会翌日は、水戸藩校弘道館を見学し、鹿島神宮と香取神宮を参詣しました。
それについてはまた後日別記事にて記載したいと思います。

(予告)田宮流居合術演武 於:塩尻東地区公民館まつり

2018年09月30日 | 武道


10月14日(日)に開催される塩尻東地区公民館まつりにて田宮流居合術の演武を行います。
時間は12時半頃から20分程度を予定しております。

長野県下では松代藩文武学校と塩尻市でしか見られない田宮流居合術です。



また、このお祭りでは、農産物の販売やうどんのサービス、その他団体の展示、発表もあります。

是非とも、足をお運び下さいませ。

霧わけ昇る

2018年09月22日 | 武道


学生の頃から、居合道の稽古前や試合前に心を奮い立たせるため、母校国士舘大学の舘歌、第一応援歌、第二応援歌を口ずさんだり、頭の中で歌っております。
特に第一応援歌は軍歌「艦船勤務」の曲を用いているので、学生時代から好きな歌でした。

國士舘大學舘歌
一、 霧わけ昇る陽を仰ぎ
梢に高き月を浴び
皇国に殉す大丈夫の
ここ武蔵野の國士舘

二、 松陰の祠に節を磨し
豪徳の鐘気を澄ます
朝な夕なにつく呼吸は
富嶽颪の天の風

三、 区々現身の粗薪に
大覚の火を打ち点し
三世十方焼き尽す
至心の焔あふらばや

第一応援歌
一、 人混沌に迷う世に
   松陰祀畔の大丈夫が
   高打ち鳴らす陣太鼓
   いざ響かせよ國士舘

二、 熱血溢るる若人の
   清澄大気の旗風に
   向かうるところ皆伏して
   衝天の意気我にあり

三、 惑星清し黎明に
   金鼓の響き堂々と
   常世の勝を示しつつ
   いざ響かせよ國士舘

第二応援歌
一、並木照る白銀に
  玉かじしめて
  敵取らば血みどろの
  その名ぞ國士

  駒の怒涛凱旋の覇者
  天下に誇るは我母校
  その名ぞ國士 押忍
  その名ぞ國士

二、秋風の唯中に
  紅葉を踏んで
  意気つくや猛り立つ
  その名ぞ國士

  駒の怒涛凱旋の覇者
  天下に誇るは我母校
  その名ぞ國士 押忍
  その名ぞ國士

改めて歌詞を見ると、益荒男ぶり…凄まじい大学ですね。
舘旗も「國士富士」と呼ばれる、旭日をあしらった、非常に勇ましい旗です。

※「国士舘」なので「校歌」ではなく「舘歌」、「校旗」ではなく「舘旗」と呼びます。

学生大会の団体戦では、待機椅子に腰掛けた時、他大学は携刀で待機しておりますが、母校の居合道部だけ刀を「捧げ銃」の形にとって待機するという、試合前から腕がパンパンに張る方法で待機しておりました。
ましてや私の持ち場は大将戦だったため、約20分捧げ銃…帝国陸軍の観兵式でも、そんなに長くは構えなかったのではないでしょうか?

同期や先生、先輩、後輩が真剣であったからこそ、自分も真剣に 学生時代を送れたものです。
今の自分は果たして真剣なのか、常に省みつつ、より強く、より優しく一人の日本人として、武道の指導者として自身を錬り上げて行きたいと決意するものであります。

大会まで一ヶ月を切る

2018年09月20日 | 武道


第53回全日本居合道大会まで一ヶ月を切りました。

開催日:平成30年10月20日(土)
場所:茨城県立武道館

自分自身、人に負けじと稽古をしてきた筈ですが、当然他県の選抜された選手の方々も勿論同様に稽古を積まれて来ている事ですから、日々向上心を持ち、翌桧の精神で大会前まで励めたらと思っております。
そして勿論、体調万全で試合に臨む事が第一ですので、風邪や仕事中の怪我、交通事故等には十分注意ですね。

ご安全に!

蜻蛉柄の風呂敷

2018年09月18日 | 武道


茶色の蜻蛉柄風呂敷…道着を仕舞うのに愛用しております。

私が国士舘大学居合道部へ入部した直後、町田の東急ハンズで買ったものなので、もう10年以上前になるのですね。
とても丈夫で、もちろん若干退色していますが、ほつれや傷などは全くありません。

トンボは、雄略天皇の周りを鬱陶しく飛んでいた虻を捕まえた名誉、そして前にしか進まない不退転の虫として「勝虫」とも呼ばれています。
従って菖蒲に並び、縁起柄として和小物でもよく見かけますね。

子供の頃からこの蜻蛉柄が好きで、刀袋や巾着でも愛用しています。

日本の雅称「秋津洲」の「秋津」も蜻蛉を意味しており、日本は田畑や至る所に蜻蛉が飛び回っているから…という理由ではなく、神武天皇が高い山から日本を見たら、蜻蛉が交尾している形に似ていたから「トンボの島」になったそうです。あまりロマンチックではありませんね。だいたい『古事記』とか『日本書紀』はこんなものですが。


一方、私もつい最近知りましたが、西洋で蜻蛉は「dragonfly」と呼ばれ、コウモリやタコのように不吉な生き物と考えられているそうです。

民族や国が変われば、言語や政治観、宗教のみならず、自然を見る目も大きく異なることは実に興味深いですね。