久しぶりに、静岡県熱海市まで遠出しました。
目的は熱海の文化財”起雲閣”の見学です。
別荘持ってないから、よその別荘を見学して
別荘に滞在した気分だけでも味わおうと…。
せっかくなら豪華な大富豪の別荘がいい…!
その世界に浸って、大富豪になった気分を
ちょっとだけ味わえるかも…、と期待して…。
さて、熱海にある”起雲閣”という歴史ある
別荘が、熱海の観光スポットとして公開…。
今、人気を集めている…!と、聞きました。
では…。さっそく熱海に行ってみましょう。
”起雲閣”は富豪の別荘として、大正時代に
建てられました。その後、持ち主は、別の
富豪に変わり、洋風建築が増築されました。
戦後、また持ち主が変わりました。別荘は
旅館として生まれ変わり、熱海を代表する
宿として、文豪たちにも愛されたそうです。
旅館が営業を終えた後は、熱海市が所有…。
3回持ち主が変わった豪華な別荘&お宿は、
観光スポットとして公開されるようになりました。
持ち主が変わる度に、新しい建物がどんどん
増築され、改築、移築されているそうです。
いろいろなお部屋を回って見学すると、
雰囲気の変化に驚かされます。これは、
持ち主の趣味や時代の好みを反映して
いるのでしょうか…。興味深いことです。
では、見学スタート…。受付で入館料610円
納めて、靴を脱いで、建物の中に入ります。
まず最初の持ち主、”海運王”と呼ばれた
実業家&政治家の内田信也氏が建てた
大正時代の建物部分を見学しましょう。
見学はこの部屋の説明から…。”起雲閣”の
歴史、見どころなどを聞かせてもらいました。
ここは、内田氏がお母様のために建てた
建物で、伝統的な和風建築の様式です。
ガラス戸ごしに、美しい庭園が眺められ
ブルーの壁が華やかな純和風建築です。
お部屋は”麒麟”と名付けられていました。
色鮮やかなブルーの壁、強烈な印象です。
そうだ、小学校3年生の時に見た金沢の
”成巽閣”の”群青の間”もこんな感じ…。
忘れていた昔のことを思い出しました。
「和室にこんな色鮮やかな壁ってアリ…?」
子供心にとても印象に残って、”夏休みの
思い出”の作文に書いた記憶があります。
ガラス戸をよく見ると、少しむらがあって
滑らかでないのが昔っぽい感じです。
2階部分”大鳳”も上がって見学しました。
ここからのお庭の眺めも素晴らしいです。
純和風の”昔ながらの大邸宅”ですね。
大正時代の富豪の好みだったのかな…。
次の棟へ続く渡り廊下が作られていました。
渡り廊下は、旅館時代に作られたものかも…。
いろいろな建物が渡り廊下で繋がっています。
”ザ・日本旅館”…といった雰囲気を感じます。
次に見学したお部屋は、洋風建築でした。
ここで雰囲気がガラッと変わりました。
この建物は、”起雲閣”2番目の所有者、
”鉄道王”と呼ばれた実業家&政治家、
根津嘉一郎氏が増築した部分でした。
昭和7年に完成したサンルームと”玉姫”、
”玉渓”と名付けられたお部屋を見学…。
サンルームは大きな窓とステンドグラス、
タイル張りの床部分に特徴があります。
当時流行した”アールデコ”のデザイン…。
そういわれてみると、昭和初期の洋風建築に
よくある雰囲気ですね。今、見るとレトロな
感じですが、当時は斬新だったでしょうね。
”玉姫”の部屋は暖炉があってシャンデリアが
きらきら輝く、一見ヨーロッパ風のお部屋です。
よく見ると、さりげなく日本建築風の天井や
中国風のデザインも見られ、面白いです。
続いて、”玉渓”のお部屋を見学しました。
ヨーロッパの山荘風の造りになっています。
このお部屋もよく見ると、天井に竹が用いられ、
日本建築の要素を取り入れて作られています。
時代が昭和になり、持ち主が変わって、
新たな魅力がプラスされたようでした。
では、次のブログ記事に続きます。