前回ブログ記事の続きです。
”木曽路フリー切符”というお得な切符で
中山道の宿場町、奈良井に行きました。
ランチはこの地区の郷土料理”山賊焼き”。
では、ランチの後、どこにいこうかな…?
みんなが、「デザートはソフトクリーム~!」
…と言うので、まずソフトのお店探しです。
ありました~! ソフトクリームの店…!
宿場町の中ほどにある昔っぽい建物です。
”越後屋”という名前のお食事処でした。
本当は”山賊焼き”でお腹がいっぱい…。
デザートはパスかな…?と思いましたが、
ここでソフトクリームをいただきながら、
午後からの予定を相談することになり、
せっかくなら、私も一人前注文します。
むむっ…!このソフトクリームは…?
不思議な色…。そしてどこにでもある
”普通のソフトクリーム”とひと味違う…!
際立った個性があるわけではないです。
何かが微妙に違う感じ…。食べた後に
「これ、バニラ味じゃぁないよね~。
何味のソフトクリームだったのかな~?」
「これは”さるなし”ソフトクリームです。」
お店の方から”さるなし”の説明を聞きました。
”さるなし”というのはこの地方で採れる
キウイフルーツに似た果物だそうです。
”さるなし”という果物があるとは、
知りませんでした。初めて聞きます。
この果物のピューレがソフトクリームに
微妙にブレンドされているそうです。
それで、今まで食べたことのない不思議な
色と味わいだったのでしょうね~。
店先には”さるなし”の木が植えられて
いました。実はついていませんでしたが…。
お土産に”さるなしジャム”をゲットしました。
「さてこのあと、午後からどこに行こう…?」
「”マリア地蔵”というヤツ、見た~い…。」
「”マリア地蔵”…?何、それ…?」
「隠れキリシタンの遺物じゃない~?」
「大宝禅寺というところにあるらしいよ。」
「ところで、せっかくフリー切符に付いている
4000円分のタクシー券、使わにゃ損だよ~。
木曽福島に戻って、タクシーで観光しよう。」
「それなら、”興禅寺”の石庭が見たい…!」
まず奈良井のお寺でマリア地蔵を見てから
木曽福島に戻り、タクシーで興禅寺に行って
石庭を見て、タクシーで戻ることにしました。
”マリア地蔵”は越後屋の近くにある
大宝禅寺の境内にありました。
まず本堂に上がって参拝します。
本堂の裏には美しい庭園がありました。
そして境内を回ると…、ありました~!
”マリア地蔵尊”です。頭部がない
お地蔵様の比較的大きな石像です。
江戸幕府が切支丹を禁じていた頃、
奈良井宿にも切支丹がいて、密かに
このお地蔵様を礼拝していたそうです。
お寺のパンフレットには、役人に発覚し、
頭部や抱かれた子供など破壊され、
わずかに胸の十字架が残っている
切支丹信仰の遺物だと説明がありました。
禁制の時代、こんな山奥の宿場町にも
切支丹が潜んでいたとは驚きでした。
石川県能登地方にも”隠れキリシタン”の
お寺があったことを思い出しました。
そのお寺には、日蓮さまの像がありました。
ぱっと見、ごく普通の日蓮さまの像ですが、
合掌している両手をスライド式に開けられる
仕掛けが、密かに作られていました。
日蓮さまの両手を開くと、なんと…!
中から、十字架が現れる、あっと驚く
隠れ切支丹信仰の遺物でした。
隠れキリシタン、全国各地に潜んでいて
禁教の時代の遺物があるのですね。
この後JRで木曽福島駅に戻り、切符の
タクシー券を使って、興禅寺へ。
このお寺の”看雲庭”は、”日本一広い
枯山水庭園”…だと言われています。
昭和38年に作られたものだそうです。
周囲の山々を借景にして雄大な趣…。
山に囲まれた木曽路ならではの風景です。
格調高い勅使門は、平安末期に
作られたものでしたが、焼失し、
昭和の時代になって復元されました。
静かな雰囲気で素敵なお寺でした。
木曽福島の駅に戻って、お土産を
買ってから帰りました。
この切符、タクシー券が付いていたので、
車を使わないとちょっと不便なスポットにも
立ち寄ることができて、よかったです。
駅前のお土産屋さんで”松の実焼き”という
地元で作られたクッキーを買いました。
そのクッキー、帰りの特急の中で、
ちょっとお味見してみました。
ちょっとだけのつもりでしたが、おいし過ぎて
あっという間に全部なくなってしまった…。
残念ながら、そのクッキーの写真を撮って
ここにUPすることができませんでした。
また行った時は、絶対お土産はこのクッキー…。
今度はたくさんゲットして帰ろう~!