アメリカで流行し始めたのは2016年末だそうで、googleトレンドによると今年の4月辺りから検索数が伸び始めたというから、まだ新しいうねりなのだ。
決して新しい物好きを自認しているわけではなく、新しいものなら何でも飛びつくという軽薄さとも縁はないが、それでも世間のどこかでアレコレ流行り出していると聞けば耳をそばだて、目を光らせるようなことくらいはする。
ボクがハンドスピナーなるものの存在を知ったのはネットで人様のブログを見ていて、いつも見事な写真を掲載しているブログなのだが、初めて見る物体がきれいな色を放っているのを見て何だろうと思ったのが端緒で、説明の文章に「海外で大流行し始めたハンドスピナーだよ。ネットで検索すればたくさん出ているよ」などと書かれていたので、興味を持ったのである。
そのブログ氏の撮り方がまた上手で、光の当て方や絞り、シャッター速度に変化を加えた上でドアップにして光跡を中心に写しているので、とても幻想的かつ魅力的に見えるのだ。
早速ネットで調べたら随分と様々な種類のものが売られていたが、その中に件のブログ氏が撮影に使ったものと同じと思われる品を見つけた。
同じに見える製品の中でも値段の差があり、高いものは2000円近くもするが、ボクの目に止まったのは税込み256円の品である。
姫や若にあげたら喜ぶかもしれないと思い、3個を768円で注文したのだ。
注文してから1週間も経って届いた差出人の住所を見て台湾からの郵便物であることが分かり、時間がかかったことは納得したが、安さについては半信半疑である。
梱包を解いてみると中から出てきた製品は手のひらにすっぽりと収まるくらいに小ぶりだが、ズシリと重い金属製品である。
大きさの割にズシリと重いという点を強調したい。
これに金色のメッキが施され、その上に赤や青が差し込まれているから自然光の元でもキラキラ輝いて見えるのだ。
中央にくぼんだ部分があり、そこに親指と人差し指を当てるとしっかり支えることが出来、3方向に飛び出た突起部分を別の指で弾くと滑らかに回転し始める。
強く弾けば勢いよく回転するし、柔らかく弾けばゆっくりと回る。
内部にベアリングが装てんされているようで、滑らかな回転はそのおかげらしい。
耳を近づけると、高速回転させた場合などに顕著だが、シュルシュルシュルーというベアリングがこすれるような音がする。
指で挟み持っている角度を変えて眺めると光跡が様々に変化するのが楽しいし、逆回転しているように見えたりして不思議でもある。
光跡のでき方、見え方も一様ではなく、これも角度によってさまざまに変化する。
回転させるためには指で持って回すか平らな机の上に置いて回転させるかのどちらかだが、2通りしかないように思う。
畢竟、この回転方法のどちらかを使ってスピナーを回し、回りながら様々な変化を見せる様子を眺めて楽しむのが遊び方のようである。
何が面白いのかと思いたくなる部分もあるが、じっと眺めていると案外時間はつぶせるものである。
人によっては癒しを得られると言うが、それはそれで勝手である。
そういう伝でいけば、回転する光の功績をじっと眺めていれば、そこから宇宙の真理や新たな発見が見つかるかもしれない。
深遠なる真理などというものは思ったより単純で身近なところに存在するものなんじゃないのかしらん。
そういう類の用途に向いた玩具のようである。
遊びに来ていた姫に「知ってる? 」と聞いたら、「欲しかったのぉ~! 」と即答が返ってきた。
昨日、テレビ電話で実物を見せたら「私が欲しかったのと同じ。それが欲しかったの! 」と大喜びしてくれた。
早速宅配便で送ってきた。
2歳半の若も1人で床の上で回して遊んでいるらしい。宇宙の真理を見つけておくれ。
最後の1枚が静止状態のハンドスピナー
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