秘薬の効き目はもう届かず、おまけに昼を過ぎても雨は降り止まず、それにつれて気温の上昇も無いものだから、ますますわが鼻腔は寒冷にさらされ続けることとなって鼻水は垂れ流し状態となってしまった。
ティッシュの山を築きつつ、鼻の両脇を真っ赤に染めながら何とか夜まで持ちこたえ、前夜は午後10時にベッドに入ると、ほどなくして身体が暖まったせいか鼻水もクシャミもピタリと止まり午前4時までぐっすり寝ることが出来た。
それがまた今朝起きてみると、ものの10分も経たないうちにくしゃみの連発に全身を揺さぶられ、それを合図に鼻水の栓が決壊し、とめどなく鼻水が垂れ流されることとなった。
秘薬にも手を伸ばしてみたのだが、悲しいかなもう効き目はないのだ。
鼻腔そのものがマヒしてしまったらしい。秘薬にも反応しなくなってしまった。おのれ!
経験上、こうなってくるとマスクを着用すれば何とか収めることはできるのだが、過保護に染めてしまうとわが鼻腔は今度はマスクを外した途端に暴れ出し、以前に増して激しく反応することになるのだ。
ならばマスクを外さなければよかろうという声も聞こえてきそうだが、ご飯を食べるときどうするのさ?
第一、マスクはうっとおしくて好きではないのだ。
今日は幸いにして南風が吹いて気温は25~6度まで上がるという。
そうなれば鼻腔も一時の安寧を得ることだろう。
納戸に行ってフリースを引っ張り出してきた。南風を待つ間を耐えねばならない、真冬に活躍する衣装だが、これを羽織りながらキーボードに向かっているとようやく体が暖まってきたと見えて、少し鼻水の栓も閉まってきたようである。
これで南風が吹くまでじっと耐え忍ぶのである。なんとも情けないことだ。
かくして夏大好き人間は、北の大王がフゥッとついたため息ひとつで寒冷アレルギーに見舞われ鼻水垂れ流しとくしゃみの嵐に見舞われることになってしまうのだ。
源泉かけ流しなら大歓迎だが、何なんだこの差は! コンチクショウめ。
何とも因果なことなのだが、この北の冷たい空気に慣れるまでの間、大騒ぎを繰り返すことになる。
ボクが秋が嫌いな理由は、日の長さが短くなることもさることながら、主たる理由はこの寒冷アレルギーのせいである。
昨日の繰り返しを書いてしまった。能のないことである。……ヤケのやんぱちの句が浮かぶ。
名月やクシャミの音を乱反射
ハナ水の流れに揺れし夜話の月
何をかいわんやだ。まったくイヤになっちまう。
わが家から見えた今年の夏の夜明けから
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heihoroku
ひろ
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